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第61話 社長たる資格

全然本編と関係無いけどなんか北枕で寝ると2夜連続で金縛りにあっている今日この頃。

全然関係無いけど夏だからね。



アルバートが連撃を開始してから10秒程経過した。


繰り出す双剣は一撃一撃斬りつける毎にそのスピードが増していく。


しかし、龍鳳は擦り傷は付くものの致命傷になり得る攻撃はまだ一つも受けていない。


ギリギリの所で躱す、もしくは受け止める等でアルバートの攻撃を最小限で抑えているのだ。


「(あの龍鳳という男・・・中々やるな。アルバートの高速の攻撃を全て回避している。矢張り只者ではなかったようだ)」


アザートは一歩引いた状況でアルバートと龍鳳の攻防を傍観している。


そして、龍鳳は手練れであるということを改めて感じた。


アザートは初め、カンパニー殲滅するに当たって一番の難所たるは龍鳳社長である事は重々承知であった。


社長になる資格を持つはこの世に2人存在する。


1人は自らが先導を切って道なき道を切り拓く者。


もう1人は舗装され出来上がった道をただ歩むだけの者。


龍鳳は明らかに前者・・・


何よりあの異能者集団を束ねる長である。


奴が強者であるという事は戦う前に既に分かっていた。


しかし、ここまでとは・・・


まさかあのアルバートの攻撃を完璧とは言わないまでもほぼ無傷で回避するその力。


『只者ではない』


アザートは龍鳳の予想を上回る力にそう感じとった。


しかし、それだけ・・・たったそれだけである。


「クッ!・・・クッ!・・・クッ!・・・」


龍鳳はアルバートの攻撃を無傷ではあるが、顔を強ばらせながら避けている。


・・・つまり、そういうことである。


「(素晴らしい反応速度だ。しかし、それも時間の問題。龍鳳には決め手がない。勝負は見えたか────)」


アザートはそう考え、今度こそ踵を返し去ろうとした。


「おいおい、何処に行くというのだい?まさか逃げるとでも」


龍鳳はアルバートの攻撃を避けながらアザートに問いかける。


「逃げる?何寝ぼけた事を言っているんだ?勝負は見てた、貴様の敗北のな。もう此処にいる必要は無い」


「まあまあ、せっかく来たんだ。もう少し居てくれよ」


龍鳳はそう言うと、ポケットに入れてあったあるボタンを押した。


ウィィィィィィィン


何かが起動したような音が部屋中に響く。


そして、天井から十数台の砲塔が顔を出す。


「彼らと遊んでいたまえ」


ドガガガガガガガガガガガガガガガガ


アザートは咄嗟の事により、もろに銃弾の餌食となった。


銃弾の雨がアザートとの腕、脚、胴体・・・全てを破壊。


アザートは原型は留める事を知らず、砕け散っていく。


コレで終わったであろうと通常なら思う・・・しかし、この部屋にいる者にそんな考えな無い。


こんな事で死ぬやつならばとっくの昔に死んでいる、殺されている、殺している。


そして、その考えは的中する。


チキ・・・チキチキ・・・チキチキチキチキチキチキチキチキチキチキチキ


ニィィィィィィ


「黒獣」


その言葉と共に黒い獣が突如空中から現れる。


次の瞬間、全ての砲塔の機能が停止した。


全てが食いちぎられたからだ。


そして、アザートはゆっくりと自分の身体を再生させた。


「さて、コレで終わりか?」


アザートへ何食わぬ顔で龍鳳を見た。


「やれやれ、暇かと思ってオモチャを出してあげたというのに直ぐに壊すとは・・・仕方ありませんね─────」


龍鳳はアザートを見て落胆の表情を見せる。


しかし、その隙をアルバートが見逃すことは無い。


「油断したな、コレで終わりだ」


アルバートが隙を見せている龍鳳へと斬りつけた。


ブシャーーーーーー


血飛沫が舞う。


「────本気を出すとしますか」


「な・・・にぃぃぃぃ!!!」


血飛沫を舞い上げている主はアルバートであった。


アルバートは勿論、アザートの目が見開いた。


幸いアルバートはかすり傷で済んだが、仮にクリーンヒットしていれば腕が飛んでいた。


その事実にアルバートは冷や汗をかく。


「(何をやられた!?奴の攻撃モーションが見えたか?いや、あいつに攻撃モーションを取る時間など無かった。なら矢張り・・・)」


頭をフル回転させて考えているのはアルバートだけではない。


一歩引いて見ていたアザートも同様に考えていた。


「(奴は攻撃を繰り出すことは愚か、奴の腕は垂れ下がっていて、ノーガード状態であった。つまり、どう考えても奴が攻撃を繰り出すことは不可能。よって、導き出されるのは─────)」


「「(奴は異能を発動させた!!)」」


2人の思考がシンクロする。


そんな中・・・


「さてさて、コレで君達は交代となった訳だ」


龍鳳は交代条件を指摘した。


交代条件・・・どちらかが一撃でも喰らったら即交代。


「そうだな、アルバート退け。俺の番だ」


そう言って、アザートとアルバートは交代する。


「アザート、何か分かったか?」


「全く・・・アイツの異能が厄介ということだけだな」


「この殺し合い、奴の能力を暴かない限り勝機は無さそうだぞ・・・」


次回投稿は火曜日です。

火曜日投稿予定だったのを土曜日に変更します。

楽しみにしていただいている方には申し訳ありません。

ブクマ登録をしてくれた方、評価をしてくれた方、やる気に繋がってます、本当に嬉しさと感謝でいっぱいです!

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