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第51話 ロストシップ

歯の夢で一番ヤバいと感じたのは、

家にいた所を誰かに後ろから突き飛ばされ顔からダイブ。

全ての歯が木っ端微塵に抜けて口は血だらけ。

激痛走りながら後ろを振り返ると不気味にケタケタ笑う女の姿・・・

今思ってもヤバいな。

まぁ、その話は置いといて1期最終章開始!


オルフィスからの煽り電話から2日・・・


日付は12月31日となり周りは新年に向けて浮き足立っている。


しかし、ここバリアントのアジトでは違っていた。


ニャルラ達はカンパニーからの刺客がやってくる事を願って待ち続けそれどころではないのだ。


しかし、襲撃は一切なかった。


その事で遂にニャルラの堪忍袋の尾が切れる。


「来ない・・・来ない・・来ない来ない来ない来ない来ない来ない来なーい!!!なんで来ないニャ襲撃が!」


ニャルラがイライラしている理由・・・


それは単に刺客が来ないからというわけではない。


というかぶっちゃけニャルラは襲撃される事は余り好んではいなかった。


それもそうだ。


以前、ホテル作戦などというものを決行したせいで元上司にこっぴどく怒られ、バリアントはアジト謹慎状態。


こんなアジトから動けない状態でもし襲撃せれた場合・・・


襲撃=家具破壊、家具破壊=家具新調、家具新調=追加出費


ゆえに、『襲撃=追加出費』という悪魔の証明が完成されてしまうのである。


しかし、ニャルラの頭にはそんな追加出費などどいう言葉は無かった。


「私達は3人、狂会は5人。私達は3人、狂会は5人。私達は3人、狂会は5人・・・・・・」


ニャルラの頭には、


『バリアントがふざけた狂会に負けている』


その事実しか頭になかった。


なんという屈辱、なんという恥、なんという汚名・・・


あの狂会に遅れをとっているなどニャルラにとってはなによりも耐え難い事。


このままいけば・・・『バリアント<狂会』という先程の悪魔の証明よりもどぎつい証明が誕生してしまう。


それはなんとしてでも阻止しなくてはならない。


ニャルラはそう考えているが、


現実は非常・・・否、非常を通り越して平和。


現実は平和・・・何も起こらない、何も変化しない、誰も来ない。


その事実が着々とニャルラを敗北のいう底なし沼へと追い込んでいく──────


プルルルルルルルル


「もしもし、すいませんけど今は忙しいから仕事の依頼はまた今─────セフィラさん!?」


電話の相手はセフィラのようだ。


「はい────はい────分かったニャ───では」


セフィラとの電話が終わり、ニャルラは元気が出てるみたいだ。


「作戦変更!後手に回るのはもう止めニャ!謹慎は今日で解かれたニャ、こっからは私達が仕掛けていく!」


「先手を打つって・・・先に手を出すと捕まるじゃないですか?」


「大丈夫。奴等の度重なる襲撃の証拠を持っているニャ。これを使えば私達は捕まらないニャ!」


ニャルラは自信満々に答えた。


「ほーう、では誰を襲撃するんだ?」


「フフフ、アザート君も薄々勘づいているんじゃないかニャ?下っ端社員共に幾ら潰したって意味無い・・・やるなら危険度MAXの敵をボコボコにして圧倒的な差を見せつけないとニャ」


「そっ・・・それって、つまり・・・」


ヨグが震えながらも、それが誰か気づいたようだ。


「あぁ、そうニャ。次の標的は敵の総大将・・・龍鳳社長ニャ!!!」


ニヤッ


龍鳳社長・・・ニャルラのその言葉を聞いて、アザートは笑みを浮かべた。


「ニャルラ・・・つまり、そう宣言するという事は既に奴の現在地を把握しているという事か?」


「当たり前ニャ・・・と言っても龍鳳は昨日に帰国してるけど」


ニャルラはそう言いながら世界地図を出してきた。


「では、俺達もそこに向かうという訳か?」


「いや、龍鳳は既にコッチに向かっているニャ。う〜ん、今この辺りかニャ?」


そう言って、ニャルラは世界地図の太平洋を指差した。


「・・・なるほど、飛行機で向かっているという事か」


「唯の飛行機じゃないニャ。カンパニーが所有する最終決戦兵器、通称ロストシップ」


「・・・・・・なんか天空で難波しそうな名前なんですけど」


ヨグは名前を聞いて何かを連想させた。


「名前は置いといて、決戦兵器というだけあって凄いよ。中に大量の爆弾が仕込まれてあるニャ。それを目的の場所に目掛けて突進する。ただそれだけで被爆地は焦土と化すらしいニャ」


「ロストの意味は難波ではなく被爆地が無くなるという意味か・・・中々良い名じゃないか」


「関心してる場合じゃないですよ!!これってヤバいじゃないですか!?もうこれ僕達の管轄外ですよ。アルカディアの人達が出向く事態じゃないですか!?ってまさか、さっきからの情報って・・・」


ニャルラの話を聞き、ヨグが焦り始めた。


それもそう、まさにこれはもうライセンスを奪うどうとかの話ではない。


国家戦争レベルである。


「そう、さっきの電話のセフィラさんからの情報ニャ。後、こんな事も言われたニャ〜」


 * * *


『これは貴女がしでかした事です。情報は与えますが、私達は一切手を貸しません。しかし、もし失敗したら・・・その時は分かりますね?』


 * * *


「怖っ!?セフィラさん、怖っ!?っていうか僕等だけでアレをどうにかするんですか!?」


「そうだニャ〜。そうしないと私達も焦土と化してしまうニャ。ああ、飛行船にではないよ。セフィラさんにだよ〜あはははははは」


ニャルラがあっけらかんに話しているが、よく見ると手が震えている。


「それって・・・死にたくない!僕、死にたくないです!」


「何を怯える事がある、男女」


「アザートさんはセフィラさんがどんだけ怖いか知らないから言ってるんですよ!マジで死にますよ!」


ヨグが今まで以上に震えている。


「俺の言いたい事はそんな事じゃない。死にたくなきゃ飛行船をどうにかすればいい事じゃないか・・・違うのか?」


「それは、そうですけど・・・」


「では、簡単だ。この飛行船・・・天空で難波させようじゃないか!」


次回投稿は土曜日です。

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