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国境騎士団・バリアント 〜『お前は存在してはいけない生物だ』・・・対峙した者は何故か不思議と口にする 〜  作者: 燕尾
6-3章 龍鳳カンパニー・アメリカ支部殲滅作戦 ─── Sword Performers ───
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第48話 2人の覚悟

祝・・・本編50話突破!!


嘘です、48話!!(修正前は50話)


「ど・・・どうして!?貴方は・・・貴方は確かに私のディナーナイフで串刺しになった筈!?生きている事などあり得る筈が無い!!」


しかし、ルーネの目の前には傷が一つも無いアルバートの立っている。


「フッ、よく言われる。『貴様は殺した筈だ』・・・と。そういう奴らは全て貴様達が勝手に解釈しただけの事。言った筈だ、俺はこの程度では殺せない・・・と」


「くっ・・・・・・!!」


ルーネは明らかに悔しそうだ。


「では、もう一度聞く、気分はどうだ?執事殿」


「最悪です・・・先程より。本当に死神でも遭ったような気分です」


その言葉は先程の煽りのような気色は一切無かった。


「貴方のことを舐めていました。先程の言葉・・・紛い物と言ってしまった事、撤回しましょう。貴方は強い、噂に違わず装飾なく。私も本気で貴方と戦いましょう」


そう言いながら、今度は腰に刺してあるレイピアを取り出した。


「私の能力はmade(メイド)。執事にとっての武器であるディナーナイフ、レイピアを生成できる能力。生成範囲は私の半径2メートル、それを飛ばせる範囲は10メートルです」


「フッ、自分の能力をペラペラ話すとは・・・余程自信があるとでも・・・」


「自分の能力を喋って負けるようでは三流です。一流は喋ったところで関係は無いのです。さて、話しすぎましたね。では、参りましょう」


ルーネは首にかけてある懐中時計を見ながら話し終わると同時に、アルバートに向かって走り出した。


「さぁ・・・来い、俺を楽しませてみろ!!」


アルバートは走ってくるルーネに向かって声をかける。


その言葉と共に─────


ガキーーーン・・・ギリギリギリギリ


という金属音・・・スクワームとレイピアのぶつかり音が辺りに鳴り響く。


ルーネは打ち合ったと思うとすぐさまアルバートから距離を離なす。


おそらく、ルーネは先程の社員達の攻撃を見て打ち合いは長引くと不利になると学んだのであろう。


ここはヒットアンドアウェイの如く、


奴の剣に当たる→直ぐに引く→直ぐ様攻撃へ


といった行動がベストであるとルーネは認識したのだ。


しかし、アルバートは3度の迎撃にしてルーネの腹が読めたのか・・・


「ヒットアンドウェイ・・・か。随分と消極的な攻撃方法をとるのだな。しかし、それでは全く満たされない、面白くも無い。・・・では、こちらから攻撃をしよ────うっ!!」


「─────(速い・・!!)」


アルバートがそう言うと、素早くアルバートの眼前に現れた。


「(なんとか・・・防御を!!)」


ガキーーーーン


もう一度大きな金属音が周囲を包む。


ルーネはギリギリでアルバートの攻撃を避けた・・・が、


ゾム・・・ゾムゾムゾムゾムゾムゾムゾムゾムゾムゾムゾム・・・・・・バシュッ


突然後方から剣が飛び出してきて、ルーネの腕を切り裂き、アルバートの手元へと戻った。


「くっ!そういえば、2本剣がありましたね。お嬢様を攻撃する時、投げたので完全にノーマークでした。それが噂のスクワーム・・・ですか」


傷口を抑えながらルーネはアルバートに話しかけた。


「あぁ、貴様達に送った手紙もそのスクワームだ。しかし、貴様も中々やるな。完全に、確実に真っ二つにしようとした攻撃を避けるとはな」


そうアルバートは答え、2本の剣を構えルーネに向けた。


「ギリギリですが、瞳の端で捉えました。あとほんの少し対応が遅れていれば貴方のいう通り一生下半身とのお別れでしたよ」


「安心しろ、別れが先伸ばしになっただけだ。別れる時間が先延ばしになればなるほど人は惜しくなるだけ・・・すぐに引導を渡してやる」


アルバートはルーネに、そう告げると剣を振り下ろした。


「くっ!」


その一撃を辛うじて避けたルーネであったが、アルバートは既に二刀流と化している。


一撃目を避けたとしても次撃目が有無を言わさずルーネに襲い掛かる。


ブシャーーーーーー


その攻撃が容赦なくルーネの肉を切り裂き、辺りに血と肉が舞う。


「ぐっ!・・・しかし、この程度では私は怯まない!!」


ルーネはそう答えると、切り裂いた剣を素手で掴み、アルバートを押さえ込んだ。


「なに!!しかし、それは愚かな行為だ。我がスクワームの刃に触れたものは否応無く全てを切り裂く。貴様の左手は既に──────」


「それはどうかしら?」


その言葉を掻き消すかの如くルーネの左手は再生された。


ルーネの後ろにいつの間にか人の影あり。


その正体は・・・


「貴様、やはり生きていたか!!」


カルエラであった。


そう、アルバートに首を飛ばされたあのカルエラである!!


そして、アルバートはルーネの行動、カルエラの登場。


この二つが重なったことにより、普段のアルバートには考えられないことが起きた。


そう、アルバートに隙間が生じたのだ!!


「「これが私達の覚悟の攻撃だ!!死ね、死神!!」」


ルーネ達の叫び声と共にアルバートの周囲に無数のディナーナイフとレイピアが生成される。


ザシュ・・・ズァッ・・ズシャァァァァァァァァァァ


今度こそ、現実となる・・・


アルバートが串刺しになるという事が──────


次回投稿は土曜日です。

面白い、続きが気になると思って下されば、下の☆☆☆☆☆から評価や、ブクマ、感想などしていただけると嬉しく思います。

また、活動報告での更新報告を行なっております。

よろしければ其方もご覧下さい。

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