第46話 アクション オブ カンパニー
前回の回を見直すと、オルフィスの名前がアルフィスとなっていた。
すいません、オルフィスです。
NO アルフィス。NO グリフィス。
ルーネ達が手紙を読むほんの数分前。
龍鳳カンパニー・アメリカ支部の前のカフェでアルバートは電話をしていた。
『アルバート、首尾はどうだ?』
「良好・・・と言ったところか。連中はまだ手紙を読んでないみたいだがな」
『そうか、まぁそろそろ奴らは読む頃だ。さて、質問だ。何処から潜入する?』
「重役に会うのだ、アポを取らねばな。正面玄関から歩いて入る」
『OK OK 流石アルバート。奴らに否応なく知らしめろ。自分達がどんな相手に喧嘩を吹っかけたのかという事を』
その言葉の直後、
バシュッ───────パリィィィィン!!
カンパニーのある階から黒い物体が窓を破って飛び出した。
「合図だ。それでは出撃といこう。とくとご覧あれ、オルフィス」
そして、アルバートはカフェを出て、カンパニーの正面玄関へと近づいて行った。
「おい、そこのお前止まれ!!何の用かは知らんが、今は厳戒態勢中だ。撃ち殺されたくなければ即刻立ち去れ!!」
「ちょっと待て、この男・・・何処かで見たよう─────」
シュバッ!!
話していた男の頭が宙に飛んだ。
「〜〜〜〜〜〜ッッッ!?」
もう一人の男が驚いている間にアルバートは無言でカンパニーに入っていく。
カッカッカッカッカッカッカッカッ
普通に。それはまるで通勤路を歩くかのように、カンパニーの社員であるかのように。
数秒の沈黙・・・まるで時が止まったかの様にアルバート以外が動かなかった。
否、動けなかった。
「──────殲滅開始」
「あ・・・・・・う・・・あ・・・・・・あ・・・」
「ううあああおおおおお!!」
「ああああああああ!!」
堰を切ったように社員がアルバートに向けて射撃を開始した。
「シイッ・・・ィィィィィィィィィィィィ」
ズギャギャギャギャギャギャギャギャ
アルバートは雨のように迫り来る弾丸を避けながら、双剣で首を刎ねていく。
それはまるで影・・・黒い影のよう。
黒い影が弾丸の間を縫う様に移動している。
「あ・・・」
「う・・・」
「う・・・あ・・・」
「おおおお」
チャッ・・・・・・カッ・・
アルバートが一度止まって構え直し、
ソブッ・・・・・ソブッ・・・ソブッ・ゾブゾブゾブゾブゾブゾブゾブ
再び、襲ってくる敵襲ってくる敵の首を飛ばし殺しまくった。
「あ・・・あああああ」
「本・・・本部ッ・・・本部!!」
「こちらエントランス部隊、助けてくれ!!助けてくれ!!」
「本部・・・本部!!いやだ!!死にたくない!!」
ある社員達は助けを求め、無線を入れる。
そして、けたたましい銃声は止み今度は悲鳴に変わった。
カッカッカッカッカッカッカッカッ
アルバートは悲鳴をあげる者を無視してエレベーターの方向へ向かう。
「早くしろ!!・・・入れッ!」
「早く!!早く入れ!!」
社員は恐れを抱き、エレベーターに入りアルバートから逃げようとした。
「閉めろ!!早く閉めろ〜〜〜!!」
プシュ─────────ガチッ
「──────あっ!!」
ドアが閉まる前に双剣が中に入り・・・力でドアを開け放った。
「社員諸君・・ごきげんよう・・・さようなら」
────エレベーター内は一瞬で血の海になった。
─────
───
──
「先程の手紙は私達が読んだら作動する信煙弾的な物だったらしい。そして、おそらく敵は単身で乗り込んでいる様ですね」
「単身!?そんなことあり得るの!?私達以外はただの人間だけれども100人くらいいるのよ?その人数を相手取るのに単身で来るなんてどうかしてるわ!!」
ルーネの言葉を聞いて、カルエラは明らかに動揺した。
「コレでこのカンパニーは継続不可。予告状は悪戯ではなかった様です。そして、標的はまだ2つ残っている」
「!・・・・・・私達」
カルエラは小さく呟く。
「ならば、間もなくここにはその者が来る。非常用隠し通路から退避しましょう」
そして、カルエラとルーネと近くに居た社員達は隠し通路から逃げていく。
──────隠し通路を少し入った時、目の前に人影が見えた。
「ルーネ!あれは!?」
「あれは・・・確か、連絡室に向かった─────」
ルーネが警戒しながら近づくと、
パァァァァァァァァン
その人型のモノは破裂し爆発した。
「ルーネ!?大丈夫!!」
カルエラがそう言って駆け寄った。
「─────ッ!?」
ルーネの右腕は爆発に巻き込まれ、グチャグチャになっていた。
「ルーネ!!大丈夫だから!私の能力で・・・」
カルエラがルーネの腕に手をかざすと瞬く間に腕が再生された。
「ありがとうございます、お嬢様。・・・しかし、不味いことになりました。敵はこの隠し通路の事を知っている。下手に動けば個別に攻撃される・・・」
「じゃあ、どうするのよルーネ?」
「決まっています。ここで迎え撃つ。奇襲さえなければ、何人来ようが関係無いですからね」
* * *
「─────だと考え始めるのだろう・・・?しかし、甘い!!そのような考えアイツの前では全ては無力だ!!」
* * *
カッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッ
「Where are you going? Where are you going after you die?──────」
赫い服の男がカルエラ達に近づいてきた。
そして・・・
シュバァァァァァァァァ
ルーネの隣から血飛沫が舞った。
「──────えっ?」
ルーネは隣を向くと・・・首が無いカルエラが立っていた。
「──────I don't know. I'm not interested」
次回投稿は土曜日です。
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