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国境騎士団・バリアント 〜『お前は存在してはいけない生物だ』・・・対峙した者は何故か不思議と口にする 〜  作者: 燕尾
6-2章 バリアント殲滅作戦その2 ─── An existence that should not be alive ───
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第40話 ダメだ・・・コイツは殺さなくては

次回でおそらく10万字に達成するかと思います。

400字の原稿用紙で換算すると、その枚数250枚。

250枚・・・・・・250枚!?

自分でもここまで書けたのは驚きですね。


アザートさんとメドロが上の階に行ってこの階には僕だけとなってしまった。


メドロが自分から離れたことにより氷も溶け、自由に動けるようになった。


が、僕は動けず、この場に呆然としてしまっていた。


『貴様などどうでもいい、今まで通り甘ったるい生活を送っていればいい。この腰抜け野郎!!』


アザートさんに見限られてしまった。


無理もないな。僕はメドロを・・・人を殺すのが嫌で、デスサイズを使わない方法・・・つまり、手を抜いたのだ。


アザートさんがブチ切れるのも仕方のないこと。


リーさんの時はニャルラさんを侮辱されたことに頭に血が昇ってやってしまったことだ。


シラフでは絶対に無理な行動。


しかし、アザートさんの今の言動からして僕のことを試していた?


・・・いや、これも慣れの訓練だったに違いなかった。


それを僕は自分の私情を優先して手を抜いた。


常に死と隣り合わせにある戦場で・・・だ。


そう思った瞬間、僕は涙が込み上げてきた。


僕はあの日あの時、強くなろうと誓ったはずだ。


なのに僕は何の成果も強くもなっていない。


あの日から何も変わっちゃいなかった。


アザートさんは本気で僕を強くする為に(方法はアレだけど)あれこれ考えていたのに僕は何一つ成長してはいなかった。


「ウッ・・・ウッ・・ウッ・・僕は・・・僕は・・・ただの愚か者だ。」


その時、


ドガァァァァァン


上の階から大きな爆発音が響いてきた。


アザートさんとメドロとの戦闘音だろう。


・・・・・・そうだ。ここで泣いている暇なんて無いはずなんだ。こうしている間にもアザートさんは闘っている。


僕も闘うんだ。足でまといであろうとも、邪魔と言われても・・・僕はあの時、誓ったんだ。


もう逃げない、闘うんだ────










































──────


────


──


アザートとメドロは階段で上の階へと行き、


お互い少し離れて向かい合った。


──────沈黙


アザートとメドロは向かい合ったまま、しばらく相手を見ていた。


どちらも動く気配は無く、メドロはアザートとの動きに警戒している様子だ。


そして、数十数後・・・


その沈黙の状態を破ったのは・・・アザートであった。


「ククククク、何か言いたそうな顔だな。言いたいことがあるならばハッキリ声に出したらどうだ?」


アザートはメドロの顔から何かに察したのか質問・・・というより煽り口調で聞いた。


「・・・なら言ってやる。お前はいったい何がしたいんだ!!」


メドロは怒気が混じりの声でアザートに向かって叫んだ。


「ほう?何が・・・とはなんだ?」


「とぼけるな!!さっきの事だ。お前は仲間である奴に銃を向け発泡した。お前に・・・お前に心は無いのか!!」


メドロが怒っているのは仲間・・・ヨグに向かってアザートが攻撃をした事だった。


メドロは先程の戦闘の中でヨグに敬意を持った。


確かに、ヨグは敵であり、殺さなければならない相手の一人であり、殺すつもりだった。


その事実は変わらないし、変えるつもりはなかった。


が、その殺し合いという中でのヨグの姿勢には感銘を受けたのもまた事実だった。


自分はヨグを殺そうと考えているのにもかかわらず、ヨグは自分を殺すのでは無く、諦めさせようとしている事。


初めて、メドロは敵に・・・いや、社長以外の者に敬意を持った。


しかし、眼前にいるこの男は仲間であるにも関わらずヨグに銃を向け、発泡し怯えさせた。


さらに、感銘を受けた行動をも腰抜け野郎と称して罵倒した。


「フッ、何を言うかと思えば、そんなくだらんことを。貴様もただの脳内花畑野郎だったか・・・そんなに花を育てたいのなら家に帰って自分の庭で一人寂しく花でも育ててろ、馬鹿が!!」


アザートにとっては至極普通のことである。


過程や相手への思いやりなどはどうでもいいこと。


ただヨグは勝てる試合であったにも関わらず舐めプをして負けたという結果のみが大切であった。


ただその一点のみ、その一点のみでアザートは怒っていたのだ。


しかし・・・・・・


プチンッ


その言葉にメドロは切れた。


「・・・・・・ダ・・・だ、・・・い・・・さ・・・と」


「うん?先程も言ったが、話す時は人に聞こえる声で話せよ・・・正義の味方さん?」


アザートはメドロが何を言っているのか聞こえたかったため、また煽るような口調で聞いた。


「お前を・・・お前を・・・お前を・・・・・・殺す。今度こそ殺す。コイツは・・・ダメだ、生きてちゃダメな奴だ。必ず、殺す」


メドロの周囲の温度が凄まじく熱くなっていくのがアザートには見てとれた。


「クックックックック、凄まじい殺気だ。まるで百熱のマグマが目と鼻の先にあるかのようだ。・・・・・・炎と氷の能力者か。貴様の名前は氷炎(ブリゼイム)と呼ぼう。さぁ・・・こい!」


次回投稿は水曜日です。

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