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国境騎士団・バリアント 〜『お前は存在してはいけない生物だ』・・・対峙した者は何故か不思議と口にする 〜  作者: 燕尾
6-2章 バリアント殲滅作戦その2 ─── An existence that should not be alive ───
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第39話 落胆、失望、絶望視・・・

何か前書きを書いた方がいいと思うのだが、何も思いつかないなぁ・・・・・・とか書いてたら書いたことになるよね。


「貴方の負けです。投降して下さい」


僕は相手・・・メドロに向かって投げかけた。


先程とは完全に立場が逆、僕の勝ちだ。


「すごいな。窮地に追いやられてからの今の状況。貴方から見れば確かに立場が逆転したかの様に見える」


・・・・・・見える?


「でも、残念だ。ここまでとはな。俺は貴方達以外にも何人かの敵と闘ったが、コレを思い浮かばないヤツがいたか?いや、山ほどいた」


そう言いながら、メドロは炎を生成し瓦礫に火をつけた。


その瞬間、


『ビービービー、火災が発生しました。火災が発生しました。直ちに消化します』


火災報知機が作動し、廊下一面に水が放出された。


──────ッ!?


何をしているんだ。自ら炎を封じるなんて・・・


「そんな奴らにはこうするんだ」


「何を──────」


ドガァァァァァーーーン


次の瞬間、僕は何かに押し出されうずくまっていた。


??!??!??何をされたんだ!?


いや、アイツに攻撃された・・・そうに違いない。


ならば次の一手が来る前に逃げないと──────


そう思い、動こうとするが・・・・・・動けない。


「どうし─────ッ!?」


足を見ると、凍りついていて床に張り付いていた。


そして、腕も急速に凍りついてきて完全に動けなくなってしまった。


「哀れな姿だな、異形者」


メドロに視線を向けるとそこには赤い髪ではなく青い髪のメドロが立っていた。


「ど・・・どういうことですか?」


「ふん、冥土の土産に教えてやる。俺の能力は炎だけではない。氷を操る能力でもある」


こっ・・・氷を・・・操る?


「だが、こっちの能力は少し不便でな、水が無ければ使えない。いわゆる常時使えないということだ。しかし、貴方の様な少し頭が切れていると思っている奴には効果的な一面も持ち合わせている。今みたいに火災報知機を起動させたりなどな」


その時、全てが分かった。


何故、アイツは本気で自分を追ってこなかったのか・・・


答えは単純、起動させても勝てるといつ自信があったから。


起動させられた所で戦法が炎から氷に変わるだけ。


もっと言えば氷の方が危険だ。


炎はアイツ自ら身体で生成して攻撃を繰り出されるが、

氷は周囲にある水を生成し攻撃する。


それすなわち、四方八方全ての方向から攻撃することが可能になったということだ。


現に僕は捕まっている・・・身動きが取れない!


「中々面白い鬼ごっこだったな、それではさよならだ」


僕の頭上に大きな氷が生成される。


ヤバい!死────










































バァーーン


聞き慣れた銃声が耳に伝わる。


良かった・・・なんとか間に合った


僕じゃ斃せなかったけど・・・あの人なら・・・


アザートさんなら・・・


──────


────


──


「なっ・・・貴様、生きていたのか!?」


メドロという男が驚きの声をあげている。


無理もない、普通の奴なら今の攻撃で死んでいるだろう。


「死なないとは話に聞いていたがここまでとはな。だが次は殺す。死ね」


メドロが四方八方から氷の礫を飛ばしてくる。


が、俺はその攻撃を受けながら前へと進む。


攻撃は俺の身体に切り裂き、貫通するが、すぐに再生されるのでダメージはない。


そして、メドロの前へ・・・否、這いつくばっているヨグの前に立った。


「何故、お前は膝をついている・・・男女」


静かに、しかし重々しい口調でヨグに問いただした。


「えっ・・・僕?・・・あの人ではなくて─────」


バァーーン


俺は混乱して、かつ安心しきっているヨグに向かってわざと掠る様に発砲した。


「ア・・・ア・・・アザートさん?」


今の発泡によりヨグは鬼気迫る顔になった。


「質問を変える。何故お前は手を抜いた?デスサイズを使っていればこの様な雑魚、少なくとも4回は殺せたはずだ」


「─────ッ!」


ヨグの顔が曇る。やはり分かっていて殺さなかったという訳か・・・


俺の目の色が落胆へと変わる。


それにヨグは勘づいたのか・・・


「ちっ・・・違うんです、アザートさん。これは・・・これは「黙れ。お前の言い訳など聞きたくもない。もうお前などどうでもいい、今まで通り甘ったるい生活を送っていればいい。この腰抜け野郎が!!」


そう言葉を吐き捨て、視線をメドロへと向ける。


その瞬間、メドロは臨戦体制になった。余程、警戒しているのであろう。


「そう警戒するな。この階では貴様とは闘わない。ここにはゴミがいて、目障りだからな。上の階で闘ってやる、ついてこい」


そう言って、俺はヨグに一瞥することなく、階段へと向かって行った。


それをメドロは警戒を緩める事なくついてくる。


次回投稿は日曜日です。

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