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第28話 天使か悪魔か


「さてさて、どんな味がするのかなあ」


天使がニタァと笑いながら言うと、


体がグチャグチャッと変貌し、背中から羽の様なモノが生えてきた。


「────ッ!?」


「確かに、見た目は天使様だな。・・・まぁ遠くから見たらの話だがな」


アザートさんが呟く。


そう、遠くから見ると確かに天使に見えるかもしれない・・・


しかし、羽に見えるモノは、羽なんかじゃ決して無い。





















































手首だ。


無数に生えている手首の群れが羽の形の様に見せているのだ。


「天使というより、悪魔じゃないかニャ」


ニャルラさんが言う。


「あはははは、そうだねー。村の馬鹿な連中が私を見て・・・“天使様だー”とか言い出してね。それでね、生贄捧げろって言ったら疑いなく渡してきて・・・本当笑っちゃ─────」


そう言い終わる前にニャルラさんが、グングニルで天使に攻撃した。


しかし、天使は、それをすんでのところで避けてみせた。


「あっぶなぁー。ちょっとー!人が話してる最中に─────」


ダァーーーン!!!


アザートさんも発泡した。


「ちょっとー!今話してる最中でしょっ!!」


そう言い、ナニかを飛ばしてきた。


ニャルラさんとアザートさんはそれを避けた。


クレアさんを肉塊に変えた弾丸・・・それの正体は背中に生えている手首だった。


「随分と不気味な攻撃をするんだニャ〜」


「チッ、避けましたか・・・まぁいいでしょう、おしゃべりはここまでです。さぁ殺し合いましょう」


天使がそう話すと同時に襲いかかってくる。


「ヨグ君も戦うよ」


「はっはいっ!」


──────


────


──


深夜の森の奥地に激しい金属音と笑い声が鳴り響く・・・


その音の中心には4匹の異形者が闘争している。


銀の装飾銃を持つ、アザート。


槍、グングニルを持つ、ニャルラ。


大鎌、デスサイズを持つ、ヨグ。


そして、天使の姿のような異形者・・・


ニャルラとヨグが、天使に近づき左右から攻撃を仕掛ける。


が、天使は翼で体を隠し、攻撃を弾く。


「くっ、硬ァ〜。攻撃が全く通用しないニャ。少し面倒な相手だニャ」


「フッフッフーそんな柔い攻撃じゃ私には傷は付かないですよー」


天使は余裕がある声でニャルラ達を挑発する。


「くっそー!アイツ人型の中でもかなり上位に当たるobscure(オブスキュア)だニャ!」


ニャルラが呟く。


「あははははー、これはアンタ達が私のお腹の中に入るのも時間の問題だねー」


しかし、


「アッハッハッハッハッハ!!!」


誰かの高らかな笑い声が鳴り響く、声の主はアザートだ。


「何がおかしいのかなぁ」


天使の顔か少し曇る。


「鉄壁の防御か・・・中々におもしろい事をする敵だ。では、これならどうだ、天使様?・・・黒獣」


アザートさんが例の攻撃を繰り出した。


「あはっ、どんな攻撃か来ようと────」


ブシャーーー


血飛沫が辺りに散る。


「〜〜〜〜ッ!?」


天使が驚き、悶えている。


アザートさんの黒獣が天使の翼を貫通し、風穴を空けた。


「やったー!アザートさん。流石ですね、天使の翼が食いちぎられてますよ」


ヨグが喜んでいるのをよそに、アザートは・・・


「アッハッハッハッハ!・・・HAHAHAHAHA!どんな気分だ、絶対に破られないだろうと思っていたご自慢の翼がもげた気分は」


そう言って、敵の天使に向かって煽り始めた。


「・・・・・・」


僕は少し引いてしまった。


流石にちょっと煽りすぎじゃないですか?


第三者から見たら確実にアザートが悪者だって思われますよ。


「クソ野郎がぁ!!!・・・はぁはぁはぁ・・・絶対に・・・特にその長髪の男!!グチャグチャにしてやる」


「クックックックック!それは貴様になるかもしれないがな」


「アザート君、キミはやる男だと思ってたニャ〜。さて、じゃあ畳み掛けるニャ」


──────


────


──


どうして?


どうして私が、不利になってるの?


私は強いはずだ。


今までだってどんな相手が来ようとも食らってきたんだ。


どうして?どうして?


どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして


・・・・・・アイツのせいだ。あの黒い男のせいだ。


しかし、アイツに攻撃を加えても何故かすぐに再生して、こちらに攻撃してくる・・・


どうしてよ?・・・いや、今考えるのは止めよう。


今は、アイツを殺すことだけを考える。


再生するなら、アイツを食えば・・・そうだ、ああすれば!


──────


────


──


スバッ!


ヨグの鎌が天使の腹を切り裂く。


「ぐっぐわぁぁぁあ!!!」


天使が一瞬怯むが、その一瞬の隙にアザートが近づく。


「クックック、俺はこの隙を見逃す程甘くない。死ね」


そう言い、至近処理で銃を発泡して、ゲーム終了─────


が・・・しかし、


「バーガ野郎が!死ぬのはお前だ!」


そう言い、天使は体を変形させ、飲み込む体勢に入った。


アザートは突然のことで避けることが出来ない。


「「アザート さん!!」」


次回投稿は水曜日です。

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