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第23話 強くなろう

『なろう』だけに・・・・・・まぁ、4章最終話です。

僕が気絶して次に目を覚ました場所は病院だった。


あの後、ニャルラさんとアザートさんが急いで病院に連れて行ってくれたらしい。


誘拐魔4人は僕が殺してしまったが、男達はすでに20人の女性を強姦し殺害したとのことでニャルラさんがどの道生きていても死刑になるだけだと言い、誰にも言わないようにと3人の女の子に言い聞かせた。


本当にそれで良かったのであろうか?


物思いに耽っていると、アザートさんが見舞いに来てくれた。


「悪いな、ニャルラではなくてな。アイツは遅れるそうだ」


「いや、アザートさんのおかげで助かりました。何度も言いますが、本当にありがとうございます」


あの一件からアザートさんのことは全く恐くなくなった。


逆に、お兄さんみたいな存在だなとまで思っている・・・まぁ、僕の方が年上だけど。


「それのことならもういいと言ったはずだ。黒獣も完全に操れるようになったからな」


「そしてアザートさん、助けていくれたのにお願いするのは・・・アレなんですけど、お願いします。僕を強くさせてください!!」


僕はアザートさんに頭を下げた。


「・・・はぁ?」


「無理なお願いであることは分かっています。でも、今回のことで自分がいかに甘いのかがよく分かりました。使える力があるのに不安だから使わないことはただの臆病者であること。まだ自分は人間なんだ・・と思い込んで邪神であることに目をそらしていたこと」


アザートさんは無言でこちらを見ている。


「でも、アザートさんが助けてくれたことで分かったんです、自分が何者なのかを。次いつ暴走するか分からない、なら暴走しないように強くなろうと・・・アザートさんみたく強くなろうと。だからお願いします」


僕が今思っていることを全てアザートさんにぶつけた。


「・・・はぁー、実はニャルラからもお前を強くしろといわれてな。俺はお前が同意したらしてやると言ったんだが、まさか同意するとは・・・まぁいいだろう。男女、お前を1人で闘えるように強くしてやる」


そう言ってアザートさんが同意してくれた。


まさか受け入れてくれるとは思わなかったが・・・


「あっ・・・ありがとうございます!僕、強くまります!・・・って今なんて言いましたか?アザートさん」


「お前を男女だと言ったのだ。これからはそう呼ばせてもらう」














































・・・えっ・・ちょっ・・は・・・はぁー--!?


「いやいやいやいやいや!!!そんな名前嫌ですよ!!」


「すでに決定事項だ。ちゃんとニャルラからも許可をとっている」


ニャルラさん何許可してくれてるの!?というか男女だと男のような女って意味になるんですけど・・・


「あぁ、後お前に客だ。入ってきていいぞ」


「アザートさん、まだ話は終わって────」


アザートさんに抗議をしようとした時・・・


「「「ヨグさ~ん!!!」」」


という黄色い声と共に3人の女性が入ってきた。


助けた女の子達だ。


「みんな、ケガはしてないですか、大丈夫ですか?」


「ヨグさんが助けてくれましたし・・・」


「私達は全員無事だよ」


「うん。ヨグさんのおかげでね」


3人か口々に話し出した。


本当に無事で良かった・・・でも・・・


「僕の正体は異形者だよ、みんな見てたのに何で・・・?」


僕がそう言う・・・彼女達は僕の正体を知ってしまったんだ・・・なのに何で・・・


「そんなの関係ないです!」


「ヨグさんは私達を絶対に助けると言ってくれた!」


「そして、私達を助けてくれた!それなのに異形者だからって嫌いにならないよ!」


3人共笑って答えてくれた。


ああ!ここにも僕を思ってくれてる人がいるんだなぁ、としみじみ感じながら、


「ありがとう」


僕は礼を言い頭を下げた。


すると、3人は僕に抱き着いてきた。


あぁ~、女の子のいい匂いだなぁ・・とか考えていると・・・


「ふ~ん、随分とお楽しみのようだニャ~、ヨグく~ん?」


という聞き覚えがある声が部屋の入口から聞こえてきた。


ヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤバイ!!!


身の危険を感じながらも声がする方へ恐る恐る視線をやる。


そこにはニコニコしているニャルラさんが立っていた。


ニコニコしていると表現したが、目は笑っていない。いわば、俗にいうハイライト状態である。

 

終わった・・・完全に終わった。


「えっ、ヨグさん誰ですか?こちらのすごくキレイな女性は」


1人が質問してくる。


「えっ!・・・いや・・あの・・・その・・・」


「私はヨグ君の彼女ニャ。君達・・・私の彼氏をたぶらかそうとはいい度胸じゃないか」


僕がしどろもどろしていると、怒気混じりの声を笑いながら出すニャルラさん。


「「「すすす・・・すみませんでしたー--!!!」」」


3人は急いで僕から離れ、逃げるように部屋から出て行った。


多分生命の危機を感じたんだな・・・ってか、そんな事考えてる場合じゃない!


何とか此処からニャルラさんを説得しないと────


「ふふふ、正義は勝つ・・・さて、次は君ニャ」


あっ・・・死んだな僕、そう自然に感じ取った。


アザートさん・・・助けて・・・


そう目で合図を送ろうとするも、アザートさんは部屋から出ようとしている。


「ちょっ!アザートさん!助け────」


「えっ!?アザート君・・邪魔・・・・・・するの?」


ニャルラさんがぐるりとまるで首が180度回っているかのような感じでアザートに視線を移した。


「いや、そういうのはお前達・・・男と女の問題だ。無関係の俺が何故邪魔しないといけない?」


と、いつもの様にアザートさんは答え部屋を出た。


それを確認したニャルラさんはこちらに向き直す。


「さぁー、ゆ〜くりと話を聞こうじゃないかニャ、ヨグ君?」


「いや・・その・・・ニャルラさん、一旦落ち着い─────ギャアァァァァァァ」


ある部屋から悲鳴が病院中に響き渡った。


次回は明日投稿します。

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