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第20話 フラッシュバック

「う・・うーん・・・こ・・ここは?」


僕は知らない場所で目を覚ました。


すると、


「あっ!気が付いたみたい」


「大丈夫?君」


「見た感じ私達と同じようにケガはさせられてないみたいね」


目の前に手を縛られた若い女性が3人いた。


そして、自分も手を縛られている。


「あの・・・これはどういうことですか?どうして僕達は縛られているんですか?」


僕がそう聞くと、


「私達も分からないの。でも、たぶん巷で話題になっている─────」


「誘拐だ。全員ようやく起きたみたいだな」


女性が言葉を発する前に男二人が入ってきて話しだした。


「誘拐!?なんで・・・」


「私の家、あんまり金持ってないから無駄よ!」


「私もよ。だから早く解放して!」


女性達が誘拐と聞いて口々に話すが、


「金ぇ~?そんなモンいらねーよ。女を誘拐してやることなんて決まってるだろ?」


─────ッ!?


この人、強姦魔だ。


僕は震えだした。


しかし、その言葉に二人の女性は強い口調を通した。


「はぁ?アンタなんかとヤるわけないでしょ!!」


「そうよ。それに、誘拐してもすぐに警察に捕まるわ!!」


しかし、その声は震えていていた。


3人目はすでに涙目になっている。


「フッ、強がっている女を無理やりヤるってのも中々興奮するぜ。そして、捕まる~?それはないね。俺達もう5回はヤってるからな。それでも警察は足取り一つ見つけてない」


もう一人の男が自慢話のように語りだした。


「その人達はどうしたのよ!!」


「もういねーよ。犯したら用済みだからな。お前たちも終わったら殺すから。よかったねー、最期は気持ち良くなって死ねるんだから」


その言葉に僕含め4人は青くなった。


「後2人はオモチャ買いに行っていねーが、帰ってきたらすぐに犯すからな。おっと、逃げても無駄だぞ」


そう言って、男2人は部屋を出て、鍵をかけていった。


・・・・・・恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐いニャルラさん助けて・・・


そう考えながら女性達を見る。


すると、さっきまで強がっていた彼女達もガクガク震えていた。


「ここで犯されて死ぬなんてイヤだよ・・・パパ、ママ助けてよー!!」


涙目の人はついに泣き出した。


・・・・・・そうだ。僕だけが恐いわけじゃない。


彼女達の方がもっと不安で恐いに違いないんだ。


僕が・・・男の僕が彼女達を助けるんだ。


なにせ腐っても僕は泣く子も黙る邪神だから。


そう思い、彼女達に背を向け見えないように邪眼を発動する。


この部屋はビルの3階だ。


そして、周囲には先程の男2人だけで人がいない。


確かに男達の言う通り、逃げても無駄なのだろうが、遠くに多くの光が見える。


おそらく市内からそれ程離れてはいない。


そう考え、邪眼を解除する。


「ここから脱出しましょう。今は男達も油断してるはずです」


男達の動きからして、テレビを見ているのだろう。


度重なる成功の為の油断・・・チャンスは今しかない!!


「でも、逃げようとしたら殺されるんじゃ・・・」


一人の女性が言う。


「ここにいても犯され殺されるだけ・・・逃げた方がいいと思います」


僕がそう言うと、


「・・・そうね。どの道殺されるんなら、抵抗して殺された方がずっとましね」


「確かに」


「うん」


3人は同意してくれた。


僕はそれを確認すると、縛られている自分の縄を引きちぎった。


「「「えっ!?」」」


3人共、驚いているが、これくらいじゃあ僕が異形者だとは気づかないだろう。


「あ・・・貴女何者なの?」


「ただ少し力が強く、女に見える男ですよ」


僕はそう答える。


「「「えっ、男の子!?」」」


やっぱり思われていたんだ・・・


「てっきり女だと思っていたわ」


「はい、よく言われます。向こうの男達も勘違いしたみたいで・・・」


僕は笑いながら返す。


「でも、それは災難だったわね」


「いや、逆に捕まったおかげで、貴女達を救うことができます。心配しないでください、絶対に僕が貴女達を助けます」


そう僕は真っすぐ彼女達の目を見て言った。


すると、


「「「あっ・・・ありがと///」」」


そう言って3人共顔を赤くしてうつむいてしまった。


どうしてだろう?・・・まぁいいや。


「じゃあ早く出ましょう」


僕はドアノブに手をかけ、力をこめて捻った。


バキッ!


という音と共にドアノブが壊れドアが開いた。


あっ、しまった。力入れすぎた!


不自然なくドアノブを壊すつもりが、思いのほか鍵がやわかった。


おそるおそる振り返ると彼女達は・・・


「さすが///」「すごい///」「かっこいい///」


と、目を輝かせてこちらを見ていた。


・・・セー・・・フ・・なんでしょうか?


「じ・・・じゃあ、行きますよ。音をたてないように気を付けてついてきてください」


「「「はいっ!!!」」」


そう言って、彼女達は僕の服を掴んだ。


──────


────


──


でも、ここからどうしようか?


もし、ニャルラさんやアザートさんが捕まった場合・・・捕まらないだろうけど、男2人出てきた瞬間殺すんだろうなぁ。


僕にはそんな勇気ないけど。


出来たとしても彼女達にそんなグロいシーンを見せたくない。


そう思いながら先へと進み、また邪眼を発動させ、男達の様子を探る。


男達はまだテレビを見ているようでコチラに気づいていない。


ちなみに彼女達はというと、服を掴んでいた手が2人は腕に抱き着き、もう1人は腰に抱き着いている。


どおりでさっきから動きにくいと思ってた。


こんな所、ニャルラさんに見られたら殺される。


身震いを覚えながら、なんとか1階に到着し玄関を発見する。


男達がいるリビングと玄関が逆なことは邪眼で確認済み。


よし、これで脱出できる。


そう考え、僕達は急いで玄関へと駆け寄った。


が、これが最大のミスだった。


邪眼でよく見とけばよかった。


ドアを開けると、ちょうど出かけているという男達が帰ってきていた。


「あちゃー--、お前達何をやっているのかなぁ?」


1人の男が大声で叫ぶ。


すると、


「なにかあったか・・・ってお前ら逃げるなと言ったのになぁ」


家に2人が出てきてしまった。


逃げようと考えたがすぐに囲まれる。


闘うしかないのか・・・


そう思いながら、震える彼女達をかばうように震えながら立った。


「おっ、かっこいいねぇー。震える彼女達を守るために自分も恐いけど立ち上がるその姿。俺、この子にしよっかなぁー」


一人が笑いながら話す。


僕は震える手で鎌を生成しようとした瞬間────


「何言ってんだ?コイツはどう考えても男だろ。お前、男無理だろ、コイツはオレが頂く。オレは男でも女でもイケる口だから」


そう言った大男が舌舐めずりをした。


─────ッ!?


 * * *


『さぁ、×××××。お前も脱ごう』


 * * *


~~~~~~~~~ッ!!!


突如フラッシュバックが起こり僕は悲鳴を上げ蹲る。


身体が暴走しているのが分かったが、


そのまま意識がなくなった──────


次回投稿は金曜日です。

その次回は気持ちが悪い表現が使われます。いはゆるグロ注意。

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