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黒神との邂逅

さっきの男が手記を渡してくれた

その内容を見ることにした。

今日はパーティーの仲間と暗黒大陸にある迷宮へ入ることにした。

理由は彼女へのサプライズプレゼントを作るための素材集めだ。

彼女とは結婚を控えていて、この迷宮には最高品質の呪い避け指輪があるらしいそれを探しに来たわけだ。


1日目

第1層は攻略し、第2層にいる"毒蟷螂"を倒した。

第2層からはどうやら亜種や変異種が多い。

今日は半分まで進んだからここで休む


2日目

第2層はなんとか攻略し、第3層へ来た。

第2層の時とは比べ物にならない位魔物が強い。

仲間のひとりで古くからの友人のベールの様子がおかしい。


3日目

地図通りに進んでいるが地図とは明らかに地形が違う。

行商人が騙したのか。

依然、ベールの様子がおかしい


4日目

やはり地図とは違う。

いや違うのではないのかもしれない。

正しく言うならこの迷宮は地図を持っていても役に立たない。

どうやら地形が変わ(・・・・・)っているようだ(・・・・・・・)


5日目

ようやく4層へ辿り着いたが、ベールが魔物のように襲ってきた。

辛かったが殺した。

しばらく何も書きたくない


これを書いてる頃は何日目か分からない。

もう何ヶ月もいるがこの迷宮からは出られない

仲間は全員死んだ。


ついに出口まで来たがあいつがいた。

最悪の存在"黒神"だ。

俺は死ぬだろうな。

もしこの手記を読んでいる者がいるなら

俺の彼女へ伝えて欲しい。

俺は君を愛していると

もしまだ自分のことを愛してくれているなら新しい別の人を見つけて欲しいと。エリーナに幸せがあらんことを


読み終わったのと同時に拍手が奥の方から聞こえてきた。

「実に素晴らしいものですね!人間の愛というのは!」

女神のような神々しさを放つ銀髪の少女が現れた。

「誰よあんた」

リリエが剣を抜こうとするがそれを止める。

「私に敵対心はないのですが、争いは嫌いなのです」

「僕達も下手に争う気はありません。貴方の目的はなんですか」

「それは決まってるじゃないですか。人間の素晴らしさを称えに来たのですよ」

「ユウリ様、そちらの方とはお知り合いですか?」

「いえ、知りません」

「人というのは面白い。ベールという人物に仲間に裏切り者がいるって伝えただけで仲間を殺しにかかるのですから。笑いが止まりませんよ」

「今なんて言ったんですか?」

「聞こえませんでしたか?人間は哀れで愚か過ぎて笑えるって言ってるのですよ?」

腹を抱えて笑っている。

こいつは狂っているんだ。

人を騙し殺してもなんとも思わないむしろそれを快楽として感じている。

「では私はこれで。エリーナという女性を利用してみましょうかね」

「待て!!」

追いかけるが曲がり角に行くとその女の後ろ姿はなかった。

「何よ、あいつ!」

「あれは一体、、、」

「あいつは六神が1人"破滅ノ女神"、アテランシアだ。こんな所にいようとは、、、取り逃したのは惜しいな」

突然後ろから男が現れ、咄嗟に構える。

「誰ですか」

「1つ聞きたい。貴様らはあの女の仲間か?」

「違いますが僕達はたまたま居合わせただけです」

「ふむ、そうか。最後にもう1つ、貴様の名はユーリシア・ヴィルステッドか?」

「ええ、そうですけど、どちら様でしょうか?」

「ユウリ様!!避けてください!!」

メリーに言われたように避けるとメリーの放った【雷弾】が男へ直撃した。

「メリー、さすがにやりすぎでは?」

「効いてないです」

「ほう、人間にしてはいい察知能力だ。褒めてやる」

男の方へ視線をやると服が少し破れているだけで傷はついていない。

「へぇ、ここであんたみたいな有名人と戦えるなんて私はついてるわね」

リリエが剣を男へ向ける。

「リリエ様、ユウリ様、ここは退きましょう。相手が悪すぎます」

「誰なんですか」

「その人が先程話した。"黒神"カノンです。」

「やはり俺のことを知るやつは多いな。まぁいい。大人しくユーリシア・ヴィルステッドを差し出すなら貴様らの命は見逃してやる」

「お断りします。このメリー・アーリスはユーリシア・ヴィルステッド様に仕えるメイド。どんな理由があろうとその職務は投げ出しません。クロ!ユウリ様とリリエ様を連れて逃げなさい!」

『我が主よ、了解した』

僕とリリエは強引にクロに引きづられ、その場を後にした。

「クロ!戻ってください!!このままじゃメリーがっ!」

『ユーリシア殿、敵は圧倒的。我でもそれはわかる。我が主は自身の志を曲げずに命懸けで逃がした。それを無碍になど出来ぬ』

「ぐっ、、」

「悪いけど私は"黒神"を殺す。あいつは私の父親の仇」

「リリエ様、お願いします。自分も連れてってほしいです。確かに僕はあなたのように強くはない。けど、メリーを失いたくないんです!!お願いします!!」

「勝手にすれば?死にかけても助けないわよ」

「はい!」

さっきのところまで戻ると劣勢だった。

メリーはもう既に満身創痍。

体中傷だらけで息も切れている。

「さっき言った通りにお願いします」

「わかったわよ、仕方ないわね」

『了解したその役目承った』

クロが影を使って背後に周り、カインの首を噛もうとするが当然のごとく避けられる。

避けたところをリリエの剣技で攻撃する。

「皆様!なぜ!」

「メリー1人にこの仕事は任せられませんよ」

メリーの手を取り1度退く。

「ユウリ様、相手は"黒神"カインです。いくら束になっても!」

「僕にはとっておきがあります。倒せずとも足止めにはなるはずです」

「わかりました、ユウリ様を信じます」

彼女が再びカインのいる方へ走り出した。


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