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砦のカナメ  作者: スノヲ
2/20

集合

集合場所に向かっていると、後ろから声をかけられた。


「君もしかして新入生?」


そこに立っていたのは、身長は俺より少しだけ小さな男子が立っていた。


「うん、そうだよ。もしかして君も?」

「そうだよ!俺杉本拓馬!ポジションは外野手で鳥手シニア出身だよ!これから3年間よろしくね!ところで君の名前は?どこ出身なの?ポジションは?、、、、」


俺は杉本にとても明るくて元気な印象を受けた。ってか初対面でこんなにグイグイこれるものなの?!俺なら無理だな、、と考えつつも、話しかけてきてくれたことにほっとしていた。


「俺の名前は塚谷大樹。ポジションはサードで、出身は千葉県のN中軟式野球部だよ。よろしくね!」


二人は自己紹介やお互いの話をしていたら、集合場所に到着した。そこにはまだ集合時間30分前なのに、9人も集まっていた。


「おっ、スギタクおせーよ、もっと早く来いって言っただろ!」


そうやって声をかけてきたのは、身長は175センチぐらいの人だ。スギタクとはたぶん杉本拓馬のことだろう。杉本の知り合いだろう。


「ごめんごめん」

「それより、隣にいるのは誰だよ。俺たちと同じ新入生?」

「そうそう、来る途中で会ったから、一緒に来たんだ」


スギタクからそう聞くと、ニコッと笑い、


「俺、中田悠斗。よろしく。」

「よろしく。」


二人であいさつを交わすと、中田が


「言われた、集合時間までまだ時間あるし、新入生同士まずは自己紹介しようぜ」


と提案をした。みんなの視線が中田に集まる。


「じゃあ、まずは俺から。名前は中田悠斗。鳥手シニア出身でポジションはピッチャーを希望しているので、キャッチャーの人よろしく!次は、恭太な」


なるほど、杉本と同じチーム出身だかあんな風に話していたのか。次に中田に指名されたのは、隣でスマホをずっとイジっていた恭太という人だ。身長は座っているからわかりにくいが、中田とそんなに変わらないだろう。


「鳥手シニア出身の小坪恭太。ポジションはファースト。よろしく」


小坪は、杉本と反対で、明るいというより、クールなイメージを受けた。自己紹介をしている時も、携帯から目をそらさなかったし、、、。あっ、もしかして、人見知りなのかな。


「じゃあ順番的に次は俺だな。」


小坪の隣にいたのは、鳥手シニア出身の武田大翔。ポジションは、外野で身長は165センチくらいだろう。次は、西谷裕也。森谷シニアのエースだったらしい。体格は俺と変わらないだろう。次は、森谷シニア出身の中川海。ポジションはピッチャー。身長は小さいが体つきがいい。その隣にいるのは、上総シニア出身の新庄隼人。新庄もまたピッチャーらしい。今のところ11人中4人もピッチャー出身だ。人数の割合的にピッチャーが多い気がする、、、。


ここからはシニアではなく軟式出身の人たちだ。A中出身の堀之内竜輝、G中出身の石沢達也、T中出身の大松陽太。このT中とは茨城では有名な中学校らしく、学校の名前を聞いたら、何人かが少し驚いていた。ちなみに3人のポジションは、堀之内がサード、石沢と大松はセカンドだ。最後に俺の自己紹介だ。


「N中出身の塚谷大樹。ポジションはサード、よろしく」

「N中?聞いたことないな。」


そうやって言ったのは、話を仕切っていた、中田だ。俺が答えようとすると隣から、


「塚谷は、千葉県出身なんだよ!」


と自慢げに杉本が話していた。いや、なんでお前が自慢げに話してるんだよ。と思いつつも、


「そうなんだよね。」


と答えた。すると、


「まじで?!わざわざ茨城まで来てるの?すごいな~」


と感心されてしまった。


「ところで、鳥手シニア出身の人が多いんだけど、有名なの?」


みんながびっくりした顔でこっちを見た。


「えっ、知らないの?!毎年シニアの全国大会に出場してるし、俺たちの代は全国2位だったんだよ!まぁレギュラーは俺と、小坪だけだけどな」


自慢げに中田が言って、杉本のほうを見た。


「どうせ俺は、補欠だよ!!!」


そんな話をしていると後ろから声をかけられた。


「新入生全員集まっているか?」


声がするほうに新入生の視線が集まる。そこには、20代ぐらいの男性とマネージャーらしき女性が立っていた。


「全員かはわからないですけど11人集まっています。」


中田が答える。


「そうか、それじゃあ今から身長、体重を測って試合用のユニホームの採寸をしてくれ。終わったら監督のところにあいさつしに行くから、また声かけてくれ。」

「「はい!」」


・・ ・ ・ ・ ・


測定が終わり、さっき指示を出していた男性のところに全員で終わったことを報告しに行った。


「終わりました。」


そういうと男性は


「そうか、じゃ今から監督にあいさつしに行く」


男性の後ろについていくと、そこには外見が狸みたいな人が立っていた。


「新入生を連れてきました。身体測定も終わっています。」

「おお、そうか。ありがとう神山君。」


先ほどの男性は神山さんというらしい。


「君たちが今年の新入生か。君たちには期待している。今の2、3年生の戦力で完璧とは思ってない。今では古豪と呼ばれているこの鳥手一校を名門として復活させたい。そのためには君たちの力が必要だから、ぜひ力を貸してほしい。」


俺は、その監督の言葉を聞いて闘志に火が付いた。いや、俺だけではないと思う。まわりのメンバーの顔を見ると、目つきがさっきの穏やかな感じではなく、気迫が感じられた。


「一年生は明日から練習だから、今日はもうあがっていい。明日は9時から練習開始。以上」


監督がそういうと、中田が


「気をつけ 礼」

「「ありがとうございました」」


と号令をかけ、俺の高校野球はスタートした。明日からの練習が楽しみだ。


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