紅白戦③
投稿が二日空いてしまいすみませんでした。
今日からまた頑張ります!!!
試合は2年生の勢いが止まることなく、4-8で終わった。2年生は4回裏、変わった坂田を攻め一点を取ったが、それ以降チャンスを作るも坂田の好投の前に追加点を奪うことができなかった。3年生は7回までに山本から追加点を奪えず、8回からマウンドに上がった村松から最終回に本田のツーランホームランで追加点を挙げるも、後続が続かず、最後は関根のゲッツーで試合が終わった。
3年生は泣いている人もいたが、現実を変えることはできなかった。あとは、監督が本当に3年生を引退にしてしまうのか、それはまだ誰にもわからなかった。
菊地:「3年生たち本当に引退するのかな?」
菊地がボソッと言う。
佐藤:「わからない。でも、俺達が本当に勝てるかなんて試合前ではわからなかったし、仮に3年生のために手を抜いたプレーをしたら、今度は俺たちが背番号を取ることができなくなる。お互い本気でやった結果なんだから、3年が納得しなくてもしょうがないことだよ。」
佐藤は2年全員に向かって言った。
佐藤:「それより、夏大まで3か月切ってるんだ。3年生が残ろうが引退しようが残ろうがチーム内の勝負はとっくに始まってるんだ。人の心配より、俺達はまず、背番号を死ぬ気で取りに行くだけだよ。」
そう言うと、一年生を呼び、1,2年生で3グループに分かれて練習を始めた。
その頃3年生は監督のもとに集合していた。
監督:「3年生。これがお前たちの実力だ。今の2年生たちにも勝てない。それなら、俺は3年を使うより、先のある1,2年生を中心とした新チームで今年の夏大に挑んだ方がいいと思う。その方が、結果が3年生がいるよりも出ると思う。そう思わないか、逆井。」
逆井:「、、、はい」
逆井は声を震わしながら返事をした。
監督:「そういうことだ。今日のところはお前たちに用はない。これから、今後のお前たちの動きについて、指導者4人で話し合う。明日の朝7:30に俺のところに来い。ただ、もう引退してもいいと思っているやつがいたら、そいつは来なくてもいい。以上だ。」
「「ありがとうございました。」」
3年は監督にあいさつをすると、帰っていった。その後、佐藤は監督に呼ばれこれからの練習メニューを言われた。
監督を含めた4人は監督室に集まり今後、3年生をどうするかを話し合った。
話し合いは長く、言われた練習メニューが終わってもまだ続いていた。佐藤が監督を呼びに行く。
佐藤:「失礼します。練習が終わりました。」
監督:「わかった。選手を集めてくれ。」
そう言われると、佐藤は集合をかけた。
監督:「明日も今日と同じメニューをやる。以上」
選手たちにそう言うと、監督はすぐに監督室に戻っていった。俺たちはすぐに解散し、各自自主練を始めた。
・・・・・・・・・・・・・
次の日の朝、3年生は監督のところに集まっていた。
監督:「昨日、野口さんと神山君と多内先生と私の4人で君たちの今後について話した。私は君たちを引退させると、他のコーチ3人に言った。」
3年生は息をのむ。監督は話を続けた。
監督:「しかし、他のコーチ3人は、もう少し3年生の実力、練習態度を見て決めてもいいんじゃないか、引退はさせなくていいんじゃないかと言ってくれていた。まず、君たちに期待をしてくれている人がいることを忘れてはいけないし、そうやって言ってくれることに感謝をしなさい。私は3人のコーチの意見を尊重しようと思う。」
緊迫した雰囲気が少し和らいだ。
監督:「だが、君たちを今までの立ち位置にすぐに戻すつもりはない。背番号は白紙にする。そして君たちは1年生以下として私は見るがキャプテンは逆井のままで行く。今週末の練習試合は全員Bチームに残ってもらう。それは他の3人のコーチにも話してある。もし、この決定に不満があるやつは、やめてもらってかまわない。話は以上だ。」
話が終わると、3年生は授業のため教室に行った。
・・・・・・・・・・
杉本:「おい!塚谷!3年生がどうなるか知ってるか?」
昼休み、いつもの4人でご飯を食べているとスギタクが廊下から急に来た。
塚谷:「いや、知らない。」
杉本:「なんか、今聞いたんだけど、引退しなくてよくなったらしいよ!」
塚谷:「そうか。それはよかったね。」
俺のそっけない返事に杉本が不満そうな顔をする。
杉本:「なんだよ。もっと驚けよ~」
塚谷:「いやだって、冷静に考えたら本当に引退なんかさせないなって思ったから、予想通りって感じ。」
杉本は「そう」というと他のクラスに同じ話を言いに行った。
放課後の練習は普段と変わらず行われた。違うところと言えば、今日のピッチング練習での中田の様子だ。いつもなんか違和感があったが、今日は明らかにムスッとしていた。だが、俺は中田を驚かせようと自主練をしているので、あまり意識しないことにした。
練習後、一年生が石ブロックの上で話しをしていると、中田がみんなの前に立って一言声をかけた。
中田:「みなさん。ここで衝撃的事実が発覚しました。」
みんなが中田の方を見る。中田は続けた。
中田:「前に堀之内が森田実果と付き合っていたと言っていたのはみんな知ってるよね?」
杉本:「その話、聞いたよ!!」
武田:「俺も」
みんなが中田の問いかけに聞いたと答える。
中田:「それで、俺は森田のことをイジってやろうと思って、そのことを言うと、なんと!!!」
中田は少し間を開けて、
中田:「付き合ったことないよって言いました!!さて、堀之内これはどういうことでしょう。」
「「えっ?!」」
みんなが堀之内の方を見る。
堀之内:「いや、それは森田が嘘をついてる!!」
堀之内が答える。
中田:「本当はどうなの?」
中田が言い寄る。この会話を何回か続けた後に結局折れたのは、堀之内だった。
堀之内:「あ~もう、そうだよ。嘘だよ。」
堀之内は観念した。
杉本:「なんで嘘ついたの?」
堀之内:「いやだって、少し見栄を張りたくて。俺の彼女だったって言ったらみんな羨むかなと思ったから。」
その話を聞いて、大松は笑った。
大松:「そこまでして、見栄を張りたいとか面白すぎでしょ!!」
他のみんなはやれやれという感じだった。
中田:「俺嘘つくやつ嫌いだから、もう嘘つくなよ。」
中田は真剣なまなざしで、堀之内いや、全員に言った感じだった。その後、一年は帰るもの、練習していくものに分かれた。俺は今日も西谷と練習をすることにした。
西谷:「塚谷。中田の球を受け始めて結構経つけど、違和感とかは無くなったの?」
塚谷:「いや、俺も少しずつ捕れるようになったり、グローブに当てられるようになってきたけど、まだ違和感はあるな。」
西谷には、俺が下手で怒っているんじゃないかと思っていることを話していた。
西谷:「そうか。それじゃ、まだ捕れるようにならないことを怒っているのか、ただの考えすぎか、中田の求めるレベルが高いのか。まだ、わからないな。」
俺は頷いた。
西谷:「あいつは全国レベルの野球を中学でしてきたから、今のチームの現状に不満があるのかもしれないな。」
塚谷:「たしかに。」
沈黙が少し続いたが、
西谷:「まぁ、考えてもわからないし、今はうまくなって一日でも早く中田の球を捕れるようにならないとな。やることはいっぱいあるぞ。」
塚谷:「そうだな。俺も早く中田のことを驚かしたいぜ。」
俺達は自主練をやり、時間も遅くなったので家に帰ることにした。




