ゲームのジャンルが変わった
私は気づいたら、教室ではなく壁や天井に彫刻が彫られた綺麗な部屋にいた。そして、私達の前には金髪青眼で豪華なドレスを着た美しい女性や、鎧姿で剣を持っている人やローブを深々と被った人がいた。
「やった!成功したぞ!」
「これで世界を救える!」
「私達は助かるんだ!」
私達の前にいた人達はそう言っていた。これで異世界に転移したってことになるかな。
「勇者様方、この世界をお助けください!もう時間がないのです!」
一番前にいた金髪青眼の女性がそう言う。
「は?どう言う事なんだよ!」
「此処は何処なの⁉︎もうどうなっているのよ⁉︎」
クラスメイト達が言う。ちなみに天川達もパニックになっているけどカオス組(天才だったり前世の記憶持ちの人達)は冷静に周りを見ている。前世の記憶持ちは何か此処を知っているみたいだった。
「勇者様方、落ち着いてください。私の名前はアルミネ・ネア・ルアンテリー。このルアンテリー王国の第1王女です。今から私の父である国王に会っていただきます。ついて来てください」
「ちょっ、説明してください!」
「落ち着ける訳無いじゃない!急に知らない場所に連れて行かれたのよ⁉︎」
クラスの約半数があの王女に文句を言っている。王女はあたふたしている。
こう言う時は……
「みんな、一旦落ち着こう!国王に会って欲しいと言われているんだ。先ずは国王の話を聞いて、それから質問しよう!」
やっぱり天川が出て来た。もうこう言う事は天川が出るってパターンになっている。
クラスメイト達は天川の言葉を聞いて国王の話を聞く気になった様だ。それから私達は王女に案内されて国王の元へ向かう。
◇◆◇
私達が案内されたのは謁見の間と言うところだった。正面に国王らしき人物、左右に貴族らしき人々がたくさんいた。
普通は入るのに緊張するが、そこは学校一カオスなクラス、動じることなく自然体で入っていった。
「勇者よ、よくぞこの国に来てくれた。私はこのルアンテリー国国王、ルバン・ネア・ルアンテリーである」
正面にいた国王らしき人物、いや、国王がそう言った。