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11話



Lvが19になりました。


『苦痛耐性』『絶望耐性』『軽業』『立体機動』『痛覚変換』のLvが上がりました。


『酸耐性』『直感』『受け身』『炎魔法』『嵐魔法』『下位剣術』を獲得しました。


『火魔法』が『炎魔法』に統合されました。『風魔法』が『嵐魔法』に統合されました。


称号 [考え無し] [マヌケ] [逆転者] [異形を屠る者]を獲得しました。


魔法【ドリルナックル】の派生技【回転】が登録されました。


連続討伐ボーナス!スキル1つランダムで追加

スキル『調合』を獲得しました。


レベルアップが聞こえ、スキルが手に入ったりしたのを聞きながら俺は安堵のため息をついた。[異形を屠る者]って称号が付いたって事は無事に倒せたみたいだ。


「はぁ〜、やっと終わったか。もう全身ボロボロだな。色々とスキルや称号の確認をしたいけど、そろそろ夕方だし今日は帰るか」


まずはやっとの思いで倒した蝶の魔物をアイテム袋に【収納】した。元々のクエスト内容のレッドキャップが1匹足りないが、どうにか見つかるだろう。

色々と助けてもらったから欠片だけでもギルドに持って帰って行ってやりたいと考え、爆散してしまった片手剣の欠片を集める。


街へ帰る途中、案の定レッドキャップが出てきたので最後の1匹を狩り、酸で溶けたり欠片が刺さったりして痛む体を無理やり動かし街に向かう。


◇◆◇◆◇◆◇


「おや、お帰りなさいイツキさ…ん、どうしたんですかその怪我は!?」


門までたどり着いたと同時に、昨日会った門番さんが慌てながら聞いてきた。厄介な魔物と出会い、勝ったこと。死なずには済んだが、ギルドから借りた片手剣や1着しかない服がボロボロになってしまった事を簡潔に伝えた。

そしたら門番さんは魔物が既に仕留めらている事に安堵しつつも、片手剣や服どころじゃないと伝え怪我の心配をしてくれた。


「横腹のこれは…火傷ですか?この辺は火系の魔物が出ない筈なのですが、どんな魔物にやられたんですか」


「いや、火系じゃなかったですね。酸を身にまとって、その酸を飛ばしたりしてくるでかい蝶でした。一応回収はして来たのでギルドで調べてみる予定です」


すると多少顔を顰めながら門番さんは


「そうですか…イツキさん。その情報はギルドにしっかり報告して下さいね?とりあえずランクの低いポーションですがコレをどうぞ。ある程度マシになりますよ」


そう言って門番さんは濁った赤色の液体が入った瓶を渡してきた。有難く頂き、一気に飲み干す。腹部や腕にあった火傷が完璧では無いものの治ったが、あまりのマズさに呻いてしまう。そんな俺を見て門番さんは苦笑いするだけだった。ポーションのマズさに苦しみつつも門番さんにお礼を言う。


「ありがとうございました。あ、このポーションはいくらぐらいですかね?」


「赤銅貨2枚ですがそれは差し上げますよ。もしそんな魔物がこっちまで来ていたら、被害は赤銅貨2枚どころじゃ済みませんでしたからね。本当に討伐して下さってありがとうございます」


どうやら蝶は討伐したら感謝されるぐらいの魔物だったみたいだ。本当に討伐して良かったと思いギルドへ向かう。


ギルドには仕事帰りの討伐者が溢れかえり、受付には朝の可愛い受付嬢と美人な受付嬢が少し忙しそうに、まだ仕事をしていた。

上半身裸の俺をバカにするように周りの討伐者がジロジロと見て居心地が悪い。まだ多少話しやすい可愛い系受付嬢の列に並び、蝶の事とレッドキャップの討伐を報告する。


「ただいま戻りました。討伐してきたレッドキャップはどこに出せばいいですかね?」


「討伐ご苦労様です…レッドキャップはそんなに強かったですか?全身ボロボロですけど…」


可愛い系受付嬢はどうやら俺がレッドキャップにボロボロにされたと思っているらしい。流石にそこは否定しておく。


「いや、レッドキャップを討伐中に蜂の魔物と蝶の魔物に襲われまして…。それと片手剣を壊してしまいました。すみません」


「片手剣は良いのですが…蜂と蝶ですか。危険星はいくつでしたか?」


「確か蜂が白の3から5で、蝶が黄の5でした」


「! そ、それは確かですか?確かイツキさんはラハの森に行きましたよね!?」


青い顔をしながら食い気味に可愛い系受付嬢が聞いてきた。ラハの森が何かは分からないけど今回行った森の事だろう。


「レッドキャップの討伐に行った森がラハの森ならそうなんでしょう、なんなら現物がありますので落ち着いて下さい」


それ以上近寄られたら精神的につらいので落ち着いて欲しい。冷たい物言いになったが勘弁してくれ。俺のそんな感情には気づかず、受付嬢はいそいそと席を離れる準備を始めた。


「なら早速解体所に行きましょう。リィーリアさん、私ちょっと受付外しますので後をよろしくお願いします!」


「えっ?ちょ、ちょっとマルカちゃん?マルカちゃーん!?この人数1人じゃ捌けないわよーっ!」


美人な受付嬢のリィーリアさんの叫びを無視しながら、解体所に走っていく可愛い受付嬢のマルカさんの後を付いていく。


リィーリアさんの目からまたハイライト消えてる……。マルカさんは気づいてないみたいだ。また後で怒られるんだろうなぁ。


鳥肌を擦りながら後を着いていくと、酒場から素材買取所に行き、3メートルはあるんじゃないかと言うぐらいの大きな扉に辿り着いた。その瞬間マルカさんが走った勢いのまま


ダァァァァァンッッッ!!!!


とでかい音を響かせながら綺麗な回し蹴りを扉にぶち当て、開けた。急いでたのは分かるけどそれで扉を開けるのはどうかと思う。


(てかこれ外側は木だけど内側は金属だよな!?脚力ヤバすぎんだろ!!)


内心ドン引きしながら扉を見ていたらこれまた綺麗なフォームで着地したマルカさんが叫んだ。


「着きました、ここが解体所です。ガルドさん居ますかー!!ガルドさぁぁぁぁぁあんっ!!」


広い解体所内にマルカさんの声が響いたと思ったら、奥の方から


「うっさいわぁ!まだ耄碌してねぇんだからバカみたいな声出さなくとも聞こえとるわ、ボケがァ!!…ってマルカの嬢ちゃんかァ!よう来たよう来た!」


そんな怒号と共に現れたのは岩に包まれた体の、身長はゆうに5mはあると思う爺さんだった。

その爺さんはマルカさんを一睨みした後笑い、その隣にいる俺を見定める様に見た。


しばらく沈黙が続き、気まずくなってきた頃に爺さんが喋った。


「なんだぁ?マルカの彼氏か?なら今回は結婚の挨拶にでも来たんか!めでたい事じゃぁ!」


なに言ってんだこの爺さん!?そんな恐ろしい事を言うなんて目が腐ってんのか!?


「違いますよガルドさん!彼は新人討伐者のイツキさんです。今回比較的安全なレッドキャップの討伐採取に行ってもらったんですよ!」


少し赤くなりながらマルカさんが叫んだ。爺さんとの身長差があるから叫ばないと聞こえないみたいだ。マルカさんの返答に対し少しテンションが下がったのか、ぼやきながら爺さんが聞いてきた。


「なぁんじゃい。彼氏じゃねぇんか、ったく。それで?何しにここに来たんじゃ。言うてみい!」


「今回はレッドキャップを討伐しに行ってもらったラハの森に、危険星が黄と白が出たらしいんですよー!それをイツキさんが討伐して来たらしいのでここに出してもらって確認しに来たんです!」


「ラハの森に黄と白ぉ!?あそこは最大でも緑星が5つじゃったろうが!おい小僧!ぼうっとしとらんで早く出さんか馬鹿たれ!」


デカい声にくらつきながらも爺さんに言われた通りに、今日倒した蜂と蝶をアイテム袋から出す。袋から出している途中で爺さんの背が2mにまで縮み始めた。

何でも『縮小化』と言うスキルらしく、爺さんから見て小型の魔物を解体する時には使うらしい。そしてアイテム袋から出し終わった蜂と蝶を爺さんとマルカさんはじっと見始めた。


どうやら鑑定をしているようだ。しばらくしてから2人とも大きく息を吐いた。


「こりゃあ本当に白と黄じゃな、しかも白が5と黄が5か…。ミリタリービーの方はまだ分からんでもないが、なんで腐食蝶(スカベンジャーパピヨン)が黄の5なんじゃ?確か此奴の危険星は黄の2が最大だった筈じゃが。それにこれは…ミリタリービーの体を取り込んどるのか!」


「《異形種》と言うのも聞いた事が無いですね。《亜種》や《希少種》あと《特異種》はたまに聞きますが《異形種》と言うのは初めて聞きました。とりあえずこれはギルド本部に報告をしなくちゃいけませんね。イツキさん。申し訳ありませんがこの腐食蝶(スカベンジャーパピヨン)の一部を買い取らせて頂きませんか?相応の支払いを致しますので。」


「一部?一部で良いんですか?全部じゃなくて?」

少し疑問に思って聞いてみた。普通なら初めて確認された種類なら完品のまま必要な筈だから。


「確かに出来たらまるごと買い取れたら良いのですが、《異形種》に対しての適正買取価格が確定していないのと、丸々買い取ってもサンプルを採取したら残った素材の大体が固定化の魔法で劣化を防ぎ、保管庫に眠るだけですからね。

それならサンプルだけを採取して残った素材はイツキさん自身の装備に使った方がいいと思ったからです。今回の討伐でイツキさんの服も体もボロボロですしね」


マルカさんの言葉に爺さんも同意する。


「確かに小僧が使った方が良いかも知れんのぉ。黄の5なんてこの辺じゃ出ないから希少じゃしな。どれ、そうと決まったら少し採取するかの」


そうなのか。なら最初出会った猿も希少だったんだな。そこまで考えてふと思った。菩薩の幸運って強い魔物と出会う確率が高くなるって訳じゃないよな?菩薩に呼ばれていたし後で確認するのを心に決めた。

閲覧ありがとうございます

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