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名も知らない君に。  作者: つぼみどり
芽吹く
17/19

朝露

あれから僕は少し身支度をしてから眠りについた。何も食べずに寝ることはいつぶりだろうか。ただ食べてないのにも関わらず空腹感はない。珍しいものだ。


午前五時を指している壁掛けの時計はこうして

僕がぼんやりしている間にも静かに時を刻んでいる。

やがてしとしとと雨の音がしてきた。朝立ちらしい。すぐ止むことだろう。しかしあと一週間もすれば大型連休がやってくるというのに、携帯の待ち受けに表示されている天気予報曰く、晴れ続きとは行かなそうだ。


僕は、何となく憂鬱だった。

「風呂でも入るか……」

上半身だけ起こし、そう呟いた。

伸びた前髪からどことなくシャンプーの

匂いがする。昨日の夜寝る前にシャワーを

浴びたのにも関わらずなんだか蒸し暑い。

こんなことで夏も近いんだなと実感した。

適当にタンスからタオルと下着をとった。

まだ着替えるのには早すぎるが面倒くさい、アイロンのかかったワイシャツと制服も手に取った。


寝ている家族を起こさないように、足音を立てず

階段を降りて、僕は風呂場へ向かった。

シャワーの蛇口を捻っても、髪を泡立てている

間でさえもなんだか気が晴れない。まるで、僕は僕ではないのではないかと疑い鏡をまじまじと見つめてしまう程。ただいくら見つめようと僕は僕であることに変わりはなかった。

シャワーから上がり、髪をゴシゴシとタオルで拭く。ドライヤーを使うのでさえ面倒くさい。どうせ今日も暑いし、登校まで余裕もある。そんな言い訳を心の中で僕に言い聞かせた。

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