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異世界序列のシムワールド ~玄関開けたら2分で半壊……しょうがないから最下位から成り上がる~  作者: タック
第一章 異世界を手に入れたので、名所や特産品使って序列300000位上げ(仮)

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幕間 傾国幼女と寝た(ぐっすり)

 ……というわけで、幼女様と一緒の部屋に住むことになった。

 俺の部屋は、ベッドにタンス、机や本棚、パソコン等が置いてあり……ごく普通な広さ。


「映司、部屋が狭くないです?」

「ここはだだっ広い異世界ではなく、地球で、しかも日本なんだ。この手頃な空間が逆に落ち着くんだ」

「ほへ~」


 感覚的には、海外からきたお姫様な感じなのだろうか。

 神様という立場なのだから、きっとお城で天蓋付きベッドにモフモフとかでも不思議ではない。

 ──とりあえず、この部屋で幼女に悪影響が出そうな物は全て処分した。


 肌色成分が多い本やDVD、成仏してくれ……。

 文明の利器パソコンがあれば、そういう男子に必要なものは何とかなるはずである。


「フリン、この箱──パソコンには触らないようにな」

「なんでです~?」

「そ、それはだな……」


 適当にクリックしていったら、幼女に悪影響なサイトに繋がってしまう可能性があるためである。

 だが、そんな事を馬鹿正直に言ったら、好奇心の塊である幼女は逆に突っ走る可能性がある。


「触るとブルーライトで幼女は死ぬ」

「ひっ」


 当分はこれで平気だろう。

 後で、フリン用のフィルターとかで何とか出来ないか調べておこう。


「そういえば、フリンは一人でトイレとかお風呂とか行けるのか?」


 神様であっても幼女である。

 一応、確認は必要だろう。


「ふっふっふ、神様はトイレなんて行かないし、身体も汚れませんです!」

「でも、地球にきたら普通の人間と同じになるんだろ?」

「……そうでした」


 風璃召喚。

 隣の部屋まで呼びに行って、色々と教えるように伝えた。

 さすがに男の俺が分からない事もあるし、そこらへんは同性の風璃の方が良いだろう。


* * * * * * * *


 すっかりと日もれて、夜になった。

 俺の部屋には、風呂上がりのフリンがだらけきっていた。

 風呂に入る前は怖がって、こんなのに入ったら死ぬ死ぬ言っていたのが嘘のようだ。


 湯上がりで気持ちよさそうな顔をして、風璃から借りた子供用のパジャマから出た腹をポリポリと掻いている。


「お風呂っていいものです……」

「風呂入った後は体温が急激に落ちるから、ちゃんとしないと風邪ひくぞ」


 パジャマを着直させてやり、髪が乾いているかチェックをする。


「神様は風邪なんてひきませんです~」

「まぁ、何とかも風邪をひかないと言うしな。湯冷めしない内に寝るぞ」

「は~い」


 そこで気が付いた。

 ベッドが1つである。

 俺は構わないが、フリンは平気なのだろうか。


 一応は、本当に一応は神様というカテゴリーに入っている相手なのだ。


「フリン、同じベッドだけど平気か? なんなら俺が布団を敷いて、そっちで寝るけど──」

「おじいさまともそんな感じでしたし、大丈夫です!」


 そうか……そういえば、こいつのじいさんはもう……。

 せめて、慣れているであろう似た環境にしてやるか。


「んじゃ、寝るか」

「はいです!」


 消える明かり。

 少し狭くなったベッドだが、そのせいで少しだけ暖かくなった。

 昔は、風璃が良く潜り込んできていた。


 今となっては懐かしい記憶である。

 疲れていたのか、フリンはすぐに寝付いた。


「うーん……映司やりすぎです~……」


 ゲシゲシとベッドの中で蹴りが飛んでくる。

 痛くはないが、寝言とリンクしていて安眠できる環境ではない。

 俺はそっとベッドを抜け出し、パソコンを起動させた。


 男の子には色々とあるのだ。

 しばらくした後、とても幼女には言えないようなオトナのためのオトナ画面が映るオトナサイトへと行き着いた。

 選びに選んでの末、内心ガッツポーズを取れるような収穫。


 ──という所で。


「映司~……」

「うっひょえあッ!?」


 フリンが起きてきた。

 眠たげに眼を擦りながら、俺の方を見詰めている。

 まずいと思い、瞬間的に危機脱出のためにモニターのコンセントをぶち抜いた。


 冷静に考えればウインドウを閉じたりすればスマートにいったのだろうが、この状況で平常心を保てるのなら、そいつは一流のスナイパーになれるだろう。

 あいにく、俺はオリハルコンの心臓は持っていない。


「ど、どうしたフリン?」

「む~……トイレ」


 深夜にトイレに行くのが恐いのだろうか。

 やはり幼女である。


「あ、その顔……バカにしてますね。本当は一人で夜のトイレも楽勝ですけど、慣れていないというか、その……神様にはエスコートが必要というか……」


 幼女にしては変なところでプライドが高いのであった。


「はいはい。夜のとばり幼女様リトルプリンセスを襲わないように、この勇者めが護衛を引き受けましょう」


 そんなこんなで、俺はパソコンでいかがわしい視聴を封印した。

 幼女様が大きく育つまでは、教育的に悪影響だ。

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