友と情
私と由奈は産まれたときからの友達だ。何をするにしてもいつも一緒。小学校の遠足も、中学のときのマラソンも。
でも、高校生になってからどきどき由奈はちょっとした時間にいなくなる。例えば昼休み、体育の授業、放課後などなど。
何かあるのはわかってた。でもいつか、友達の私には話してくれると一人勝手に思ってた。
「友達として最後の忠告よ。今すぐ引き返しなさい。そうしないとあなたは家族も友達も失うことになるわ。」
「何言ってんの?由奈、早く戻ろうよ!」
由奈は少し悲しそうな顔をしたがそれを隠すようにうつむいたた。
「これは、決まってたことなの。運命を覆すことなんて・・・できないわ」
そう言って由奈は理科教室のドアを開けた。その先にあったのは
「地獄・・・?」
そこには不気味な化け物がたくさんいた。人ではない、何かが。私は足から力が抜け、その場に座ってしまった。
「・・・由奈、危ないよ。行っちゃだめだよ!」
「花梨、友達でいてくれてありがとう。もう二度と会えないかもしれないけど私のこと、忘れないで」
「由奈ぁ!」
なんでよ、どうしてよ、由奈・・・。約束したじゃない、ずっと一緒だって、一人にしないって。
「・・・行っちゃ・・・嫌だよ」
いつも守られてきた私、守ってくれた由奈。
運命は残酷にも私と由奈の人生をめちゃくちゃにした。・・・じゃあ、今度は私が運命をめちゃくちゃにしてあげる。
「由奈、待ってて。今・・・」
登場人物
*花梨
本編主人公。友人関係は広く浅くだが、幼いときから一緒の由奈には心を許している。若干、病んでる・・・かな。
*由奈
花梨とは親友。結構美人な感じ、そしてミステリアス。
(本音を言うと)作者自身、何を書きたかったんだか・・・。