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紅の魔眼と白銀の刀  作者: 櫻庭空
Episode1
15/34

Episode.1 (part.14) 大きさと形

 夢から覚めた悠徒は冷や汗を掻いていたが、すぐに洗い流された。

「お目覚めになりましたか?」と隣で女性の声がしたので振り向くと、そこには湯浴み用の服らしいのを着たさっきの(・・・・)女性がいた。

「ここは・・・確か、あなたが清めているのを見てて・・・・(ボッ)」

 悠徒は記憶を辿りながら独り言のように言っていたら、目の前の女性の清め中の姿を思い出して再び顔が赤くなってしまった。

 悠徒は顔を枕で隠す感じの体勢になろうとしたら、鼻や口に大量の水を入れてしまい咽てしまった。

「大丈夫ですか?」と女性が近づいてくるのを手で制止し、呼吸を整えた。

「えっと、失礼ですが、ここは何所でしょうか?あと、お名前は?」と悠徒が質問すると「私の名前はチア。ベルモント・ドグマ・チアです。ここは、私たち古代魔法が使える者が集まった村です。」とチアは言った。

 悠徒はチアが質問をすぐさま返答するのを聞いて、少なくとも素性を知られたくないような連中の者では無いことを理解した。

「何で、俺はここで横になっているわけ?お風呂じゃないよな?」と悠徒は自分が何所で横になっているのか聞くと、チアは笑うのを堪える感じで、「ここはお風呂じゃありません。ここは私の家の私のベッドです。この地は暑いので、この葉っぱが丁度水に少し浸かる感じに浮かぶので、その上で寝るとひんやりしているのでベッドにしました。」とチアはエッヘンっと言う感じに胸を張りながら言った。

 チアと悠徒はベッドから出て、自分のいつもの服装に着替えて隣の部屋に入ると、そこには少年少女が10人ほど机に座ってこっちを見ていた。

「異国のお兄ちゃんが起きた!」「目覚めた!」「やっと起きた!」などと子供たちがおそらく(絶対に)悠徒のことで騒いでいたが、チアが手を2回叩くと騒ぐのを止めた。

「みんな騒がないの!悠徒さんが驚いているでしょ?」とチアが言うと、子供たちは「は~い」と言い、一人の子供が悠徒を空いた席に誘導した。

「じゃあ、お夕食にしましょう。みんなの所に食事は届いた?では、いただきます。」「いただきます。」と言い、食事という戦闘?が始まった。(なぜ日本特有の食事の挨拶をするのか?という疑問は、悠徒は思わなかった。)

 戦闘は早期に終了した。

 結果的に言うと、悠徒は何も食べれなかった。


「大丈夫ですか?」「ああ、何とか・・・『ぐぅ~』」「しょうがないですね。はい。」

 悠徒の腹の音を聞いたチアは念のために用意した軽い食事を悠徒に出した。

「もしかして、俺が食べれないことを想定して用意してくれたの?」「ええ・・・ここでみんなと暮らし始めたばかりの時は悠徒さんのような食べれない状態でしたが段々慣れてきて、お恥ずかしながら、今では当たり前のようになっちゃいました。」とチアは顔を赤くしながら言った。

「じゃあ、ありがたく、頂きます。」と悠徒は合掌してチアが用意した料理を食べ始めた。


「チア、今更だけど、何で俺をここに運んできてくれたの?」と悠徒は聞くとチアはハッと思い出した様な表情をしたと思ったら、悠徒の方に歩み寄り右目をまじまじと見つめてこう言った。

「悠徒さんは魔眼持ち(クリムゾン・アイ)ですよね?」

「クリムゾン・アイ?――――あぁ、紅のこと?それがどうしたの?」

「悠徒さん。私たちの村で暮らしませんか?ここではあなたに偏見を持つ人はいません。ですから、ずっとここに居て下さい!」

 チアは少し顔を赤くしながら大きな声で悠徒に言った。

「えぇ~!!いやいやいやいやいや、意味が解らないのですがチアさん?」

「ですから、こんな孤島に来るということは、人から差別を受けてここに着たのではないのですか?」

「いやいや。ここにはサバイバル修行のために来ただけだから。てか、ここの村は俺と同じ眼の保有者なのか?じゃあチアも?」

 悠徒の一言はチアの体を凍りつかせた。

「・・・ええ、この村は眼の能力で差別を受けていた人たちです。私も『未来予測ドリーム・ウォッチャー』という眼の所有者です。」とチアは重い口を開いた。

 悠徒は顔の前で合掌しながら、「ごめん。俺、無神経すぎたわ。自分がチアと同じ境遇だから、同じ考えだと思ってた。ごめん。個人によって価値観や思いは違うもんな?今回は俺が悪かった。チア、機嫌を直してくれ。」と言い謝った。

「いえ、私も目覚めたときにちゃんと説明しなかったのも悪いですし、別に眼の事はあまり気にしてないというか、この村に来てから神様が私にくれた贈り物だと思ってますし、あと自分の体の一部だから何時までも嫌ったままじゃなくて、これが自分の個性なんだと思い受け入れています。」とチアは言いながら微笑んだ。


 悠徒はその後チアから村のこと、眼に関してのことについて聞いた後、悠徒は自分が目覚めたところで寝るようにとチアに言われ、悠徒は葉の上で寝そべっていた。

 悠徒はチアから聞いた話を頭の中に整理しながら思っていた。

『眼の保有者の俺は学園でも外でも迫害されていないのに、チア達、村の人々は迫害を受けてここに来たのだろうか。』と。

 頭を働かせているせいか、眠気が全くないので、外の空気を吸って頭をリセットしようと悠徒は考え部屋から出ようとしたとき、静寂な夜に一つの澄んだ綺麗な歌声が聞こえた。

 悠徒は歌声の聞こえるベランダに歩み寄った。

「良い歌だね。チア。」

 悠徒は口説き文句のような言葉を言った。

 悠徒の声を聞いてチアは、突然歌を止めて悠徒の傍に歩み寄った。

「どうしました?暑くて眠れませんか?」とチアは言うと、悠徒は頭を横に振り、「考え事で頭を使いすぎたから、外の空気でリセットしようかと思ってね。」と言い、悠徒は大きく深呼吸した。

「考え事ですか・・・もしかして私との会話の内容に関してですか?」とチアは問うと、「ああ、何で俺は学園の中でも外でも迫害を受けないのに、この村の人は迫害を受けるのかが疑問に思ってね。」と悠徒は真剣な顔で言った。

 しばしの沈黙が続き、突然、悠徒が閃いた顔をしてチアにこう言った。

「俺達の学園に来ないか?チア。もしかしたらこの村の人たちを受け入れてくれるかも知れない。」と。

 チアは悠徒の発言に驚いたが、すぐに暗い顔になり、「無理です。もし村人全員が学園に行って、実際に差別を受ける可能性もありますし、私だけ学園に行って調査しても、その間、子供達の世話を誰がするのです?」と悠徒に問題点を指摘した。

 悠徒は参った顔をしながら、「そうだ。明日、俺の友達を二人呼んで感想を貰うっていうのはどうだ?」と自信満々に言った。

「はぁ、お友達の人が私たちを見て怖がったらどうします?そのときは責任取れます?」

 チアは悠徒に指を指して怒鳴る感じに言った。

「あぁ、その時は俺が責任を取る。」と悠徒はキッパリ言ったが、チアは悠徒の言葉を聞いて呆れて、「分かったわ。明日つれてきて頂戴。」と頭に手を当てながら言い寝室に向かった。


 次の日。

 悠徒は念の為に持ってた携帯電話を取り出した。

「アンテナ届くかな?・・・・おっ!3本立ってる!!」と言いながら急いで忍に電話した。

「・・・・ふぁ~・・・はい?悠徒、何のようなの?・・・って、その前に携帯使えるんだ。・・・っで、用件は何?」「忙しい奴だな?まあ良いけど、折り入って頼みたいことがあるのですが。」「悠徒、何かと~ても嫌な予感がするのですがなぜでしょうか?」「いや、今からそっちに迎えに行くので着替えて待っててくれないか?」「具体的なことも言わずに待てと。」「あっ、後、GPSの位置情報をメールして。それじゃっ!」「まっ・・・もう。」

 悠徒は終話キーを急いで押したと同時に嫌な汗が出てきた。

 数分後、忍からのメールが来て位置番号を読み取った瞬間、悠徒は唖然とした。(忍からのメールの内容はあまりにも危険な為省略されております。)

 マップにはこの世界の全体が描かれており、悠徒と忍徒の距離がたった数kmしか離れていなかったのだ。


 悠徒はGPSの情報を元に、魔法で加速式を練って走っていた。

 しかし、その裏には巨大なサーベルタイガーのような獣が迫っていた。

「ヤバイ。このまま忍の所に行ったら忍に殺されるし、闘っても殺されそうだし、どうすればいいの~~!!」と悠徒が叫んだ瞬間、上空から氷の矢が追ってくる獣に当たり、獣はその場に倒れこんだ。

 悠徒は走りながら飛んできた矢の軌道を辿って見てみると、木の陰にチアが弓を持って隠れているのを見つけた。(実際には、紅が魔力痕を辿って探したのだが。)

「ありがとう!チア!!」と悠徒は叫びながら、さらに加速した。


「でっ、何しに来たの?」と忍が悠徒と会って最初の一声がこれだった。

「いや、俺がサバイバル修行をしている時に会った女の子が、ちょっと訳有りで、忍とエリスに会ってみないと判らないって言うから、連れて来るって言ったのだけど・・・・いい加減、刀を下ろして貰えませんでしょうか忍様。」と悠徒は手を両手に上げながら言うと忍は刀を下ろして鞘に収めた。

「はぁ、っで、その女の子に会って如何しろと?」

 忍は呆れながら言うと、「まあ、それは会ってから言うから。少し走るけど良いか?」と言って了承も無いまま忍とエリスの手をとって走り出した。


 悠徒と忍とエリスが全力で走ること約1時間。

「はぁ、はぁ、はぁ、・・・・ふぅ、悠徒、走る距離を間違えてないでしょうか?」と忍は言いながら悠徒の足に全力で蹴った。(走りすぎてヘロヘロの蹴りだった。)

「いや~、紅のおかげでね・・・・あの~、エリスさん?微妙に痛いのですが。」「痛いのは当たり前じゃない?こんなに走らせるのだから」

 エリスは少し息が切れている程度で、腹癒せに悠徒の脛を軽めに蹴り続けていた。

「で、悠徒が会わせたいって言う子はどこにいるの?」

 忍は辺りをキョロキョロと見渡しながら言った。

「たぶん家に居るからついて来て。」と言い、悠徒はチアの家の方に歩いていった。


「チア。友達を連れてきたよ。」

 悠徒の呼びかけから1分後、隣の部屋からドタドタと音がしたあと、そこから綺麗な服を着たチアがいた。

「どうも初めまして。私はベルモント・ドグマ・チア。チアと呼んでください。」「私の名前は澤井忍。忍でいいわ。」「私はエリス・スタッフフォード。気軽にエリスって読んでね。」

 2人はチアを見るなり笑顔をつくり、そして自己紹介をして握手をするぐらい打ち解けた?と悠徒は思い、心の中でうんうんと頷いた。

 だが、実際の2人の脳内はこうなっていた。

 忍の脳内では、『!!!なんなの。あの巨乳は!!デカいにも程があるじゃない!さらに何でそんな胸が露出した刺激的な服装なの?もしかして悠徒をその胸で骨抜きにしたの!!?』と言いながら握手を交わしていた。

 一方、エリスは、『これは・・・ホルスタイン!!!こんな国宝級の巨乳がこんなところに居るなんて・・・私の胸も一応大きい部類なのにそれを凌駕するなんてありえない!!』と言いながら握手を交わした。

 2人が握手を交わしたあと、エリスが忍の眼を見て、『私たちは美乳(・・)だからあんなデカいだけの巨乳女に負けない!2人で同盟を組みましょ!』と言うアイコンタクトを送り、忍は理解したのか頷き、握手を交わした。


「本題なんだが、俺の右目の事は二人とも知ってるね?と言うか学校中でうわさになってるね。」と言いながら悠徒は憂鬱そうな顔をした。

「まあ、あの決闘は学校中を驚かせた事件だからね。っで、その事件がどうしたの?」とエリスは聞くと悠徒は、「俺の右目のことは学校中に知れ回ってるだろ?実は、チアも俺と同じ眼を持っているんだ。能力は違うが『未来予測』と言う名の眼を保有している。」とど真ん中ストレートに言った。

 エリスと忍は一瞬驚いたがすぐに落ち着き、「別に良いじゃない?逆に羨ましいって感じがするけど?」「そうですか・・・」

 2人の反応は恐れが全く無く、どうでも良いと言う感じだった。

 悠徒は2人の反応を確かめて、エリスに町の偏見などが在るかを聞こうとした瞬間、村の入り口で爆発音が聞こえ、逃げ惑う人々の声が聞こえてきた。


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