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第1話

どうもこんにちは

男女の友情は成立しない。

俺はこの言葉に概ね賛成だし反対でもある。

確かに思春期の男女は同じ環境に長くいればお互いの事を意識し始めるだろう。それは紛れもない事実だ。

しかし、男女間には友情が芽生えないというのは少し寂しいとも思う。

男女どちらでも同じ飲食店が好きだったりゲームが好きだったり。

そういうのを恋愛関係なく語り合えるのを俺は男女の友情と呼びたい。

その関係が後に深まり行くとこまで行ったらそれはそれでいいことだ。

だから俺は男女の関係は最終的に恋愛に発展するだけであってそこに至るまでの過程での友情は成立すると結論付けた。

そもそもなぜこんなことを語りだしたのか。

そんなの俺が今の今まで人生で一度も彼女が出来た事無いからこうあってほしいという祈りのようなものだからに決まってんだろうが。

言わせんな恥ずかしい。


さて、今の今まで彼女できた事無いでお馴染みの浜松雅樹の起床だ。

顔を洗って朝ごはんを食べながらPCで毎日のログインとデイリーを済ませてから学校へ行く。

これが俺のモーニングルーティーン。

四月はイースターイベントがほとんどを占めるため基本的にどのソシャゲも同じような色合いの背景が映し出される。

ぶっちゃけ飽きる。

そんなこんなで学校到着。

私立大田高校は一般的な高校だ。

進学率はそこそこで有名大への進学は一握りだがいるにはいる。

そんな普通の高校に進学した俺は特にやりたいこともなくぼーっと生きるだけの屍と言ってもいいだろう。

そんな屍でも好きなものはある。

ゲーム。

俺の心のオアシス。

ゲームをやってるときだけ社会に縛られず自由になれる。

そんなゲームが俺は大好きだ。

スマホを横にシャドバをしながらホームルームの開始を待っていると教室のドアが開き、先生が入ってきた。


「ホームルーム始めるぞー。とりあえず一人一人自己紹介な」

は行の俺は最後の方なので机の下でこっそりほーちゃんを投げることにした。

一人一人出席番号順に自己紹介をしていく中で一人知らない名前の女子がいた。

自慢じゃないが学年全員の名前は憶えている。


「初めまして!今日転校してきた上野結衣です!みんなと仲良くできたらうれしいです!よろしくお願いします!」

なんて元気な転校生なのだろう。

おまけに結構かわいい。

男子に人気出そうだなぁとか思ってたら間違えてアジェラフリート出しちゃったよ。あーあ前のターンから生きてたフォルテが死んでしまいました。アジェラ君のせいです。

そっとサレンダーを押し俺の番が回ってきた自己紹介を終えた。

今日はホームルームのみだった為この後はプリントを配って帰宅とのこと。

渡されたプリントをリュックに押し込みさっさと帰る準備をしてた時だった。


「ねぇ!」

女子の声。

別に女子としゃべるだけでドキドキするとかの重症童貞じゃないが少し身構えた。

特に接敵してないけど敵のエリアに入る時のあの緊張感だ。


「ねぇってば!君自己紹介でゲームが好きって言ってたよね?」

言ったは言ったけどなんだ。

俺この後晒上げられてオタクオタクって社会からハブられるのかな?

てかそもそも俺交友関係広くないからボッチみたいなもんだった!

じゃあ大丈夫だな。


「言ったけどそれがどうかした?」

「うん!私も好きなんだ~!何が好き?」

振り向くとそこには転校生の上野と俺に恨めしそうな視線を送る男子の視線があった。

それはともかくゲームが好きか。あれだろ。どうせスマホゲーの手軽にできる何の面白みもない所謂一般的なゲームが好きなんだろうな。

それなら話が合わなさそうだな。


「あー・・・スマホのパズルゲームとか・・・?」

「あっそ~・・・なんだ。そっか。パズルゲーム面白いよね・・・」

どうやら俺の答えはお気に召さなかったようで苦笑いをされてしまった。

一体何が正解だったんだ。


「上野さんは何が好きなの?」

「ん~・・・私はね~。・・・知ってるか分からないけどオーバーウォッチ・・・」

こいつ今なんて・・・


「今なんて・・・?」

「ん?オーバーウォッチ。5対5のチームゲームだよ!気になる?」

俺は己を酷く軽蔑し恥じた。

俺はこの女を甘く見ていたようだ。

あの光0:闇10のFPSオーバーウォッチが出てくるとは。

あんなゲーム基本的にドマゾじゃないと出来ない屈指のクソゲーだ。だけどたまにやりたくなる最高のゲーム。


「メインロールは!?」

「わぁ!いきなりどうしたの!?一応タンクだけど・・・」

俺は上野の腕をがしっと掴んで食い入るように尋ねた。

そしてさらに俺の予想の斜め上を光の速さで貫いて行った答えに感銘を受けた。

OWにおけるタンクという役目はチームを引っ張り、守る存在。ゆえに一番責任がのしかかり、負けた時はタンクのせい。勝った時は自分のお陰という圧倒的他責サンドバックの役目なのだ。

それを率先してやる人間なんてこの世界を隅々まで探しても少数な上に善人しか出てこないだろう。

確信した。

こいつはマジでいい奴。


「ごめん。俺上野さんのこと見くびってた。本当はガンエボが好きなんだ俺」

「あれ?ガンエボはもうないじゃない」

「おい一生ライフウィーバーしか使えない体にするぞ」

「ごめんごめん」

余程面白かったのか腹を抱えながら笑っている上野を見ていると俺もなんだかうれしくなる。

自分の返しが良かったからじゃなくゲームの話ができる友達が増えたことに。

去年俺はゲームを話せる仲間を探していた。

余程運が無かったのかクラスにはゲームをやってる奴が一人もいなかった。

そのせいでゲームについて話す、そもそも誰かと雑談するには他クラスに行くしかなかったのだ。

だが今。俺のこれからの学校生活が変わろうとしている。


「それでなにか用があったんじゃないの?」

「そうそう!でもここじゃなんだから・・・そうだ!せっかくだしどっか出かけない!?」

さっきまでより一層強くなった視線が俺に突き刺さる。

だが、痛くも痒くもない。

あばよ馬鹿共。俺は一足先に男になってくる。

上野の背中を追いながら敵の多くなった教室を出た。

こんにちんこざりがにだお。

今回から新シリーズなのですが、前回とは違い設定もゴールも何もかも決めてない見切り発車で進めていきます。

なので途中で「やっぱこれなしで」とか「これこういう事だから」とか挟むかもしれません。

あと前回と同じく完全な趣味かつ癖の作品なのでそれでもいいって人は見てってください。

よろしくお願いします

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