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第四章 ミューメイル・シンドロームの舞台  作者: rianchef


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file.1 アイドルの影を踏む異端者

空港での事件の犯人は身内の屋我利 屋の仕業だった…打ち倒すものの死に際に放った技によって影の追葬が現れる。追い詰められたが句崇刃が覚醒し、室伏の似力を活用して撃退することには成功した。

そうして無事に海外に送り出し、依頼を達成することになったのだ…

煌目(きらめ)「はい…最近誰かに尾けられてる気がするんです…」

句崇刃(くたかば)「…そうか、職業柄そういう輩がいてもおかしくはないな…」

室伏(むろぶし)を送り届けてから早2ヶ月…仮事務所として使っている名織(なおり)さんの事務所に今人気絶頂のアイドル煌目(きらめ) 雷鬼(らき)がいきなり来訪してきたのだ。

どうやら仕事が終わった後帰宅中に誰かに見られてるような視線を感じてどうしてもその犯人を突き止めて欲しいとのことだった。

句崇刃(くたかば)「まぁ、犯人探しはまさに探偵の仕事だから引き受けはするが…」

かだん「ん?どうしたんだ句崇刃(くたかば)さん」

句崇刃(くたかば)「なんだろうなぁ…もしかして昔会った事とかあります?」

煌目(きらめ)「………すごいね句崇刃(くたかば)君、そうだよ煌目(きらめ)ってのは芸名で本当の名前は鬼沙羅(きさら) 叉鬼(さき)っていうの、覚えてる?」

句崇刃(くたかば)「あぁ!覚えてるさ、あの施設でよく一緒に遊んだもんな…まさか夢を叶えてるなんでな…やっぱ凄えぜキサラは」

鬼沙羅(きさら)「そんなことないよ…句崇刃(くたかば)君こそ探偵としてみんなの役にたってるじゃん…」

からん「句崇刃(くたかば)さん、この方はどなたなんでしょうか?」

句崇刃(くたかば)「キサラは元々俺が春咲(はるさき)さんに拾われてからすぐに預けられた施設で仲良くなった幼馴染みたいなもんだ、まあ引っ込み思案だったからよく引っ張ってたりしてたこともあったな〜」

鬼沙羅(きさら)「も〜恥ずかしいよその話は!今は一応アイドルやってるからある程度は改善したんだから!」

句崇刃(くたかば)「ははは、ごめんごめん。それでやっぱりストーカーの類みたいなもんなのか?」

鬼沙羅(きさら)「ううん…それがこの視線を感じるやつになってからマネージャーや関係各所に協力してもらって怪しい人はある程度は摘発してるんだけど、それでも明らかに消えない不気味な感じが一つだけあるんだ…」

句崇刃(くたかば)「確かにそれは怖いな…まあ任せてくれ、探偵として事件は必ず解決するさ」

鬼沙羅(きさら)「……よかったー(軽いため息)、句崇刃(くたかば)君になら安心して頼めるよ、よろしくね」

句崇刃(くたかば)「あぁ、今日は気をつけて帰れよ。名織(なおり)さんとこからも護衛を出してもらうよう言っておいたから」

鬼沙羅(きさら)「なにからなにまでありがとう、また今度ライブにきてね!」

〜そしてその日の夜〜

春咲(はるさき)「対策しても消えない自然や不気味な感じねぇ…わかりやすいのは私達のような妖怪関係の力の持ち主とかなんだろうけど」

句崇刃(くたかば)「いやでもそれだとキサラが気づかないってことがあるのかなって…」

春咲(はるさき)「そうね、あの子も妖怪のような気を感知できるものね」

かだん「そういうもんなのか?」

句崇刃(くたかば)「キサラは元々両親が両人共に妖怪系の似力を持っていて、その力がある程度子であるキサラに受け継がれてるんだ。珍しいことなんだけどな」

からん「それっていわゆる似力に相当するものなんでしょうか?」

春咲(はるさき)「いえ、そういう特性みたいなものだからそんなに強いものではないわ。だからキサラちゃんも多分他の似力持ってるはずよ」

句崇刃(くたかば)「でも恥ずかしいからなのか教えてくれないんだよな…」

名織(なおり)「みんな、考え込んでるみたいね。」

句崇刃(くたかば)「まあな…妖怪関係じゃなければ特定するのはまずうちだと厳しいだろうな…」

名織(なおり)「そうね…そういや春咲(はるさき)ちゃん、今度の探偵総会はいつなのかしら?もうすぐなんじゃないの?」

かだん「なんだそれ?大事な会なのか?」

句崇刃(くたかば)「まあ大事な会であるんだが、最近はあんまり集まりはよくないな、上位の事務所はよくやっかみされることあるしな。」

からん「なら行かなくてもよいんじゃないですか?」

名織(なおり)「でも確か新しい子が入ったら顔見せもかねて出るんじゃなかったっけ?」

春咲(はるさき)「そうだったわね、それで総会はいつだったかしら…」

そこで春咲(はるさき)さんの顔が青冷める

かだん「えっ、どうしたんだ?」

春咲(はるさき)「みんなごめん…明日からだったわ」

え?は?(とんでもないものを見るような目)

三者三様の反応、そして…

名織(なおり)春咲(はるさき)ちゃん??何を言ってるのかしら?ちゃんと予定立ててなかったのかしら?」

名織(なおり)さんが春咲(はるさき)さんの腕を固める

春咲(はるさき)「ギブギブ!ごめんなさいこの頃忙しくてつい…ここ数年出てなかったし…」

句崇刃(くたかば)「しゃあねえな、俺1人でもなんとかするしかねえか…」

名織(なおり)「全くごめんね…そうだわ!」

かだん「ん?なんかいい案でも思いついたのか」

名織(なおり)「私が手伝ってあげるわよ!ここ最近休息取る暇なかったし、たまには君の探偵としての仕事ぶりを見たいわ」

句崇刃(くたかば)「いいのか!?今回の依頼も半護衛みたいなところあるし、手伝ってくれるならありがたいことだが」

名織(なおり)「さ、善は急げよ!これからどうするか話し合いましょ!!」

春咲(はるさき)「久しぶりね…あの子がはしゃいでるところ。句崇刃(くたかば)君を頼んだわよ」

〜そして次の日〜

鬼沙羅(きさら)句崇刃(くたかば)君〜、あれ?もしかして名織(なおり)さん!?!?どうしたんですかこんなところで!?」

名織(なおり)「予定管理のできないおバカさんの代打で来てあげたわよ!少なくとも不審者がなんであれ暴力ではもう加害されないから安心してね!」

本当に安心であると句崇刃(くたかば)は心の中で思った

名織(なおり)「にしてもこんな可愛いキサラちゃんを怖がらせるなんて…犯人はどんな目にあっても構わないってことかしら?」

名織(なおり)さんの発言に俺は愚か周りのプロデューサーや映像関係の皆さんの背筋までがドライアイスを入れられたごとく凍るのを感じた

句崇刃(くたかば)「とりあえず今日は雑誌用の撮影か、俺らは遠目で不審な奴がいないか見張っとくよ。キサラは煌目(きらめ)としていつも通りアイドル活動してくれ」

煌目(きらめ)「うん、わかったよ〜。ありがとね句崇刃(くたかば)君」

視線が痛い気がするが気のせいだろう、そうに決まっている

〜撮影会の開始〜

名織(なおり)「はじまって数分たったけれども今のところ怪しい人影や存在はないわね」

句崇刃(くたかば)「そういう察知能力も昔に習得したのか?」

名織(なおり)「まあね…あの頃は敵も多くて喧嘩してばっかりの毎日だったから…」

煌目(きらめ)「どうですか〜!ちゃんとうまいこと写真撮れてます?」

カメラマン「オッケーです!次はこういうポーズお願いします!」

句崇刃(くたかば)「このまま何事もなけりゃいいがな…」

〜撮影会の中盤〜

煌目(きらめ)「えへへ、大分撮影したんで休憩しましょう」

名織(なおり)「おかしな動きは特にないわね、周りには組員のみんなに見張らせてるし」

句崇刃(くたかば)「まあもしかしたらこない可能性もあるしな、被害が大きいのは帰宅中だって話だしな…慎重派なのかもしれない」

その時句崇刃(くたかば)の目に奥の草むらがほんの少し揺れ動いたように見えた

名織(なおり)「ん?どうしたの句崇刃(くたかば)君?」

句崇刃(くたかば)「あそこの草むらが揺れたような気がする、警戒してくれ」

〜そして撮影会も終盤となり〜

カメラマン「これで全部オッケーです!ありがとうございます」

煌目(きらめ)「はーい!可愛く撮ってくれてありがとうごさいまーす」

句崇刃(くたかば)「気にしすぎだったか…何事もなくて…」

その時さっき警戒していた草むらが大きく動いたのだ!

句崇刃(くたかば)「やっぱりなんかいやがったか!名織(なおり)さん!」

名織(なおり)「任せて!鬼翔波閥(きしょうはばつ)!」

名織(なおり)さんが出したアホみたいな風圧で隠れていたやつは吹っ飛ばされて出てきた

フラスコ「いてて…もー!なにすんだよ!」

句崇刃(くたかば)「それはこっちのセリフだ!隠れてコソコソ何してやがる、お前が犯人なのか?」

プロデューサー「おい!何してるんだフラスコ!お前は事務所で待機してろって言ってたじゃねえか」

名織(なおり)「知り合いなの?」

鬼沙羅(きさら)「フラスコ君じゃん、こんなとこ来てどうしたの?」

フラスコ「怪しい視線に困ってるって言ってただろ、だから見張ってたんだ」

句崇刃(くたかば)「じゃあ隠れるなアホ!こっちに余計な疑惑ふやしてるだけじゃねえか!」

フラスコ「アホだと!このフラスコ・リーベックをバカにするのか!?」

句崇刃(くたかば)「リーベック…?お前もしかしてジラン・リーベックの言ってた弟か??」

フラスコ「何!?兄者を知っているのか?」

室伏(むろぶし)を送り届けて2ヶ月後、今度は人気アイドルの煌目(きらめ)雷鬼(らき)が不穏な視線の犯人の追及を依頼してきた。句崇刃(くたかば)はそのアイドルを幼馴染の鬼紗羅(きさら)叉鬼(さき)だと気づき依頼を受けた。下手を打った春咲(はるさき)さんの代わりに名織(なおり)さんと共に張り込んだ撮影会で不穏な影を捕まえる、それは新人プロデューサーのフラスコ・リーベック、ジラン・リーベックの弟だった。事件はまだ始まったばかり…


ミューメイル・シンドロームの舞台 file.2に続く






???「次は…この子にしましょう…」





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