ネイピア数を求めよう!
指数関数の話しがしたいから。
ネイピア数を求めます。自然数とも呼ばれます。記号は小文字のeをあてる場合が多いです。この数も無理数(整数n,mに対して、e≠n/m、少数点以下ずっと続く)です。e=2.71828...が威力を発揮する場面から定義します。
f(x)=e^x (1)
とすると、
df(x)/dx=f(x) (2)
となるのが、ネイピア数の定義です。では、eがどのように表されるか見てみます。
f(x+Δx)=e^(x+Δx) (3)
より、
Δf=f(x+Δx)-f(x)
=e^(x+Δx) -e^(x)
=e^(x)×e^(Δx) -e^(x)
=e^(x)×(e^(Δx)-1) (4)
Δf/Δx =e^(x)×(e^(Δx)-1)/Δx (5)
Δx→ゼロの極限で、Δf/Δx → df(x)/dxです。よって、以下を得ます。
df(x)/dx =e^(x)×(e^(dx)-1)/dx
=f(x)×[(e^(dx)-1)/dx] (6)
eは式(2)を満たすように定義しますので、色(6)の[]内は1です。
(e^(dx)-1)/dx=1
e^(dx)-1=dx
e^(dx)=1+dx
e=(1+dx)^(1/dx) (7)
ここで、dxは限りなくゼロに近い数字なので、以下に変換します。
dx=1/n (n→♾️) (8)
e≡(1+1/n)^n (9)
これが、ネイピア数(自然数)の定義です。では、n=10とすると、e≒(1+1/10)^10=1.1^10=2.594です。例によって、nを増やします。
n=10, e≒2.594
n=100, e≒2.7048
n=1000, e≒2.7169
n=10000, e≒2.7181
n=100000, e≒2.71826
n=1000000, e≒2.71828
となり、e=2.71828...に近づきます。
もう一度、式(2)を見てみましょう。この関数f(x)の微分(変化の割合)は関数自信と等しいのです。
このような変化を指数関数的な増加といいます。変化の符号が逆の場合には以下となります。
df(x)/dx=-f(x) (10)
f(x)=e^(-x) (11)
地表付近の圧力は、高度とともに指数関数的に減少します。それを説明する前説明でした。
お読みいただきありがとうございます。