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IFストーリー① 1 この世界での役割


魔と人が交わる不思議な世界。


地上に出来た歪みが生んだ世界。



人にとって魔は、闇であり悪でもある。


陰と陽、闇と光、悪と善。


どちらも無くてはならないモノであり。

絶妙なバランスで成り立つ世界。

バランスの天秤が、一方に偏れば世界は崩壊する。



俺、影片かげひら 星夜せいやは、深淵たる世界に選ばれし王。


魔たちに、魔王と呼ばれる者。



俺が、生まれた家は古くから世界の闇を司る。


創世の時から、闇の王たる血を世に生み出す役目たる影片家。


産まれる全ての子供が血を引く訳ではなく。

突然変異の様なものなのだろうが、選ばれし子供は影片家にしか生まれない。



そして、この世界には他に


聖を司る者とバランスを司る者が居る。



聖王は、聖なる光の神徒を束ね

魔王は、魔なる闇の神徒を束ねる。

バランサーは、絶妙に天秤の調和を保つ為に暗躍する地上部隊。



魔と聖は、相反するもの。

しかし、この世界も人間も

その内側に必ず存在するもの。


存在しなくてはならないもの。

全ては、調和なのだ。



この世界で、人は絶対的な存在なのに人は、それを知らない。


無限に広がる選択肢を選べるのは人に与えられし特権であり最大の娯楽だ。



役目を負わされた俺たちの様な者は、無限の可能性など無い。


選ぶ自由さえ与えられないのだ。


絶対的な役割の中での自由しか無い。

それが自由と呼べるかは考え方次第だろう。


この世界で俺は奴隷とも言える。

人の欲望を満たしてやるのに悪だと忌み嫌われる運命を背負う闇なのだ。


不安や恐怖のタネを植え付けると言われてるが

こっちからすれば、聖があるからタネが生まれるんだろうがと思う。


欲望は、本来なら闇の支配下だ。

しかし人は『願い』なんて綺麗な言葉に言い換えて聖なる者が与えてくれた祝福だと思い込む。


叶えてやってんのは、こっちだろ?なんて思ってしまう。



そんな訳で聖王とは犬猿の仲だ。

間を取り持つのは、勿論バランサーだ。



人が、勝手に己で思い込んだ幻想で

善と悪に別れた、光と闇の世界。



案外、俺たち魔は人々に生命エネルギーを与えてやってるのですけどね。



この世界の地上は、単純だ。

バランサーの人間がトップに立ち天秤の針を調整するように暗躍する。


そして光は、夢や希望や救い。


闇は、欲望を満たす。



人間は、時の流れに乗り己で考え選択する。

しかし、流されているだけになる者が圧倒的に多い。


己で考え選択し己の運命を切り開き

それを他者へと還元出来る者は少ない。


この世界の調和は、役割を与えられし者が出来るが。己の調和を出来るのは己だけなのだ。


それゆえに、全ての事柄に破壊と再生が行われる。



常に調和が取れてるなんて事は有り得ない。



地上と重なる様にある次元。

この世界の深淵部に位置する魔の世界。


闇の楽園とも言える世界に俺は居た。

半分は人間の血を引く魔王。


人間という特別な血が必要なのだろう。

そして、俺にとっては罰なのか?

それとも、ご褒美なのか?


絶対神の意図は分からない。

絶対的真理とでも言うのか。



考えるだけ無駄だ。

考え選択する権利は俺には無い。



抗う選択肢を選べるとも言えるが

この世界が消滅したら、俺は解放か消滅か。

危険な賭けだ。



魔の神徒達は、姿形があるが

その他の魔は、エネルギーに過ぎない。


人の隙に浸透するエネルギー。

陰のエネルギーともいう。


負のエネルギーに作用すれば不安や恐怖に繋がる感情が増す。


正のエネルギーに作用すればリラックス効果もあり冷静さが増す。


人の変換次第だ。



この世界に負のエネルギーが充満される事になれば悪として君臨し者が、標的が討伐される。


悪役って奴だ。



そして、いつだって正義のヒーローは

聖王率いる天界って奴だ。



茶番ですね。



闇だ光だと分けるが役割分担だ。


闇にも光にもプラスとマイナスは存在するのに。



その方が都合が良いのだ。

俺は、単なる傍観者。

人間は、勝手に決めていく。

時に、闇の力が正義や善になる事も知らずに。






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