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まあ、聞かないけど…

「はあ?何、馬鹿なことを言っているマリウス?こんな小っさいユーリウス本人が強いとか…んなワケあるかっ?何?ボケたの?死ぬの?」

「失礼だな、お前は…」


グラム商会長と義祖父さんのやり取りのあと、話を信じない商会長に「もういい、見せてやってくれ…」という義祖父さんからの視線を受け、俺は天使化。黄金色に輝く三対六枚の光の翼を背中に現出させると同時に魔力を放出。


顎が地に着きそうなほどに口を開け驚くグラム商会長に笑いそうになったが我慢。…義祖父さんは指を指して大笑いしているが…。

義祖父さんも我慢してくれ…気持ちは分かるけど…。


「…そうか、只のガキじゃあないとは思っていたが、お前自身が戦力か…」


グラム商会長もやたらガタイが良いとは思っていたが、かつては義祖父さんとパーティーを組んで冒険者として名を馳せていたらしい。

商会長は盾役、義祖父さんは中衛の魔法剣士…という役割だったそうだが、他の前衛を押し退けてパーティー内では一、二を争うアタッカーのようになっていたみたいだ。

盾役と中衛の意味っ!?


そんなワケで、光の翼に宿している高密度の魔力や魔力放出時の魔力量を感知、俺の持つ力をあっさりと信じた。…最初からこうした方が早かったか?


「…で(くだん)のコノモ侯爵なんだが、きな臭い話ばかりでな…。裏でも評判は良くないし、最近では傭兵なのか盗賊なのか分からないような者たちとの接触もあるようだ」


小物侯しゃ…コノモ侯爵…ねぇ。

評判も繋がりも良くない…で、そんな奴が俺の家族を狙っている?冗談にしては面白くない話だ。


「「笑顔が怖いぞ…」」


厳つい顔のオッサン二人に言われる。…失礼な。ちなみにシーバスは無表情で無言だった。


「しかし、コノモ侯爵…か。ちと面倒だな…」


何が?


「落ち目…とは言っても侯爵。手を出せば国が動くやも知れん…」

「侯爵家の戦力もあるしな…。ゴロツキ共は蜥蜴の尻尾要員だろうな」


国…か。それはちょっと面倒だな。蜥蜴の尻尾…まあ、そんなもんだろ…。


「派閥貴族もまあいないワケでないからな。それなりの戦力にはなるだろう…」

「部下に一人、腕の立つ剣士がいなかったか?」


派閥…に、剣士か…。


「まあ、ゴロツキ共だけならうちの商会でも使ってる冒険者たちを動かせばなんとかなるだろう。ただ貴族の方はなぁ…」


義祖父さん、家は動けないの?


「そうだな…家は国とはある意味で繋がってはいるが表向きには知られていないし、公開も出来ん。正面切って…という話だと侯爵家相手に準男爵家が逆らうことは…」


無理…か。

しかし、公開出来んって…何してるの?まあ、聞かないけど…。


さて…どうしよう、かな?

お読みいただき、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。


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