到着!
義祖父さんとの出会い?対決?から数日が経過した。
ずっと拘束しておくワケにもいかないので本邸にいるあいだは放置するか…と解放したんだけど…。
「ふははははっ、勝負じゃあっ、ユーリウスッ!!」
「いやだっ!」
と顔を合わせる度に戦おうしてくる。もちろんお断りである。
実際のところ、義祖父さんは大分大人しくなっており、憑き物が落ちたように優しさ瞳や笑顔を見せるようになった。
まだ兄姉たちとは距離を感じるが、そのうちこの関係も改善するのではないだろうか。
しかし、それならば俺と勝負しようとするのも止めて欲しいですけど?
別邸にいた母さんたちが本邸に到着した。
俺とセイ兄は喜び、義兄義姉たちも受け入れへの反対は当然だが無い。
特に義姉たちはレイナの可愛さに夢中である。
唯一、反対の姿勢を示す第一第二夫人だったが、それを嗜めたのは俺…ではなく義祖父さん。さすがに義祖父さんに言われると思っていなかったのだろう、第一夫人はこの後少し寝込んだ。第二夫人は寝込んだ第一夫人に付き添うかたちで引っ込んだ。
義祖父さんの変化にレイラ母さんは目を丸くしていたが優しい瞳でレイナを抱いて可愛がる義祖父さんの姿に安心したのか、お義父様からお義父さんに呼び方が変わっていた。
数日でその変化は早くないですかね?
到着の遅れていた父親が到着。
「君がユーリウスだね。初めまして、僕が父親のアリウスだよ」
優しく抱きしめそう言う父親を俺は受け入れる。そして…
「ごめんね、色々大変だったよね」
と申し訳なさそうにしているところに…
「ユーリは凄いんだよっ!」
「父さん、実は…」
「お父様、ユーリウスが…」
「旦那様、ご報告を…」
俺の味方である兄姉とシーバスが俺が来てからのことを全てバラした。…いや、悪いことは何もしていないんですけど?
しかしアリウスはというと…
「そうか…ユーリウスが全部変えてくれたんだね。ありがとう…」
とあっさりと受け入れていた。…良いのかそれで?
「アリウス…」
「お義父様…」
「ユーリウスの一撃で目が覚めたよ…今まで済まなかったな」
「いえ…本来なら当主となった私がやるべきことでした。申し訳ありません」
「謝ることではない、悪いのは私だ。もし許してくれるのならば、関係の改善が出来るのならば…」
「大丈夫ですよお義父様。貴方がそう思ってくれていれば時間が掛かったとしても必ず…」
何か義祖父さんと父さんで勝手に話しが纏まりそうなんですけど…。
ちょっと遠目からぐぬぬ…ってしてる第一第二夫人は無視してて良いのかなぁ…と思わないでもないが、まあ良いか…。
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