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いや、ただの…

「『形態(モード)変化(チェンジ)』………『金剛拳(ナックル)』っ!!」


ソレは前腕部を覆う白金に輝く籠手…ではなく…


指先から手首までを覆うような手袋(グローブ)…でもなく…


四つの白金のリングが連なり、一枚の白金の鉄板(プレート)が眩しく輝く…


そう、ソレは殴打の威力を高める為の道具…いや、武器である。


「白金に輝いとるからな…コイツの名は…」


「メリケンサックじゃん…怖っ」


「金髪の兄ちゃんは黙っててもらえませんかねっ!?あと自分の方に集中しぃっ!!」


おっと、思わずツッコんでもうた。…二回目やけど。

全く、邪魔せんといてほしいわぁ。


んでもって、金剛拳(ナックル)の名前は…


「『プラチナムナックル』やあっ!」


プラチナムナックルを嵌めた右拳を天高く突き上げる。ズガガァーン…と雷のエフェクトがありそうだが、もちろんそんなんは無い。


「…いやただのメリケンサッ」「黙らっしゃいっ!」


ホン~~ッ、マッ!………そんなツッコミはいらんねん。プラチナムやっ、言うたらプラチナムやねん!


…でそろそろ残り一人の刺客さんも視覚が戻る頃やろ。とりま、終わらすでえ。


形態(モード)変化(チェンジ)した『プラチナムナックル』によって、ウチに掛かっている能力強化(バフ)も変わる。


「『身体強化』増し増しの一撃、これで………逝けやっ!!」


『瞬動』にも迫る速度で刺客との距離を詰める。と同時に右拳を下から振り抜く。


「がぶぅっ!?」


ゴキン…鈍い音を残し、この刺客も放物線を描くように吹き飛び、結界の壁に激突。そのまま沈黙する。


「どうやっ、思い知ったかっ!?勝手に接近戦が出来んと思うて油断したようやけど………ウチを舐めるんやないでえっ!!」


気を失っているだろう刺客たちに言っても無駄やろうけど、ウチは右拳を突き出して言い放った…。




〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



「…ほう。聖女もなかなかやる」


「アンタもなかなかに意識が集中しないようだな」


「フッ、君がソレを言うかね少年。私があちらに行かないように牽制している君が」


「…チッ、バラさないでもらえませんかね」


俺は小さく舌打ちする。

スキルにはない『威圧』スキルを魔力や殺気のようなモノで代用した『偽威圧』で牽制していたのがバレているとか恥ずかしいじゃないですか、やだー。


…と、それはさておき、だ。………そろそろ()ろうか。


俺がそう思うと、あちらもソレを感じ取ったか、身に纏う『身体強化(刀乱斬無)』の赤の魔力を放出し始める。


俺は俺で『身体強化』と『光の翼(形態(モード)運命(デスティニー))』を発動。


二人の魔力に呼応し、俺の展開している結界内の空気が震える。


互いに戦闘準備は万端。


俺と鬼仮面は薄い笑みを浮かべ、一歩を踏み出す…。




〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



『金剛拳:プラチナムナックル』

龍球(ドラグロブス)』八つの能力の一つ。

見た目はただのメリケンサックである。イメージは「お兄の持っていた不良のたくさん出る漫画で見た」らしいので正しくメリケンサックだと思われる。


装備すると『体術スキル』が自動(オート)で発動し、近接戦闘にプラス補正。

但し、洗練された戦闘スタイルではなく何故か荒々しい喧嘩スタイルになるのは謎である。


攻撃力、敏捷性にプラス補正。さらに隠しステータス『根性◎』が付与される。

お読みいただき、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。


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