閑話 アレルヤ=H=キュリオス
「ヒャッハアアァッ!!」
『ハレルヤ…君ね、その叫び声はなんとなならないかな?』
エクシア王国北方に領土を持つ貴族たちとの会議を終え、僕は自領への帰路を飛ぶ。
「うるっせえよアレルヤ。普段表に出れねえんだから少しくらい構わねえだろうがっ!」
『まあ偶にはって僕から言いだしたことだから良いけれどさ…』
僕の名前は『アレルヤ=H=キュリオス』。
エクシア王国始まりの四家の内の一つ、キュリオス公爵家の当主だ。
そして今『表』に出ているのが『ハレルヤ』…普段は僕の中にいる僕のもう一つの人格。
二重人格…と言うよりは二人の精神が一つの身体に同居している感じかな。二人とも存在しているし、記憶の欠損とか違いとかは無い。
そう…僕たちは二人で一つ。お互いに無くてはならない存在だ。
見分け方?
特に無いんじゃないかな?強いて言えば、言葉使いなんだけれど…えっ?ソレは誰でも分かるって?
まあ…そうだね。分からないワケがないか…。
ああっ…そういえば僕の時とハレルヤの時だと瞳の色が少し違うって言っていたかな。
あと僕たち二人が同時に表に出た時はオッドアイになっているとも…。
仕組みや原理なんてもちろん知らないし分からない。確かなのは…
オッドアイになっている時が僕たちの最強の姿だということ。
ハレルヤが言うには『極限にまで高められた思考と反射の融合』らしい…。
人格が完全に切り替わってしまう二重人格者には不可能で僕たちのような同居している者にしか出来ないだろう…とも。
まあ他にそんな人物は見たことがないから知らんけど…とも言っていたけれど。
そして少し王都寄りで行われた会議場からしばらく飛んでいると遠目にだけど盗賊に襲われている馬車を発見する。
『ハレルヤ』
「あぁ、わかってる。殺るぞアレルヤッ!」
…ちょっとハレルヤ?ヤるぞの字が違くない?
「うるっせえぞっ!ヤるこたぁ一緒なんだから細かいことは気にすんなっ!」
『…ああ、うん。………そうだね』
「おぉしっ!んじゃあ急ぐぞっ!」
『ああ!頼むよハレルヤッ!』
そしてハレルヤ…いや僕たちは「オラオラオラァァァッ!行くぜぇっ!!」と速度を上げ馬車へと近付いていく。
そこで…彼と出会うことになるとは知らずに…。
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