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自業自得

俺は手早く部屋の一角に浴室を造り、冒険者ギルドから引き上げた。

有り余る魔力量が有るものの、何か疲れた…。魔力を消費したことによる疲れ…ではなく、気疲れ…だな。


「自業自得です」


うるさいよ…。


浴室を造ったあと、給湯と排水の魔導具は自前で用意してもらうように説明したところで、ミリアリーゼさんは俺の腕を取り、腕が幸せに包まれながら、さらに頬にも幸せな感触が訪れた。

そして…


「魔導具も造ってくれるかしら?」


首に腕を回されて、耳元でのウィスパーボイス…俺は…


「すぐ用意しますんで、ちょっと待ってくださいっ!」


「ウフフ…ありがとう」


俺は即『無限収納(インベントリ)』内を確認、内部で錬金術を駆使して給湯と排水の魔導具を作り上げ、説明をしながら設置。一通りの作業を終わらせる。


スルリ…と背中に幸せな感触を感じながら、後ろから細く白い腕が首に絡みつく。


「さっきはコッチだったから、今度はコッチね」


耳元でそんな声を聞いたと思ったら、先ほどとは逆の頬に柔らかい感触と小さい水音が…。

こ、こここ、これはもう結婚するしかっ!?


そう思ったところで、シーバスに本日二発目のハリセンを振り抜かれ、ギルド中に音を響かせていた。

そして俺はシーバスに首根っこを掴まれ、ズルズルとギルドマスターの部屋から退室、今に至る。


うん、まあ、自業自得だな。


まあ、「また来てね」って手をフリフリしてくれたし、アイアリーゼさんの面子も立っただろうし…良いか。とポジティブに考えることにした。


「あの姉妹はユーリウス様の天敵…ですね」


何言ってんだシーバス?天敵なワケが無いだろう。天敵どころか二人とも娶るしかないまである。

………おい、そのヤレヤレのジェスチャーは何だ?


その日は、時間はまだ余裕はあったものの、真っ直ぐ宿へ行き、身体を休めた。


翌日はゆっくりとデュナメスの街並みを散策。

帰りも寄るのでめぼしい店、物だけ確認して買い物は必要最低限に抑えた。

帰りの方がゆっくり出来るしね。


「学校を休める日にちは決まっているので、そんなにゆっくりは…」


…分かっているシーバス。みなまで言うんじゃない。そんなに俺は学校の休みを延長しそうに見えるか?


「見えますね」


よく分かってるじゃないかシーバス。…しかし即答したのは許さん。


「帰る日にちを延長したら、アイアリーゼ殿に報告しますよ?」


やだなぁシーバス。冗談に決まっているじゃあないか!うはははは…。………ホントだよ?


こうして、俺たちはデュナメスの滞在二日間が終わり、王都へ向けて移動を再開した。

お読みいただき、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。


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