表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

143/304

O・HU・RO・⑪

記憶(コピー)』…便利なこの魔法…実は統合進化した魔法である。

元は『記憶(メモリ)』で読み取り、同じモノを多重展開する時に『複製(コピー)』を使い、最後に必要魔力を注ぎ込み『出力(アウトプット)』する。………という工程だったのを一つに纏め効率化を図った魔法が『記憶(コピー)』になったワケである。

呼び方は文字的には『メモリ』じゃね?と思わないでもないが、内容が『コピペ』っぽいな…と思っていたら『記憶(コピー)』になってしまっていたのである。

但し、あくまでも土魔法でしかないのと、他の属性魔法は決まった形が無いことから『記憶(コピー)』は土魔法のみに限られている。

え?『建築(ビルド)』とか『創造(クリエイト)』とか言ってたじゃんだって?そっちの方が分かりやすいし響きもいいだろう?


~~~~~~~~~~~~~~~~


「そうしたら………この辺りにお願いできる?」


訓練場が空いたので入れ替わりで俺とアイアリーゼさんが訓練場に入る。………アラド君は戻ってきていない。


とりあえず進めましょう、というアイアリーゼさんの提案に頷き、アイアリーゼさんが指定した場所に魔法を使って見せてほしいとのこと。

場所の指定?どういうことだろうか…。


指定された場所は広い訓練場の端。そこに角から浴場、キッチン、部屋の順で『建築(ビルド)』する。

アイアリーゼさんは最初こそ驚いた表情を見せていたが可愛い…じゃなくて、一通り見終わると、その瞳には妖しい光を宿していた。


「部屋の隣に部屋を並べてくれる?入口扉の前まで」

「扉の反対側…残りの辺に同じようにしてみてくれる?」

「あっ、ユーリウス君、ちょっとこっちこっち…」


気が付けば、いくつも『建築(ビルド)』していたが、今度はアイアリーゼさんに腕を引かれて訓練場から出ていく。

移動した先は冒険者ギルド二階の一番奥の部屋。ちょっとドキドキしながら室内に入ると部屋の中央窓側には執務机が置かれていた。


「ウフフ…ここ、私の部屋なのよ」


ってギルドマスターの部屋かっ!


「ここっ!ここに浴場作ってくれる?」


手のひらを組み、上目遣いでのお願いに俺は…


「任せてくださいっ!」


即答である。


その後、サイズ感や配置などを打ち合わせ、『浴場建築(バスルームビルド)』とは違う、オリジナルカスタマイズされた浴場がギルドマスターの室内に出来上がった。

とは言っても、あくまでも簡易的な物なので、給湯魔導具や排水の魔導具が設置されていないのを伝え、今はゼハールト家とグラム商会長の家、あと王族と公爵家にしか卸していない最高級のボディーソープとシャンプー・リンスをプレゼントしておいた。

もちろん喜ばれたのは言うまでもない。


「ユーリウス君ありがと!コレはお礼…ちゅっ」


ソレは頬へのものだったが、音と感触を感じた俺が舞い上がったのは言うまでもない。


お読みいただき、ありがとうございます。次回もよろしくお願いします。


【ポイント評価】【いいね】【ブックマーク】【感想】【レビュー】ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ