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58.願いは叶った


「ルー様。私、ルー様の領地に行きたいのですが、良いですか?」

「領地に? 勿論構わないが……王都からだと馬車で半日以上かかってしまうよ?」



 夜会では今までの練習の中でも一番上手く踊れて、とても気分が良かった。大きくなった所をみんなに見せる事も出来たし、ルー様の変態疑惑も湧かないハズ。

 憂も晴れたので、私はルー様の領地に行く事にした。


 家令のヴィクターさんによると、普段ルー様は領地でお仕事をしているとの事。私がこちらに喚ばれた時はたまたま王都に用事があって、タウンハウスにいたからすぐに来れたらしい。

 ミレーさんは個別の特注品を扱うために王都にいることが多いが、本拠地はやはりルー様の領地だそうだ。


 私がここに居るから、みんなこちらで仕事しているんだって。


 なら私が領地に行った方が、仕事しやすいでしょ。

 


 それに領地の職人さん達に謝りたい。


 調子に乗ってプレゼンしまくったからか、式典限定の人形の注文が殺到してしまい、未だに作りきれていないそうだ。

 お一人様一体のみの注文だったのに、各国の王族のみならず侍女や護衛など全ての人が注文していったらしい。


 それに加えて、通常の人形も大量の注文が来てるにも関わらず売り切れており、現在入荷待ち。

 半年後に店頭に出せるかどうかも怪しいそうな。



 めちゃくちゃ忙しくしちゃって、申し訳なくて。



「大丈夫です。大きくなって馬車に乗りますから」

「そうかい? なら準備しておくよ」

「お願いします」




◇◇◇




 領地へは、朝出て夕方前に着いた。

 大きくなっても馬車に慣れていない私のためにゆっくり移動して、この時間。


 うん、もう王都には戻らないかな。

 普通に乗ってても揺れて大変だったし。


 

 領地のお屋敷は、タウンハウスよりも3倍くらい大きくて広かった。

 そしてこっちにもちゃんと私コーナーが出来上がっていたので、問題なく過ごせた。



 折を見て、工場に視察に行ったり、職人さん達の所にも挨拶に行ったりした。


 みんなとても歓迎してくれた。

 忙しくしてしまったのを謝っても、むしろ嬉しい悲鳴ですよ!と笑い飛ばしてくれた。

 

 ルー様にみんなが必ず休みが取って、無理しないようにお願いした。



 街中に出ても、大歓迎され、街の雰囲気は明るく、みんな楽しそうだった。



 アリスブランドの品はどれもこれも大人気になり、全世界から注文が後を絶たないらしい。

 

 大聖女の肩書は半端なく、改めてフィー様への信仰の深さを知った。

 



◇◇◇



 

 みんなが忙しくとも、私にする事はなく、のんびりとルー様に引っ付いて過ごした。

 


 そして式典から約一年後、私は黒目黒髪のルー様そっくりの男の子を産んだ。



 

 妊娠が分かった途端、ルー様は私の体調を心配してディアナさんに8時間交代でつけるように指示を出した。

 ディアナさんは会員さんから募集して、領地まで来てもらい完璧な体制を作り上げた。

 私は3時間寝て、5時間起きるというサイクルを整えられ、体に無理なく過ごせるようになった。(実質9時間寝て15時間活動する)

 思っていたよりも一日72時間は体に負担をかけていたらしく、妊娠して弱っている私にはとても有難かった。


 そんな万全の体制の中、診察や出産時のみ大きくなって無事男の子を産んだ。

 


 髪や目の色のみが私似で、それ以外はほぼルー様そっくりで心底安心した。

 

 私の遺伝子よ! いい仕事をしたねっ!!



 ルー様もとても喜んでくれて、カーティスと名付けてくれた。



 


 小さいままだとカーティスとほぼ同じ大きさだけど、可愛い。

 

 小さくても私が分かるのか、私が側に居るとカーティスは機嫌が良い。

 


 勿論私ではお世話出来ないので、みんなが協力してくれたし、たまに一緒に寝ちゃっていても、それはそれで私もお世話されていたしりた。



 ちなみに妊娠期間は三ヶ月ちょい。

 一応後々の事を考えて、結婚してから一年後以降に出産出来れば良いな〜と思っていたけど、すぐに妊娠出来てほっとした。

 






 

 まだ、大丈夫。


 砂はまだ残ってるから。






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