26.第三回当たりになろう会議
さてさて、お人形も良い感じになりそうだし、次に考えたのはお披露目会の私たちの衣装。
ディアナさんと色々考えてみました。
私としてはルーシャス様と対になるようなカンジが良いなぁと思っていましたが、私の定位置はルーシャス様の左側なので、そこに居ても絵になるようにしようという事になりました。
具体的にはルーシャス様の右肩に太陽の意匠を、そして私の左側全体に月の意匠を入れる。
二人を正面から見れば左上に太陽、右下に月といったカンジ。
勿論単体でもきちんとした絵柄で、セットになるとさらに絵的になるといったもの。
今までの衣装は模様はあっても、こういった意匠で作られた服はなかったらしくディアナさんに「斬新ですっ!」と言われた。
◇◇◇
『第三回当たりになろう会議』
今回は最終確認で、人形は可動式が貴族用、固定式が一般用として売り出す。基本の衣装は『アリス』の衣装で。
……御免なさい、ディズ○ー様。
すっかり私が考えた事になっているので、心の中で謝っておく。
今回のお披露目会の衣装は限定販売として、可動式を300体作る予定になった。
限定商品は足裏にナンバーを刻印するらしい。
「そんなに売れますか? 最初はお試しで、もう少し抑えた方が良いのでは……」
「「「絶対売れますっ!!」」」
うーむ……そうかなぁ?
まあ、最初だから売れるのもあるかもね。
ルーシャス様を見ると満足気だったので、良いのかな?
赤字にならなきゃ良いけど……。
キャリーバッグの方はもう少し時間がかかるそうだ。
慌てるものでもないし、ゆっくり作ってもらう事にした。
ブランドロゴもとても良い感じになった。
丸の中に楓の葉が入っているもの。
うん、一目で分かるね。
聖女ブランドはお披露目会が終わってから販売開始するので、それに向けて頑張っていきましょう!って事になった。
◇◇◇
お披露目会まで二週間を切り、具体的に私は何をすれば良いのかカールさんに聞いてみた。
通常であれば、王の挨拶→聖女の紹介→聖女の挨拶→貴族から聖女への挨拶→王族と聖女のダンス披露→夜会の開幕、と言った流れだそうだ。
私にダンスは出来ないので挨拶のみで良いらしい。
で、今、私が必死になっているのは、勿論過去の聖女の挨拶を参考にした挨拶を考える事と、この国の貴族の方々を覚える事。
挨拶はまあ、定例文でいけそうだから大丈夫そうだけど、問題は貴族の名前。
ただでさえ人の名前を覚えるのが得意じゃないのに、この国の人の名前は覚え難い。毎日夜に貴族年鑑と睨めっこして覚えているが、苦手意識もあって全然覚えられない。
あぁ……ラノベの悪役令嬢の彼女達は、楽々覚えていたように見えたのに。
とゆーか、基本でしょ? って言われそう。あふぅ。
◇
はぁ……。
「どうした?」
はっ! いけない!!
今はルーシャス様とお茶を飲んでるんだった。
「……すみません」
「謝る必要はない。むしろ気になる事があるなら何でも言って欲しいよ?」
「はい……その……貴族の方々の名前が全然覚えられなくって……」
「何だ、そんな事? カエデは踊る事もないし、私が側でちゃんとフォローするからわざわざ覚えなくても良いよ」
「えー……でも……」
「カエデは真面目だね。……そうだな、年鑑を貸してごらん。主要な人物だけピックアップしてあげるよ」
「本当ですか? わーい、有難うございます!」
そうしてルーシャス様にピックアップしてもらい、覚えるのは三分の一くらいまで減った。それでも多いけど。
……うん、頑張りマス。




