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2.結界師

 光が収まると巨大な部屋にいた。


 足元に巨大な魔方陣があり、真正面から赤色のカーペットが伸びていて、その先に玉座らしきものがあって、豪華な装飾品に身を包んだ男が座っていた。


 50歳くらいのおっさんだ。

 多分あいつが国王とか皇帝とかそういう国のトップの地位にいる奴だと思う。


 その玉座の前に18歳くらいの美人なこれまた豪華な装飾品に身を包んだ女性がいた。

 多分王女とかそういう奴だと思う。


「皆さん、どうか、我が国を助けてください」


 王女が言ってきた。

 俺のクラスメイト達は直前までざわざわしていたのに全員黙っている。


「あ、あのすみません。今の状況を説明してもらえないでしょうか?」


 女子の誰かが喋った。


「ええ、いいですよ。あなた達はこの国、いや人類の救世主なんですから」


 王女が快くOKを出した。説明をしっかりと聞いてこの国は白か黒を判断しないと命取りになるな。


「まず、あなた達は国随一の召喚士達がチキュウ?と呼ばれる場所から召喚しました。」


 ほんとだ。

 魔方陣の近くに何人か人が倒れてるな。

 なんて考えていると、


「おい、地球から召喚したってことは帰る手段があるんだろうな」


 どちらかというと不良に分類される男子が王女に聞いていた。


「それについても私が今からお話しします。まず、皆さんが元居た場所に帰る方法は、魔王の城にある書物に記されています。」


 今、俺の中でこの国が一気に黒に傾いた。


 魔王城にある書物に記されているってなんでわかるんだよ! というのと、魔王城にある書物に書かれているということは、魔王城をある程度探索できる程の戦闘力がなければならない。

 それ程の戦闘力があるなら軍事利用もできる。


 と、どんどん怪しくなっていく。


「てめえクソが!今すぐ帰る方法はねぇのかよ」


 さっき王女に質問していた不良男子が言った。


「そこの人、私にそんな口きいて大丈夫なんですか?今この部屋の周りには100人の騎士が待機していて、私の命令1つで襲い掛からせることができるんですよ。いくら召喚者が強かろうと30対100では勝ち目はないんじゃないでしょうか」


 ・・・え?いや真っ黒だったよこの国。

 というか化けの皮が剝がれるの早くない?


 クラスメイトがざわざわし始めた。泣いてる奴もいるな


「皆さん自分の立場は理解できたようですね。では説明を始めましょうか。ほんとは隣の魔王を倒してとかそういう建前も用意してたんですが、真実を言いましょう。あなた達の言うところのチキュウに帰る方法はありません!ハハハハハハハハハハハハハ絶望した?そういう顔は大好きよ」


「そ・・・そんな」


「あなた達はレベル1でも騎士2人分の戦力、勇者なら騎士5人分の戦力ですからねぇ。 しかもレベルを上げれば一騎当千も夢じゃない。そんな戦力を戦場に投入したら領土はどれ程広がるでしょうか」


 一騎当千?それならレベルを上げて反逆すれば単純計算で30000人は兵がいても勝てることになるんじゃないか?


「あなた達は今『レベルを上げて反逆したら勝てる』とか考てるでしょ。でも一騎当千って言うのはスキル構成やステータスが知られていないからこその一騎当千ですから。ということであなた達にはステータスを公表してもらいます。鑑定機持ってきて」


 これはちょっとまずい状況になってきたな...なにか奴らより早くステータスを把握する方法はないものか.....ラノベのテンプレだとあれだな。


「ステータス・オープン」


 俺は超小声で言ってみた





サイジョウ マサキ 16歳 種族人間

職業 :結界師

レベル:1

生命力:B

魔力量:S

体力 :A

筋力 :C

耐久 :B

俊敏 :C

魔攻 :S

知能 :B

スキル:結界術    (B)

固有 :神結界    (SSS)




 え?マジで脳内にステータスみたいなのが出てきた。

 どうやら俺の職業は結界師のようだな。


 お、脳内に結界術の使い方が流れ込んでくる。

 職業の標準装備のスキルは使い方が瞬時に理解できるようだ。


 結界師か...こういうステータスが表示されているやつってタッチしたりすると詳細が確認できたりするんだが...タッチ?脳内に映ってるのを?...イメージか?タッチするイメージをする...



結界師 障壁師の上位職 結界、障壁を展開できる職業



 この説明だと結界師は攻撃手段がないことになるんだが...いや、まだ可能性はあるぞ。


 多分最高ランクのSSSランクのスキル《神結界》これが怪しい



神結界(SSS) 結界に、変形・操縦・継続・不壊・鑑定・偽装・把握・物理反射・魔法反射・展開消費魔力無し・維持消費魔力無しの11の内の2つを付与できます。結界、障壁ごとに別の能力を付与することは出来ますが、2つ以上展開している結界、障壁ごとに別の能力を付与する等は出来ません。相手を直接攻撃するスキルの取得が不可能になります。



 相手を直接攻撃するスキルの取得が不可能だと。


 これは......いや、『直接』というところが引っ掛かる。

 つまり、普通に使えば相手を攻撃できないスキルを応用して攻撃が可能かもしれない。


 とりあえずそれは後で考えるとして、神結界の付与効果を1つずつ確認していくか...イメージイメージ。



変形 結界、障壁の形を自由に変えられるようになる



 結界と障壁って形を変えられないないのか...なら使う機会が多そうだな。2つ目いくか...慣れてきたからあまり集中しなくてもいけるな。



操縦 障壁を自由に移動できるようになる



 障壁って出したら固定だったのか...なら変形と同じで使う機会が多そうだな 3つ目いくか。



継続 結界、障壁を魔力が続く限り展開し続けることができるようになる



 結界と障壁って展開できる時間に制限があるのか?まあ後で検証するとして、4つ目いくか。



不壊 結界、障壁が自分以外に消滅、破壊、分解魔法以外の属性で破壊できなくなる



 これは控えめに言ってチートじゃないか?消滅、破壊、分解魔法の使い手って多分ほぼいないよな...5つ目いくか。



鑑定 結界の範囲内にいる生物のステータスを閲覧できる



 鑑定のスキルがある場合、結界を展開しなければいけない分、それの劣化番みたいな感じだな。6つ目いくか。



偽装 結界の範囲内にいる時に自分のステータスを偽装できる



 これだ。これを使えばこの国を欺ける。

 とりあえず偽装結界を展開して職業を障壁師に偽装しておこう。

 あとスキルを障壁操縦に偽装しておくか。


「偽装結界 展開」


 超小声で唱えた。

 後はスキルとステータスを変更して...よし。完了。7つ目いくか。

 


把握 展開した結界の中を完璧に把握できる



 擬態とか暗殺者殺しのスキルだな。奇襲も通用しなくなる。主な使い方は索敵になりそうだな。8つ目いくか。



物理反射 結界、障壁にされた物理攻撃のダメージをそのまま反射する。あくまでもダメージのみを反射するため、結界、障壁の耐久値は削られる。



 そのままだな。字の通り。ダメージのみ反射するから障壁の耐久力は削られるっていうのは大事だな。9つ目いくか。



魔法反射 結界、障壁にされた魔法攻撃をそのまま反射する。あくまでもダメージのみを反射するため、結界、障壁の耐久値は削られる。



 物理反射の魔法バージョンだな 感想も物理反射と同じだ。10つ目いくか。



展開魔力消費無し 結界、障壁を展開した際に魔力が必要なくなる



 魔力が切れかけてるときに重宝しそうだが...魔力量Sって切れたりするのか?後で検証しておこう。最後いくか。



維持魔力消費無し 結界、障壁を維持する際に魔力が必要なくなる



長時間結界を展開する際に便利だな。


 まあ、これで全部説明を読み終わった。

 全部読み終わった感想は、待ちの攻撃方法しかない。だな。

 でもそれを補って余りある防御力。


 というか、このスキルはもう防御チートとしか言いようがない。

 なんて考えていると...


「鑑定機の準備が完了したわ。早く集まりなさい」


 お、鑑定機の準備が終わったみたいだ。

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