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4.好意に隠れる狂気怖い

1日数百体魔物を倒し、ついにレベルが35になった。

もうそろそろで『彼』と同じレベル♪

ただ忘れてはいけないのはこのレベル上げは『彼』を助けるためだということ。


つまり、もう『彼』を助けることが可能なレベル。


夜な夜な王宮の書庫に忍び込み、『彼』のいるダンジョンについて調べた。

その結果、『彼』のいるダンジョンは隣国にある魔封の迷宮だとわかった。


魔封の迷宮は魔法師殺しのダンジョンとして有名で、賢者と称えられた大魔術師ですら数秒も掛からず魔力を吸い付くされるほど強力な魔吸効果が50層のボス部屋からある。


魔吸効果がなくても1層から魔物の1体1体が他ダンジョンのボス以上に強く、唯一最難関のSSSランクに認定されている。


世界のSランク以上の冒険者のみで結成された部隊で挑んだにも関わらず、50層のボスを撃破できず、撤退を選択した。


これがそのダンジョンの実績だ。


更に『彼』の職業は結界師。

魔術師に分類される職業だ。


私の感知能力は『彼』の居場所を把握するもので、高低はわからない。

でも、『彼』は生きている。


なら、『彼』、正樹君を助ける。

それだけだ。


2日後


レベル上げ目的で狩った魔物を売ったお金で食料や馬、テント等の準備を終わらせた。

結構な大荷物だ。


あとはいつものように騎士に見つからないよう王宮を脱出するだけ。


ああ、正樹君に早く会いたい.....


馬の足だとダンジョンまで行くのに3か月、ダンジョンを正樹君がいる階層まで攻略する時間は未知数。


あああっ、何か月も正樹君に会ってないから正樹君に会いたい。


会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい



《スキル:私の王子様 が開花しました》

《称号:メンヘラを確認》

《条件を達成しました》

《スキル:私の王子様 がセカンドユニークスキル:エゴな私の運命の人 に統合されました》

《セカンドユニークスキル:エゴな私の運命の人 がセカンドユニークスキル:エゴな私の運命の人Ⅱ に昇華しました》

《半径10m以内に王子様の反応なし》

《至急、王子様のもとへ転移します》



え? 昇華?転移?


〈西城正樹〉


グチャッ


ふー、とりあえず今日の討伐ノルマは達成だな。

やることが無さすぎて始めた1日魔物討伐100体。

レベルも上がるし、なかなかいい暇潰しになっている。

そろそろ栄養、水分補給をしておくか。

あと体を清潔にも。


生命維持、健康維持結界 展開。


清潔の発動中は風呂に肩まで使っている感覚になって気持ちいいな。

どうしようかな。

なんかもう外にでなくてもいい気がして......こないな。


そろそろ陽の光をあびたい。

口で食べ物を味わいたい。

水を飲む感覚を思い出したい。


しかしあのボスを撃破できないことにはなあ。


そんなことを考えていたその時だった。

国から支給された寮で同室だった人、菊地友美さんが現れたのは。


俺は菊地さんを不壊と継続を付与した障壁で閉じ込めた。

そして、身動きがとれないよう、変形と継続を付与した障壁を手枷と足枷に変化させ、装着させる。


「えええッ、いきなり拘束プレイですか!?まあ、正樹君になら、それもいいかも......」


おい、やめろ。

というか、寮で同室になってだけなのにどういうことだ?

顔を赤くして上目遣いでこっちを見るな。

1か月も御無沙汰だったから男の欲望的なあれが溜まってんだよ。


気をしっかり持てッ‼西城正樹!!

他人の前で醜態を晒すのか!?


「何を馬鹿なことを言っているんだ?」


ギリギリのところで抑えつけることができた。

なかなかに危なかった。


「ごめんなさい......でも、グスッ、あいだがっだよう」


泣いている。

女心とは理解し難い。


それはそうと、本来の目的を忘れていた。


「質問をしていいかい?」


「グスッ、はい、大丈夫です」


同意をもらえたな。

さて、まずは.....


「じゃあ、いくつか質問するね。1つ目、なん......





「好きです‼付き合ってください‼」


うん。なるほど。


質問していくうちに、色々わかった。

王宮の書庫に忍び込んで知識をたくわえたこと。

同じパーティーの人には攻撃が当たらないこと。

神拳術は俺の神結界と同じで拳に特殊効果を付与する能力だということ。

俺を助けるためにレベルを上げたこと。

そして、セカンドユニークスキルのこと。


セカンドユニークスキルの説明を聞いている途中からこうなることは可能性として考えていた。


「もしかしてだけどさ、自意識過剰で気持ち悪く思うかもされないけど......」


「正樹君を気持ち悪く思うわけないじゃないですか!!」


「部屋に僕の写真貼ってあったりとか、する?」


セカンドユニークスキルの説明を聞けば聞くほど菊地さんがメンヘラな気がしてくる。


「恥ずかしいですけど......します」


あ、うん。

ヤバい。ヤバいよヤバいよ。


「告白の返事は.....保留でいいですか?」


保留。問題を未来の俺に託す。


「はい!!いい返事をお待ちしています!!」


任せたぞ‼未来の俺!!

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