第52話 「それぞれ・・・」
「アウトゲームセット。今日の試合は2対1の接戦となりましたが東京ラビットズが勝利しました。これでラビットズは首位に返り咲きました。」
テレビで実況のアナウンサーが言った。
「せっかく、登がタイムリー打ったのにねえ。」
「テレビで初タイムリーだったんだろ。」
練習から帰り風呂に入り夕食を食べ、テレビを見ている相馬信が言った。
「そうなのよ。」
「スタメンでもう2週間か。」
相馬登が横浜ジャガーズのスタメンになってからより打撃の調子が良くなってきていた。
「1軍定着は今のところ大丈夫みたいだしタイムリーまで打って、俺より稼ぐなあ。」
相馬の父は喜びもありどこか寂しげでもあった。
「それがもう一人出てくれればいいわね。」母が言った。
「まだまだ。」相馬は言った。
「永治くんすごくかっこよかったよ。」
観客席に知香が来て言った。その笑顔に岸田は胸が高まった。
「そんなことはないよ。」岸田は言った。
「あの、ストレートのスピードはほんと速いね。」知香は言った。
「あれっ、岸田の妹さん。」田村が言った。
「知香わかったから母さんのところに行って。」結城が言った。
「はい、はい。」知香は自分の席に帰っていった。
「よかったな。結構好かれているみたいじゃない。」田村が言った。
「よかったな。」結城は言った。
「本当にごめんな。聡志。」
「いや、そんなことない。いいボールだったよ。」
「ありがとう。」岸田は言った。
試合が終わり、選手達は帰宅した。




