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第十二回:「影色の魔鎧」について


 “影の騎士” ことシェアナの纏う武装である「影色の魔鎧」のことを、少しばかり説明させて貰いましょう。


 「影色の魔鎧」とは、基本的に強化甲冑と呼ばれる魔法機械です。強化甲冑とは、「魔法機械人形ドール」の駆動機構を利用して、それを着込んだ人物の動きをトレースし、常人の数倍となる力を発揮する甲冑です。「影色の魔鎧」は特に夜間戦闘用に強化された強化甲冑になります。

 その性能の第一は、強化甲冑としての機能でしょう。常人の数倍の膂力を発揮し、その膂力は純戦闘用ドールに匹敵します。そして、その硬い装甲と、内部に縦横に張り巡らせた鋼線や薬液管が、魔鎧を纏う人物への衝撃を受け止めます。

 次に挙げるのは、夜間戦闘用の為に組み込まれた各種感覚器が内蔵されていることでしょう。基本的に常人の数倍する視聴覚を持ち主に提供します。特に、視覚については闇の中でも充分に見通すことが可能ですが、この視覚は基本的に色味を失った状態で映し出されます(要するに白黒映像と言う意味です)。また、視覚の状態を切り替えることで、魔力の疎密を視覚的に捉えることが出来ます。

 そして、「影色の魔鎧」の名の由縁といえる性能が「ブラック・ミスト」の発生能力です。これは作中にも少し触れられていますが、魔法的攻撃を無効化する霧状の微小魔法機械(?)である「ブラック・ミスト」を各関節部に設置されている噴出部から噴き出し、これを魔鎧の周囲を滞留するように制御します。

 そして、最後が変声機能です。これはおそらくファルト老が後で付けた物でしょう。これにより、これを纏った者の声を、シェユラスの声へと変化させる機能です。とは言え、無生物的なあるいは、機械的な音声の響きが残っているようですが……


 とは言え、この様な高性能の強化甲冑である「影色の魔鎧」も、陽光下ではその機能は著しく制限されます。

 陽光によって、視覚機能は強烈な光で機能しなくなり、「ブラック・ミスト」が消滅してしまうからです。


 このような魔法機械は、アティス大陸全土でもかなり稀少な部類に入る物です。


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