貧乳、だけども魔王
「――ゼェゼェ……ハァハァ」
「あ、あの、お疲れ様でした?」
「何故に疑問形!?」
ツッコミでお疲れなフィーンに店員さんが追い討ちを掛ける。……天然なんでしょうか?
「……えーと、それでどうしてゴブリンばっかりなんでしょう?」
「ああ〜、人気がなくて売れない商品がリストの上に来るようになっているんですよー」
ゴブリン、人気ないんですね……。
「では多少高くても構わないので、もう少しクォリティーの高いのでお願いしていいですか?」
「はいっ、再度絞り込んでみます………………出来ました、送ります」
仕事は早いんですよね、この店員さん……。
そしてフィーンは送り込まれた画面を覗きます。
ラミアgLv38【妖艶な笑み++】
コカトリスgLv42【付与:石化++】
レイスgLv44【憑依++】
リザードマンナイトgLv48【劫火の焔+】
ミートラビットgLv60【心中+++】
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「わお、予想以上に強いのが多いですね〜」
「少々お値段が増してしまいますが、お役に立つこと保障致しますっ」
胸を張って商品をアピールするところは店員として流石でしょうが。フィーンにとっては、別の所をアピールされたようで、、、
「私だってきっと育つもん」
貧乳はステータスだ、かの有名な人もそう言いました。
きっと成長と共に大きくなりますよ。……たぶん。
この世界がサ○エさん方式だったら、成長も何もないんですケドね……。
めげないでほしいです。