プロローグ
そこは世界の中心。そびえ立つ巨塔は、その主の権威を表すかのよう。
――巨塔の最上階、尖塔の頂には捕らわれのお姫様がいて、お姫様は勇者様が助けに来てくれるのをいつまでも待っている。。。
――とは何世代にも語り継がれてきたおとぎ話。
其処にお姫様が実在するかはともかくとして、その巨塔は実際に存在しています。
魔王城、人々はその巨塔をそう呼びます。理由は名の通り、其処には怖ろしい魔王が住んでいると信じられているからです。
魔王の存在は未だ確認されていませんが、その配下と考えられている魔物達の存在は幾度となく確認されてきました。 魔物は種類によりけり様々ですが、大抵が成人男性より強いとされ、人々の間で危険視されていました。
しかしある時、国は魔物の調査として調査団を編成し、魔王城へと赴いたところ、調査団は一人として帰されることはありませんでした。この結果、危険視されてきた魔物の存在は、人類の敵として改めて確定されることになったのです。
国は魔物の殲滅を目指し、人材の育成に力を注いでいきました。
――これらは国の教育機関にて教えられている歴史。
しかしこの話は人間サイドから語られた真実。
今よりお話しますは、魔物側から見ました事実に基づくもう一つの物語――。
この度は、この小説を読んで下さりありがとうございました!
まだまだ拙い文ですが、今後とも宜しくお願いいたします。