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八重鏡  作者: 藤崎悠貴
たましいを守って
93/122

たましいを守って 2-1

  2


 どうしてぼくが選ばれたんだろう。

 ほかにも適任はいそうなものなのにな、とぼやくのも、言葉にできればいくらか気分が晴れるというものだが、心中でぽつりぽつりと言うだけではむしろ水中に繋ぎ止められた気泡のよう。

 若き兵士ヤンの肩書きは、グレアム王国第一軍作戦部つき伝令官である。

 基本的な役割としては、戦時下、作戦部にて正行が出した指示を第一軍指揮官のロベルトへ伝令すること。

 それ以外にも、ロベルトや正行の補佐も兼ねているが、ともかく日ごろはそういう役割をやっているのだが、いまはといえば、


「あれはなんなのだ?」


 と麗しき銀髪の皇女が問うのに、すこしぼんやりしていたヤンは慌てて駆け寄り、


「あ、あれはですね、アリス号という帆船であ、ありまして、おそらくは大陸最大の帆船かと」

「ほう、たしかに立派だな。皇国には海がないゆえ、こうした知識は疎いが、たしかに海を地上のように移動できれば有益にちがいない」


 ふむふむとうなずいているクラリス、セントラム城を探索したいという彼女の申し出に、その案内役を任されたのが若きヤンなのである。

 偉大なる皇女さまともなれば、本来兵士や侍女をずらずらと引き連れるところ、それがいまはヤンとクラリスのふたりきりで、まさか皇女に話しかけるわけにもいかぬし、どうにも間が保たない。

 クラリスのほうはそんなことを気にする素振りもなく、城の屋上、銀髪を強い北風になびかせながら、左手を庇に、海の果てをじっと眺めている。

 その後ろ姿の美しさといえば。

 そもそも皇女がとてつもない美人であるといううわさは、大陸中で囁かれていることである。

 とくに酒屋などでは気遣いもなく、美人だ、いやそんなものはうわさだ、と言い合うが、実際にその目で皇女を見た人間はごくわずかしかいない。

 一般市民で皇女の姿を目にできるのは、一年に一度、皇国で行われる祭りに参加し、豆粒のようなのを必死で見つめるしかないのだ。

 王侯貴族ともなれば、その後宮殿で行われる晩餐会で談笑することも叶うが、一般市民が王侯貴族に混ざるなど、それこそ皇女を目にするよりもよほどむずかしいこと、一般市民は遠くから皇族の銀髪を眺め、それでも一年に一度の幸せとよろこんでいるくらいで。

 無論、ヤンも間近で皇族を見たことは一度もない。

 しかしいま、手を伸ばせば届く距離に皇女クラリスがいて、あまつさえ、くるりと振り返って、


「次はどこへ案内してくれるのか」


 と話しかけられるのだ。


「つ、次は、そそ、そうですね、えっと、どこがいいかな」


 としどろもどろになるのも無理はないのである。


「あの船を間近で見てみたいな」


 クラリスは再び、城の屋上から北側の海を見下ろして、城の鋭く尖った塔の先端とほとんど同じ高さにあるマストに目を細める。

 かつて大洋を渡り、伝説でしか語られなかった人魚の島を発見した巨大帆船アリス号は、いま二度目の航海へ向けた準備を進めているところである。

 巨大な船体に水夫たちが取りつき、冬のあいだに傷んだ場所の木材を取り替えたり、荷物を積み込んだり。

 もう数週間後には大々的な出港を済ませ、新たな冒険へ旅立つのだ。


「下の港へは、城から直接降りられるのか? それとも一度町へ出る必要があるのか」

「え、えっと、下の港へは――」


 顔を上げたヤンを、クラリスがじっと見つめる。

 その視線にヤンが頬を赤らめてうつむくのにもクラリスは無頓着で、風に舞い踊る銀髪をそっと押さえて、


「町へ出るなら、一度女王の許可を取ったほうがよいな」

「み、港へなら、城のなかから出られますよ、一応。でも突然クラリスさまが出て行かれたら、下で働いているひとたちが驚くかも」

「まあ、驚くくらいならよかろう。私もあれを間近で見てみたい」


 とクラリスは早踵を返すので、ヤンも慌てて追いかける。

 さすがに皇女というだけあって、一般的な感覚とはずれたように見えるが、わがままばかりかといえば、アリスの体裁を気にしたり、郷に入っては郷に従うという考えも理解していたり。

 ヤンは踵を鳴らして歩くクラリスの、上下する銀髪や赤いドレスの裾を眺め、こうして間近で姿を見たり、話をしたりということができる自分は幸せなのだろうかと考える。

 そもそも、ロベルト隊長も、失礼のないように、の一言だものな。

 心の準備もなにもないまま皇女の案内役を任される自分の身になってほしいものだ。

 クラリスは城のなかの狭い通路を歩く。

 ヤンは後ろから方向を指示して、ほんの狭い石造りの螺旋階段を降りてゆけば、城を囲む城壁の上へ出られる扉が現れる。

 そこから城内から城壁へ移り、下まで降りると港へ出る通路が現れるのだが、惰性で進んでいたヤンは、城壁の上へ出る扉を開けたところで立ち止まったクラリスに、危うく背後から衝突しかけてつんのめった。


「ど、どうかなされましたか、クラリスさま」


 と慌てて言えば、振り返るクラリスは魅惑の唇に白い指を当てて、しい、と囁く。


「静かに。いまこちらが気づかれるのはまずい」

「き、気づかれる? いったいだれに――」


 ヤンはぐんと背伸びして、銀色のクラリスの頭越し、不遜ではあるが、扉の向こうを見た。

 強い北風が吹き抜ける城壁の上、石積みの、等間隔におうとつが繰り返される場所、そのひとつの出っ張りに隠れるように、ふたりの人影が見える。

 ひとりは白いドレスで、その裳裾が大きく風になびいて揺れていた。


「あ――アリスさま」


 白いドレスをなびかせ、流れる黒髪を手で押さえているのは、どうやら女王アリスらしい。

 そうなれば、いっしょにいるのは疑いなく雲井正行で。

 正行は扉に背を向け、顔は見えぬが、風の具合か、ごうごうと吹き抜けるなかに紛れて、会話の声が存外に鮮明、おとなしく耳を傾ければ一言一句逃さず聞こえてくる。


「アントンさまの言うことは、わたしも正しいと思います。外からそんなふうに見えるというのは。だから、もうわがままは言いません」


 アリスの声は濁りがなく澄明で、それに対する正行の声はヤンにとっては聞き慣れた、男としてはすこし高いが、しっかりと芯のある声。


「悪いな。おれがもっとちゃんとしてりゃ、アリスももっとわがままにいられたのにな」

「そんなことありません」


 とアリスは頭をふるふる、


「正行さまがいなければ、こんなふうに生きていることすらできなかったんですから――でも、ひとつだけ、わたしがわがままでいられて、まわりからも責められない解決法がありますよ」

「解決法?」

「あら、正行さまともあろうお方が、おわかりになりません?」


 アリスがくすくすと笑う仕草、


「その解決法なら、アントンさまがおっしゃっていたことも、どんな悩みもいっぺんに解消されるんです」

「そんな解決法、あるかな?」


 正行は腕組みで真剣に考え込むが、


「やっぱりわからないなあ。そんないい方法があるなら、おれにも教えてくれよ」

「だめです、ちゃんとご自分で気づいてください」


 ぷいと背を向けるアリスに、正行は残念そうに、


「なんだよ、それ。教えてくれたっていいだろ?」

「だめですよ」


 アリスが城壁の上を歩き、階段を降りて、その白い人影が見えなくなる。

 正行もそれを追って姿を消せば、あとはふたりの残り香をかき消すような強風がびゅうびゅうと吹き荒れるばかり。

 ヤンはふたりが降りていった階段をちらと見て、


「相変わらず仲がいいなあ、あのふたりは」


 と無意識のうちに呟けば、クラリスがくると振り返り、


「仲がよいというのは、どのような意味で仲がよいのだ?」

「ど、どのような意味で、とはどういうことでしょうか」

「私はもともと不思議であったのだが、あのふたりは主君と臣下であろう? それが、主君のほうが臣下に敬称をつけ、臣下のほうが主君を呼び捨てにする、こんな主従関係は見たこともないが」


 たしかにな、すっかり馴染んでいたけれど、外から見れば奇妙な光景かもしれない。

 ヤンはすこし視線を宙に流して、


「ぼくもはじめから知っているわけではありませんけど、たしか、もともと正行さまは城の客人だったそうです。そのころ、アリスさまは王女でしたが、客人に対して敬称を使っていたのが、いまになっても残っているんだと。それに正行さまははじめのころこっちの言葉もわからなくて、敬称や敬語という考えがなかったみたいですから」

「ふむ、なるほど。では、あのふたりの関係はあくまで主君と臣下なのだな」

「た、たぶん、そうだと」

「それはよいことを聞いた」


 クラリスはにやりと笑い、ヤンの横を抜け、城のなかへ戻ってゆく。


「あ、あの、港はいいんですか?」

「それよりもおもしろいものを見られたから、もう満足した。部屋へ戻ろう」

「は、はあ、わかりました」


 ドレスの裳裾を追うヤンに、クラリスは口元をゆがめて加虐的にも思える笑みを浮かべながら、ぽつりと呟く。


「奪う隙を与えるのが悪いのだ。私は、ほしいものはなんとしてでも手に入れる。どんな犠牲を払ってでも、だ――覚悟しておけよ、グレアム王国の女王アリス」



 グレアム王国からの出兵は、旧セントラム王国の傭兵たちを中心に二千と決まった。

 加えて参謀に正行、その補佐としてヤンの遠征も決まり、皇女クラリス自身によって話が持ち込まれて三日後、急ごしらえの装備と道具でもってグレアム王国最大の、半年に及ぶ大遠征を開始した。

 セントラム城の外に一旦陣取った人だかりが、うぞうぞと蠢いてすこしずつ南へ降りていくさま、ゆく先には天を突くような巨大城塞が立ち塞がっているが、そこへ向けて二千の軍勢がゆっくり波打って進む様子を、グレアム王国の女王アリスは尖塔の屋上から眺めていた。

 やわらかな白い手を組み合わせ、額に当てて、ただ祈るは、彼らがひとりでも多く無事にこのセントラム城は帰り着くように。

 その頬を強い北風が叩き、それが夏の終わりと冬の到来を思わせる冷たさであった。


「アリスさま、ここは風が強いですから、どうぞお城のなかにお戻りください」


 後ろで控えるクレアが言って、そのクレアも風に翻弄される裳裾を両手で押さえ、まとめた髪の後れ毛が首元に揺れる。


「ええ――でも、せめて彼らが見えなくなるまでは」


 アリスは乱れる髪も服の裾も気にせず祈るので、クレアがそっとアリスの風上に立って、すこしでもアリスへ当たる風を減らしてやる。

 アリスは横目でクレアを見、やさしく笑った。


「ごめんね、ありがとう」

「いえ――アリスさまをお守りするのが、わたしの役目ですから。アリスさまは、アリスさまのなさりたいようにしてください。それがどんな危険なことでも、きっとわたしがアリスさまをお守りいたします」

「本当にありがとう、クレア。でもね、わたしは危険なんて望まないわ。クレアやみんなが笑って暮らせるような国にしたいの。だれの笑顔も奪うことがないような国に。そのために戦いばかりするのは、おかしなことかもしれないけれど」

「そんなこと――」

「いままで、何度もこんな戦いをしてきた。わたしたちだけじゃなくて、人間全体が、争いを繰り返してきて、その数はもう数えられないくらいになっているけれど、そのすべてに犠牲があるのでしょう。今日旅立つ彼らも、どれだけよい結果が出たところで、二度とこの城へは帰ってこないひともいる。そうさせているのは、わたしなのだから――せめて祈るくらいはしておきたいの。できることなら、だれひとり欠くことなく、いまのままセントラム城へ戻ってこられますようにと。わたしひとりの祈りなんかじゃ、足りないかもしれないけど」

「だったら、わたしも祈ります」


 クレアも両手を合わせて、すこしうつむいて、目を閉じた。

 祈ることの効果など、いまはどうでもよいことで。

 アリスはクレアの手をそっと握り、ふたりは向かい合うようにして兵士たちの無事を祈った。

 幸い、この日の空は雲ひとつない晴天で、こんな空でも祈りが届かないなら、届く祈りなどひとつもないと思わせる。

 アリスとクレアの、ふたりの美しい女の祈りを鎧の上から背負い、兵士たちはゆっくりと南へ向かう。



 旧セントラム王国に雇われていた傭兵たちは、大陸中でも一、二を争うほど現実家である。

 信じるものはおのれの肉体と報酬のみ、生きる目的は血沸き肉踊る戦いと、打ち勝った末のからい酒。

 信仰という信仰は持たず、大陸では多くの人間が皇族を実現した神のように捉えているなか、彼らは皇族の証である銀髪を見ても心を動かさなかったし、ひれ伏しもしなかった。

 そんな彼らでさえ驚いたのは、セントラム城から皇国への道中、皇女クラリスが馬車ではなく馬に乗って移動したことである。

 そもそもクラリスはセントラム城へくるときも馬車は使わず、自ら鞍にまたがって早馬を飛ばしてきたらしく、馬上で背筋を伸ばし、手綱を握る姿もずいぶんさまになっている。

 二千の軍勢の先頭、遊ぶようにひらひらと銀髪が舞う様子には、血と酒以外に信ずるもののない傭兵たちでさえ、勇ましく戦いを先導する女神を想起したほどであった。

 とくに、馬に乗るため、皮のズボンに白いシャツ、襟をぐいと立たせた格好のクラリスは男装の麗人めいていて、何気なく兵士に寄っていけば、千軍万馬の古強者さえたじたじに後ずさるくらいで、端から見ている兵士はそれを情けないと笑うが、いざクラリスの目がそちらへ向けば多感な少年のように顔を赤らめてうつむく始末。

 ただ、クラリスの馬にはニナトールの使者という緑の髪の少女も乗っていて、クラリスが少女を抱えるように馬を操るものだから、なにやら美しい少女を怪物のもとから救い出した勇者めいてさえ見える。

 ぎゅうと抱きすくめられた少女のほうは、相変わらずの無表情で、楽しげでもなかったが。

 クラリスが一風変わった女なら、この少女は一風どころの話ではない。

 二千の兵士を引き連れて皇国へたどり着くまで一月以上、その間の暇つぶしにと正行がなにか話しかけても、少女はうんともすんとも答えず、ただじっと正行を見上げて黙りこむばかりだった。

 正行は頭を掻き、傍らで休ませている馬をちらと見ながら、


「この馬がなんて名前か、知ってるか?」

「いや」


 と少女は首をぶんぶん。


「この馬は、カリンっていうんだ。ちなみに言っておくけど、馬の種類じゃなくて、名前の話だからな」

「わかっている。人間のなかには、馬にも名前をつけるものもいる、と学習している」

「その、人間のなかにはって言い方が気になるけど――ともかく、馬にだって名前はあるんだ。なのに、人間のきみに名前がないのはおかしいと思わないか? 呼びかけるときにも苦労するし」

「私は私自身を呼ぶときに私と呼称しているため、苦労はない」

「ううむ、手強いやつめ。そりゃ、自分を呼ぶときはいいさ。じゃあおれがきみを呼ぶときは、なんて呼んだらいい?」

「好きなように呼ぶがいい。緑の髪の女、とでも」

「だから、そういうことじゃないんだってば」


 後ろからけらけらと笑い声が聞こえ、振り返れば、クラリスがとことこと歩いてくるところ。


「苦労しておるようだな、正行。その女は、一筋縄ではいかぬだろう」


 緑の髪の少女は、正行とクラリスをゆっくり見やって、


「なるほど、理解した」


 と呟いた。


「なにを理解したんだ?」

「つまり、きみは、私という存在を女と認識し、より深い関係になろうとしているわけだな」

「は、はあ?」


 正行の頬がさっと赤くなる。


「ば、ばか言うなよ、そういう意味じゃないよ! なんていうか、その、女とか男とか関係なく、多少は仲良くなりたいと思っただけで――あれ、からかわれてるのかな」

「まさか。この女が他人をからかうことなどないだろう」


 クラリスは少女の頭にぽんと手を置く。

 少女はそのクラリスをじっと見上げて、


「認識がちがったか」

「ちがってはおらぬ」

「いやいやちがうだろ!」

「人間のことは、よくわからない」


 少女はこくんと首をかしげる。


「つまり、どういうことだ」

「名前が必要だってことさ」


 名前ひとつでこの苦労だものな、と正行は腕組みする。


「これからいっしょに旅をするんだ。名前くらいはあったほうがいいだろ?」

「私に名はない」

「それは聞いたよ。だからなんか名前をつけようと思ってさ」

「それはよいことだ」


 とクラリスもうなずき、


「すくなくとも人間社会のなかで生活する以上、それらしい名前は必要であろう」

「では、私に名前をつけてくれ」


 少女が見上げたのはクラリスだったが、そのクラリスは正行を見て、


「名前をつけてくれとご所望だぞ」

「お、おれが? 困ったな、そういうのは苦手なんだよな――」


 正行はぶつぶつと口のなかで何事か呟く。

 じっと少女を見下ろせば、少女のほうもじっと正行を見上げて、至近距離、にらみ合うような数秒であった。


「ミドリ」


 ふむ、と少女はうなずいて、


「了解した。私の名はミドリ」

「どういう意味があるのだ、その名前には?」


 とクラリスが訊いて、正行は照れたように頭を掻きながら、


「おれがいた世界の言葉で、緑色って意味です」

「ふむ、そうか――では、ミドリの名は正行の名と同じ言語なのだな。うらやましいことだ。よかったな、ミドリ」


 クラリスはすこし乱暴に少女、ミドリの髪をかき回す。

 ミドリはぐらんぐらんと身体を揺らしながら、うなずいたのか首を振ったのか。


「これで個の識別が可能となったのか」

「それだけじゃない。名前を知るってのは、仲良くなるための第一段階だからな。より親しくなるために、絶対必要なものだ」

「ふむ。理解した」

「理解ついでに覚えといてくれ。おれは雲井正行、まあ、正行でいいや」

「私はクラリス」

「正行と――」


 ミドリは交互に見て、


「クラリス。記憶した」

「そろそろ出ますよ!」


 とヤンが駆け寄ってくる。

 彼らは再び馬に乗り、まずは皇国を目指す。

 長い旅はまだ序盤、わずかにセントラム城が見えなくなったばかりで、先の道のりはといえば、空の彼方まで続いている。

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