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八重鏡  作者: 藤崎悠貴
人魚の島
58/122

人魚の島 6-1

  6


 人魚の里へ踏み入れた正行たち一行は、その日は丸一日海で遊び尽くし、正行にとっては体力の限界まで水泳の訓練だったが、ともかくアリス号へ戻る気力もないということで、人魚の里に一泊することとなった。

 船のほうでは、事前にその可能性もあり得ると言ってあるから、特別心配することもなく、食料の調達や途中の嵐でやられた箇所の修復をはじめていることであろう。

 一方で正行たちはその夜、人魚たちによる歓迎の宴を受けて、人魚たちも酒を嗜むことを知り、また人間同様に酔うらしいといういらぬ知識も得た。

 人魚はその身体以外人間となんら変わることがなく、歌も唄えば、水中で美しく舞う。

 食事だけは、人魚は生の魚介類を食べるが、人間は森から乾いた枝を持ってきて火を熾し、焼き魚に舌鼓を打った。

 宴は夜半まで続き、正行も水夫たちも屋根のない海に沈んだ建物の屋根で眠り、人魚たちはその周囲の海にぷかぷかと浮かんで眠ったらしい。

 翌朝、正行が目を覚ましたころにはもう全員が起き出していて、昨晩の枝の始末などをしている水夫もにやりとして、


「一日中泳ぐ練習をして疲れてたのかい。それで泳げるようになればいいが」

「まあ、一通りはできるようになったけど」


 と正行、中途半端に乾いた髪を撫で、それがどうも気持ち悪いらしい、昨日のためらいはどこへやら、自らどぼんと海へ飛び込めば、立ち泳ぎくらいはできるようになっている。


「おお、一日でそれだけできりゃ大したもんさ」

「セントラムに戻ったら、おれの運動神経悪い説は否定しといてくれよ。おれは意外とやればできるやつなんだ」

「じゃあ、湾の端までどっちが早く着けるか競争するかい。負けたほうが、そうだな、帰りの船で一晩見張りを代わるってのは?」

「いいけど、それじゃおれが勝ったときの利点がないだろ」


 言っているうちに、水夫は水へ飛び込んで、湾の向かいへ向かって泳ぎはじめている。


「あっ、ずりぃ!」


 正行も慌てて追うが、そもそもの体力に差があるし、一朝一夕の水泳と、子どものころから鍛えている泳ぎが勝負になるはずもない。

 まだ正行が湾のまん中あたりでばちゃばちゃとやっているうちに水夫は湾の端までたどり着き、太い腕を突き上げる。


「これで一日夜の見張りをサボれるぜ!」

「くそ、ただでさえ有利なくせにずるじゃねえか!」

「戦いってのはそういうもんだろ?」


 自慢げに笑う水夫、正行はぐぬぬと唇を噛むも、ぱちぱちと手を打つ音が聞こえて振り返れば、フローディアが自分のことのようによろこんでいる。


「すごいですよ、正行さん! 一日でそれだけ泳げるようになるなんて」


 しかし正行は納得いかぬ顔、


「泳げるようになっても、負けちゃ意味ないんだよ」

「そんなことありませんって。一日でそれだけできたら、勝ったも同然です」

「いや、負けは負けだ」


 と言い張る正行、困り顔のフローディアに水夫が戻ってきて、


「わかってやれよ、フローディアちゃん。それが男ってもんさ」

「今度はおれが勝つ!」


 正行はぶんと腕を振り上げ、


「たしかに体力と経験の差はでかいけど、頭をひねってなんとか勝ってやる」

「はっはっは、そうなったらおれも気をつけねえとな。おまえさんに本気で知恵を練られちゃたまらねえ」


 水夫はばしゃんと大きく水しぶきを上げて水中へ潜り、人魚のような自由さで湾のなかを泳いでいく。

 勝ちたいという意識はもちろん、単純に、その自由さに憧れる正行である。

 フローディアもその横顔に気づいたらしく、


「正行さんも、潜ってみます? 底までは、たぶん人間の呼吸ではむずかしいと思いますけど」

「うーん、できれば底まで行ってみたいけどな。いろんなもんがありそうだし」

「じゃあ、手をつないでください。苦しくなったらすぐ合図してくださね」

「ん、了解」


 ふたりはしっかりと手を重ね、先に正行が肺いっぱいに空気を取り込んで、海中へ。

 それに遅れじとフローディアも海中へと沈んで、そこから先はフローディアが尾びれでもって浮力に負けぬ推進力を発揮し、ぐんぐんと深く潜っていく。

 正行は海水に目を開き、自分の力では到底不可能な速度で潜水していくのを水の抵抗で感じている。

 フローディアの長い金髪が風に舞うよう、正行の頬の近くまで流れて、美しい鱗を持つ尾びれが力強く上下している。

 やがて眼下、澄み渡った水を透かして、沈んだ町がはっきりと現れてくる。

 ずっと海水に包まれているせいか、近づいてみると町はおそらく海上にあったころから変わっていないのであろう繊細さを残し、柱に刻まれた羊の角のような浮き彫りから螺旋状の浮き彫り、家々の窓や玄関らしい入り口もそのままで、地上で雨風に晒されるよりはるかに美しく保存されている。

 海面から見下ろしているときも立派な町だとわかっていたが、さらに近づけばなんの巨大な町か。

 正行たちが寝床としている天井はセントラム城に匹敵するほど巨大で豪奢な建物で、どうやらかつては宮殿として使われていたらしい、建築技術はまだ未熟だが、その分だけ労力と時間をかけて建設された威圧感はほかのなにものにも代え難い。

 何十メートルあるか知れぬ、巨大な白い柱が数えきれぬほど建ち並び、そこに天井となる石材がどんと載せられた単純な作り、しかしその規模が巨大すぎて、正行は思わず海のなかだということを忘れてため息をつきかけた。

 基礎となる太い柱には、それぞれちがう浮き彫りが施され、蔦が絡みつくようなものもあれば貝が主題として用いられているものもあり、細部まで工夫が尽くされた造りで。

 ちょうど海面と海底のまん中あたり、広大な海のなかで、すれ違った人魚がちいさく手を振り去っていく。

 正行はそろそろ息苦しさを感じて、もうすこし近くで詳しく調べたい気持ちはあったが、フローディアの腕を軽く叩いた。

 フローディアは潜水をやめ、ちらと正行を振り返ると、いたずらっぽい顔、そのまま浮上するのかと思いきや、重力のないなかでふわりと正行の肩に手を置き、首をちょっと傾けて、顔を寄せた。


「んんっ――」


 正行が慌てるのも知らん顔、フローディアはその唇を正行の唇に重ね、それも軽く触れ合わせるだけではなく、むにと強く押し当てて。

 ふたりの口のあいだから、気泡がいくつか洩れ、くらげのように揺れながら水面へ向かう。

 口移しで空気を送り込まれた正行は、一瞬呼吸も忘れたが、なんとか息苦しさも解消されたよう、フローディアのいたずらっぽい笑みだけが目蓋に張りついて離れない。

 再びフローディアに腕を引かれて潜水するに、町のなか、底とはいわないまでも、普通の民家らしい建物の屋根近くまでは潜って、荒削りながら豪華で優雅な町の造りを細かく観察できた。

 石材を惜しみなく使い、地面を舗装しているところもそうだが、町全体がひどく裕福で、資材にも溢れ、人口もいまよりずっと多かったらしい。

 路地の一本一本がひどく立派で、町中といっても民家が密集していることはなく、家と家の間隔も広ければ至るところに豪奢で巨大な建物があって、この町の異様さがいよいよ理解されてくる。

 正行には、大通りを歩く人々の姿が、町に満ちる活気が見えるようだった。

 さらに詳しく調べたいところ、しかし息も限界で、正行はフローディアに導かれて水面へ戻り、わずか数分間の海中探検を終えた。



 人魚の里での昼食は、昨晩と同じく焼き魚だが、種類は豊富で、人魚たちは快く材料を提供してくれた。

 水夫のひとりなど、ずっとここに住みたいと言い出すくらいで、しかし町の様子を考えれば人間が住むには適さぬ場所とすぐにわかる。

 ここには屋根のある建物ひとつないのだ、やはり人魚の里であり、人間の町ではすでにない。


「それで、下の町はどうだったんだ」


 と水夫のひとり、たらふく昼食をとって、ごろりと横になりながら言う。


「見てきたけど、やっぱり不思議な町だったよ」


 正行は海中での出来事を思い出したようにさっと顔を赤らめたが、隠しながら足先を海に浸す。


「人間の生活があったことは間違いないと思う。ただ、なんであそこまで完璧に水没したのか、どうして人魚がそこに住み着くようになったのかはわからないな。それに、町自体にもおかしなとこがあって」

「おかしなこと?」


 のそりと上半身を起こす水夫に、正行はうなずき、


「村に、大陸から流れ着いたって学者がいたの、知ってるだろ。コジモさんって言うんだけど、そのひとが調べたところでは、この島に石が切り出せるような山はないらしいんだ。向こうの村にあった家々も、たぶん石材はずっと昔に船で運ばれたものなんだと思う。あの村の規模を考えればそれもうなずけるし、実際そうにちがいないんだけど、この町はあまりに巨大すぎるよ。まるですぐ近くで石材が産出するみたいに、これでもかってくらい巨大で豪華に造ってある。石材だけでも相当な量にちがいないし、建設に必要な人間だって大勢いるだろう。それに、こんなちいさな島には不釣り合いなくらいの家や建物の数なんだ」

「つまり、どういうことだい」

「さあ、それはおれにもわからないけど――大陸へ戻って資料を探せば、なにかわかるかもしれないな。石材はすくなくとも船でここまで運ばれてきたはずなんだから、大陸側にも記録が残ってるはずだ。ただ、百年くらいならいいけど、もっと前となると記録をつけていたかどうか」

「ふうん、調査をしても、相変わらずなぞの島ってことか」

「むしろ調査をすればするだけなぞが増えていくんだよ。なんとかこの島にいるうちに解決しておきたかったけど、どうもむずかしそうだなあ……もう今日で島に着いて三日目、滞在できるのはあと二、三日だろうし」

「もっとゆっくりしていきたいけどな。あの嵐が帰りも待ってると思えば、余計によ」

「でも帰らないわけにはいかないだろ。この島に、おれたち全員を養うだけの食料はないんだから」

「まあなあ」


 水夫はぼんやりと空を見上げていたが、ふと身体を起こすと、そのまま腕をぐるぐる回し、


「さて、腹ごなしに泳いでくるかな」

「昨日も一日中泳いでて、よく飽きないな」

「海に飽きるようじゃ、水夫なんざ務まらねえよ」

「うーん、たしかに」


 水しぶきを上げて海に飛び込む水夫、あっという間に遠く離れて、ぽつんと頭が見えるだけで。

 正行は水に足先を浸したまま、ばたりと後ろへ倒れて、今日は晴天、ぎらつく太陽に目を瞑る。


「水に沈んだ町に、過剰な豪華さ、大穴に人工の水路か――それに村人が人魚をきらう理由もあるっけ。これが全部一本の線に繋がるかどうかはわからないけど、実際になにかは起こったはずなんだよなあ」


 塩辛さが染みついたような身体で、わずかな波の音を聞いていればまだ身体がふわふわと浮かんでいるような心地、昨夜は充分に眠ったはずだが、頭がぼんやりと温かく、耐え難い眠気の気配で。

 ここで眠っては身体を起こし、海水で顔を洗うと頭の奥がきんと冷えた。

 それでなにかが思い浮かびそうになった一瞬、近くの海面がざっと盛り上がって、フローディアが顔を出す。


「あら、ほかのみなさまは?」


 とフローディア、海を見て、ふたりの水夫が水遊びしているのを見つけるとやわらかく微笑んだ。


「みなさん、海がお好きなんですね」

「あの海好きはちょっと異常だよ。ま、船乗りってそういうもんだとは思うけど」


 フローディアは細い腕に力を込め、屋根の上に上がって、その白い身体を燦々たる太陽に晒す。

 不思議なもので、正行の肌は順調に日焼けしているが、フローディア以下人魚たちの肌はどれだけ太陽を浴びてもまっ白なまま、どうやら肌の質か構成要素がちがうらしい。


「このあたりはのんびりしているでしょう」

「城に比べたら、一日がずっと長いよ。散々遊びつくしてもまだこの湾に入って二日目だもんな」

「あら、まだ遊びつくしていないところもありますよ。湾の入り口あたりは行かれました?」

「いや、行ってないけど、なんかあるのか?」

「あのあたりはここよりも海底がもう一段深くなっていて、また別の町があるんですよ」

「へえ、別の町が――そこもじゃあ、ずいぶん長いこと海に沈んでるんだろうな」

「きっとそうだと思います。行ってみます?」

「こっちの町の下までも行けなかったのに、それよりも深いところなんか行けるわけないよ」

「途中で何度か息継ぎすればたどり着けるかも」


 何気なしに言うフローディアに、正行は無意識のうちにそのぷるんとふくらんだ唇を見やるが、慌てて視線を戻して首を振る。


「ともかく、あんまり深いところは怖い。興味はあるけど、どんな町なんだ」

「見た目はこのあたりとあんまり変わりません。大きい建物はほとんどありませんけど、いくつか家があって」

「ふうん――じゃあ、この町の郊外って位置づけなのかな。そこがさらに一段低かったとしたら、当時はこのあたりは当然完全に陸だったわけで、それがこれだけ完全に水没するには相当の理由が必要のはずなんだけど」


 正行はぼんやりと湾の入り口を見て考えを巡らせるが、強い日差しといくつかの邪念が渦巻いて、冷静な思考を邪魔している。

 これでは国の頭としては不的確だと、正行は立派な自覚でもって頭を振るが、そんなことにはとんと気づかぬフローディア、ぼんやりと正行の横顔を見つめて、


「いつまでここにいられるんですか、正行さん」

「ん、この島っていうなら、もう二、三日かな。とりあえず、今日中にはアリス号に戻るよ。直接指揮しなきゃいけないことはとくにないけど、一応代表のおれが向こうの村を長期間空けるわけにはいかないし」

「今日中には――そうなんですか」


 見るからにしゅんとしょげかえるフローディア、濡れた毛先をいじらしげにくるくると指に巻きつける。


「せっかくこうして仲良くなれたのに、残念ですね。みんなも、久しぶりに人間のお客さんがきてくれてよろこんでいたのに」


 正行はフローディアのほかに、まわりに人魚がいないことを確かめながら、


「向こうの村のひとたちは、あんまり人魚のことを快く思ってないみたいだな」

「はい――悲しいことですけど」

「それで、もしかしたら人魚も人間のことを受け入れてくれないんじゃないかってはじめは思ってたんだよ。でも、ここの人魚はみんなやさしくてよかった」

「それはもう、わたしたちは人間のことが大好きなんです。だから余計に、同じ島に住んでいるのに仲良くできないのが寂しくて」

「うーん、なんでそうなってるんだろうな。お互いに敵対意識があるならともかく、村のひとたちも敵対してるってほどじゃないし、人魚のほうは嫌ってすらいないのに。この町の状況と同じくらいいびつな形だな」

「実はわたし、本当はもう死んでしまうつもりだったんです」

「死んでしまう?」


 うつむく正行の視界の端、鏡面のように落ち着いた水面に、悲しげなフローディアの表情が浮かんでいる。


「村に、すごく仲のいい女の子がいたんです。一度、この湾から出て海を泳いでいるときに見かけて、とってもかわいい子だな、お友だちになりたいなって思っていた子で――でも人魚のわたしじゃ仲良くしてくれないだろうって思ってたんです。だから、人間の姿になってその子と会って、人間同士の友だちみたいに仲良くなれて……本当にうれしくて、楽しかったんですけど」


 その先のことは、正行にもぼんやりと理解できた。

 フローディアはうつむいたまま、涙の代わりに言葉をこぼす。


「わたし、大人になっちゃったんですよね。それで、もう人間の姿もとれなくなって……それでもあの子ならって、人魚の姿で会いに行ったんですけど」

「……だめだったのか」

「話もできないまま、逃げられちゃって。まあ、いままで人間だって騙してたんだから、当然かもしれませんけど」

「それが悲しくて、死のうとしたのか?」


 こくんと悲しげなうなずきひとつ、


「崖の上から、飛び降りたんですけど――間抜けですよね。人魚って丈夫だから、そんなことじゃ死ねなくて、無事に大陸まで流れ着いちゃって」

「なるほど――それが、あの日だったのか」

「でも、結果的にはこれでよかったんですよね」


 フローディアは顔を上げ、正行を見つめる視線の真摯なこと、正行はその瞳のなかへ引きずり込まれそうになる。


「大陸へ流れ着かなかったら、みなさんとも出会えなかったし、きっとこんな気持ちでこの場所へ戻ってくることもなかったと思うんです。だから、きっとこれがいちばんよかったんだって」

「うん……そうかもな。そうでないと、おれもフローディアと出会ってないわけだし」

「ですよね」


 くすぐったそうにうなずくフローディア、ほんのすこし無言の間で。

 わずかに聞こえる波音がその静寂に寄り添い、風も止んで、太陽はふたりの頭上から容赦なく光を降らす。

 やがてフローディアはぽつりと、


「わたし、もう一度その子に会ってみようと思います。また今度も逃げられちゃうかもしれませんけど、でも、今度はわかってくれるようにがんばってみます。ずっと昔みたいに、人間とも仲良くしたいんです」


 正行はうなずいて、


「おれも、手伝えることがあったら協力するよ。村のひとたちと仲良くできるようになるといいな」

「はいっ」


 元気いっぱいにフローディアがうなずいたその瞬間、湾の外から絹を裂くような甲高い悲鳴が響いた。

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