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異球物語  作者: 焼き豚
地球編
2/2

謎の静寂と豚

鼻を突くのは、ツンとした薬品の匂い。

遠くで規則的に響く「ピッ、ピッ」という電子音が、私の意識をゆっくりと暗闇から引きずり出した。

「……ここ、は……?」

重たいまぶたを無理やり持ち上げると、視界に入ってきたのは、ひび割れた白い天井だった。

体を起こそうとした瞬間、脇腹に焼けるような激痛が走る。

「うっ……!」

思わず傷口を押さえると、そこには手際よく包帯が巻かれていた。あの時、三手の怪物に吹き飛ばされた衝撃。死を覚悟した瞬間の、冷たい風の音。……すべては夢じゃなかったんだ。

「み、みこちゃん……? よかった、気がついたんだね」

掠れた声に横を向くと、パイプ椅子に座ったゆうま君がいた。

彼の顔や腕にも、痛々しい擦り傷がいくつも残っている。けれど、その瞳に宿っているのは自分への痛みではなく、私を心配する強い不安だった。

「ゆうま君……。和也君は? らいき君は、どこ?」

私の問いに、ゆうま君は力なく首を振った。

「わからないんだ。気づいたらここに運ばれてて……。和也のやつ、あんなに血を流して……。僕、何もできなくて……っ」

ゆうま君が膝の上で拳を握りしめ、悔しさに肩を震わせる。

沈黙が部屋を支配した。

ここは学校の保健室に似ているけれど、窓の外は真っ暗で、不気味なほど静まり返っている。

じっとしていられなかった。私は痛む体を引きずるようにしてベッドから降り、ゆうま君の手を引いて部屋の出口へと向かった。

とにかく、ここがどこなのか確かめなきゃいけない。

らいき君を探さなきゃいけない。

そう思って、震える手でスライド式のドアに手をかけた、その時だった。

「――ブゴッ」

足元から響いた、場違いなほど低くて短い音。

一瞬、心臓が跳ね上がった。

ゆっくりと視線を落とすと、そこには扉の前に陣取るようにして座り込む、奇妙な生き物がいた。

それは、手のひらに乗るほど小さな「豚」だった。

けれど、ただの動物じゃないことは一目でわかった。

その体からは、ゆらゆらと陽炎のようなオーラが立ち上っている。

あの時、私たちの前に立ちはだかった「彼」と同じ色の。

「豚……? なんで、こんなところに」

ゆうま君が呆然と呟く。

豚は、私たちを外へ出すまいとするかのように、短い足で床をドンと叩き、鋭い眼光でこちらを見上げた。

めっちゃ疲れるけど頑張って書きます

展開が早すぎる、もっと詳しく書いていきたい

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― 新着の感想 ―
あとがき誤字ってますよ。
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