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異球物語  作者: 焼き豚
地球編
1/2

灰色の襲撃者

あとがき

普通はどのくらい書くんだろ

空はどこまでも蒼く、退屈なほど平和だった。

三階の教室の窓から地面を見ている私はみこ。校舎の影に「彼」を見つけた。


名前は、らいき。

いつも一人で空を見つめている、謎めいた転校生。その視線の先に何があるのか、その時の私は知る由もなかった。


――キィィィィィィィン!!


鼓膜を刺すような不快な音が響き、蒼い空がガラスのように割れた。

そこから降り注いだのは、コンクリートのような肌を持つ異形の怪物――三手。


「ヒャハハハハ! 壊せ! 殺せ!」


平和だった校庭が、一瞬で悲鳴と砂煙に包まれる。

逃げ遅れたゆうま君を庇い、和也君が倒れた。

「ゆうま君!」

助けようと駆け寄った私の前にも、別の怪物が立ちふさがる。逃げる間もなく、丸太のような腕が私を壁際まで弾き飛ばした。 


「……っ、がは……っ」 


肺の空気が漏れ出し、視界がチカチカと火花を散らす。

なぶり殺そうとニヤニヤ笑いながら歩み寄ってくる怪物。

もう、だめだ。私が死を覚悟して目を閉じた、その時。


ドォォォォォン!!


衝撃波と共に、目の前の怪物が地面に叩き伏せられた。

目の前に立っていたのは、あの少年。らいき君だった。

彼は足元のゴミを払うように怪物を踏みつけると、少しだけ肩を揺らし、ゆっくりと私の方を振り返った。

優しい目だった。


「いやごめん、遅れちゃった。すぐかたづけるから。痛いけど我慢してて」


彼は私と、震えるゆうま君を背に隠すように一歩前へ出て、確かな体温を感じさせる声で言った。

その背中から溢れ出した漆黒のオーラが、灰色の絶望を塗り替えていく。


私は遠のく意識の中で、その静かな怒りに満ちた後ろ姿を、ただ見つめていた。

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