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体育会系女子はかわいさにうるさい

登場キャラクター

長谷部梨花(はせべりか):女子の体育教諭、男女の人気者

渚奏(なぎさかなで):成績、運動、顔すべてをとっても最強、歳関係なく慕われている

マードレーに体力測定で勝負しろと宣戦布告された俺は、その勝負に乗り、お互い譲らない戦いをする、、、、、、はずもなく


「ナ、ナンダト、、、」


「ま、まじかよ悠斗」


マードレーがその場に跪き、周りの男子たちは驚きを隠せていなかった。


「悠斗のやつのこれは毎度恒例だなー」


一はそういって俺とマードレーの体力測定の記録用紙を覗き込んだ。そこには全8種類の科目の記録がずらっと並べられていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

田中悠斗

 握力       75.6kg

 50m走      6.2秒

 20mシャトルラン 150回(打ち切り)

 上体起こし    37回

 長座体前屈    76cm

 反復横跳び    79回

 立ち幅跳び    274cm

 ハンドボール投げ 測定不能(40m以上)

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なっ!お前中学ん時よりやばくなってねーか」


そう言って、一はマードレーの結果も覗き込んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マードレー・ギルス

 握力       70.4kg

 50m走      7.2秒

 20mシャトルラン 96回

 上体起こし    31回

 長座体前屈    36cm

 反復横跳び    69回

 立ち幅跳び    267cm

 ハンドボール投げ 32m

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あいつほとんどボロ負けじゃねーか!」


「いやー普通に見てマードレーは記録高い方だぞ」


「んなつったって、お前が人間離れしすぎだろ!」


涙を流しながら絶望しているマードレーを見ると、少しかわいそうなことをしてしまったなと反省したが、人を狩ろうとしている以上自分も狩られる覚悟がなければならないので容赦はしなかった。


全員が集合し、授業の挨拶をして解散した。教室に向かう最中、ちょうど女子も終わったのか、更衣室へ向かっていたが、翔が得意げにひかりと話しているのが見えた。



2時間前、第二体育館ーーーーーーーーーーーー。

女子は着替えが終わり、第二体育館に向かう長い廊下を列になって歩いていた。


「ひかりちゃんひかりちゃん、運動ってできるの?」


ひかりの後ろからひょこっと出て話しかけてきたこの女子は、渚奏(なぎさかなで)という。中学は違う県であり、成績優秀で勉強もでき、入学してまもないが先輩、同級生の男女関わらず人気なほど容姿端麗であり。部活動は弓道部に所属。中学の時からその実力で全国の上位に居座っている。悠斗と同等のハイスペックなのである。


「奏ちゃんに比べたら全然だよー」


「えーそうなのー?てか私も全然だしー」


この会話だけで彼女の謙虚さが垣間見える。雑談をしていたら、体育館の入り口が見えてきた。ドアを開けるとその大きな体育館に男子同様多くの生徒が圧倒されていた。


「うわでっかーー」


「かけっちいつもここでしてるの?」


「まあね。いつもは第一体育館だけどね」


翔はバレーボール部なので毎日昼時間と放課後に練習をしている。だから、翔はこの大きさに対しての驚きは今はないらしい。同じバレー部だったり他の体育館競技の部活に加入している数人の生徒も特に驚いている様子はない。(みんな一度入学式で第一体育館に行ってるのだが)


「うわわー入学式のときは大きさわかんなかったけど、すんごいねー」


奏も弓道部なので入学式の際に来ているがその大きさを感じるのは難しい初めてだった。(何度も言うが入学式の際の体育館は第一体育館であるが第二体育館と同じ大きさである)


「さあ、お前ら!ここにきて整列だ!」


そう言って女子に体育を教える教諭は長谷部 梨花だ。名前とその男子から密かに人気のある顔立ちからは想像できない熱血指導を行うことで有名であり、それが女子に人気である。男女ともに慕われる良い先生なのだ。


「よし並んだな!今日は体力測定だ!みんな全力を出して好成績を叩き出せるようにがんばれよ!」


そう言って、長谷部教諭は握力計を席の先頭の人に渡した。渡された人から順番に右左と2回ずつ測定していく。


「ひかりちゃん握力つよいー?」


「うーんそこまでかなー?やっぱかけっちがすごーく強いんだよー」


「そうなの?」


「ん?い、いやそんなことはないぞー、バレー部じゃ最弱だー」


明らかに動揺しているが奏はそれに気づかない。ひかりはもちろん気づいた。そう、翔は力が強いことにコンプレックスがあるのだ。中学生の頃の握力が43kgあったことで、多くの男子に恐れられていたことが嫌だったらしい。


「よーし!じゃあまず私からだね!」


奏が握力計を受け取り手にかける。「ふんにゃ!」という声と共に力んだ。力んでいるのにも関わらず、その顔はとても可愛らしく、周辺の女子は不意にキュンとしてしまった。それはあの2人も同じ。


「ねぇかけっち、、、なにこの尊い生き物」


「私に言われても、、、でも尊い」


そんなことをしていると握力計の数値はみるみる上がっていき、最終的な数値は47.6kgになった。


「やったぁ!中学より上がったー!」


そんな喜んでいる姿に尊さをもたない生き物はいるのだろうかと翔は思った。ひかりは可愛いと力は常に対立ではないことを初めて知った。


「次、翔ちゃん!」


奏から翔へと握力計が渡された。握力があっても可愛さがあれば関係ないことが証明された後だったが、やはり翔は握力が強いことに嫌気を感じていた。握力計に手をかけ、力を入れ始めた。


「翔ちゃんは何kgかなー?」


奏はとても楽しそうに結果を待っているが、翔の心の中はずっと葛藤していた。求めていた可愛さのためにわざと非力なふりをするか、奏に正直であるために本気でするか。翔の全脳内の力を使い考えるどうするべきか。そして出した結論は、前者であった。


「ふーーーん!」


というように全力で握っているように見えるが、横目でチラチラと数値を確認しているのだ。25.4という数値で止まる。


「あーこれ以上はむりーー」


大袈裟にそう言って切り上げようとした。しかし自分の足元を見てみると「もう終わりなんだ」と少し悲しげな愛らしい顔で見上げてくるイヌ(=奏)。それに反射的に尊さを感じてしまったのが最後。全ての力を振り絞って止まった握力計を握る。


「うぉーーー!!!」


「わあ!翔ちゃんすごい!50.6!」


「くっ、やっ、て、、、しまった、、、」


結局翔は本気でやってしまったと絶望した。しかし、すごいと褒めてくれる奏を見ると、どうもそんなに自分を責める気にならなかった。


その後の翔の活躍はすごかったのだという。全競技成績10を叩き出し無双したらしい。この翔の記録は、1年後の翔自身以外塗り替えられる人はいなかった。


相沢翔は可愛さにはうるさいのであった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

田中悠斗

 握力       75.6kg

 50m走      6.2秒

 20mシャトルラン 150回(打ち切り)

 上体起こし    37回

 長座体前屈    76cm

 反復横跳び    79回

 立ち幅跳び    274cm

 ハンドボール投げ 測定不能(40m以上)

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マードレー・ギルス

 握力       70.4kg

 50m走      7.2秒

 20mシャトルラン 96回

 上体起こし    31回

 長座体前屈    36cm

 反復横跳び    69回

 立ち幅跳び    267cm

 ハンドボール投げ 32m

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

相沢翔

 握力       50.6kg

 50m走      6.9秒

 20mシャトルラン 100回(打ち切り)

 上体起こし    30回

 長座体前屈    74cm

 反復横跳び    69回

 立ち幅跳び    215cm

 ハンドボール投げ 28m

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