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青春は2人いるとうるさい!?  作者: 澄田 葵伊


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20/29

クラスマッチはうるさい 2

クラスマッチの1日目は昼をすぎ、サッカー組は体育館にいた。


「結局負けちまったしー」


「あれは流石にしょうがなかったな」


一回戦の2年との試合はなんとか勝つことができたが、次の2回戦の相手は3年生であり、体格やサッカー部の人数の差がありすぎて大敗してしまった。負けたことで時間ができたので、女子のバレーの応援に駆けつけたのだ。


「健吾と将が頑張ってくれたんだけどな」


「そんなことないよ、悠斗くんのほうが頑張ってたよ」


負けてしまっても誰のせいにもせず、みんなを励ます姿は流石だとしか思えなかった。


「悠斗くんと一くん、翔さんたちと仲良いよね?」


「ん?、ああ、まあな」


「俺と悠斗はツッコミがかりなんだぜー」


一の言葉に健吾は苦笑いしていた。


「バレーは勝てそうって言ってた?」


「いや、特にそう言ってなかったけど、バレー部が3人いるから勝てなくはないと思う」


健吾はそうなのかと頷きコートの方を向いた。それと同時に試合のアナウンスが聞こえてきた。


「これから1年1組対1年3組の試合を開始します。コートに入ってください」


ゾロゾロとコートに入っていく女子。


「あっ!悠斗たちだ!おーい!」


ひかりが下のフロアから俺たちに向かって大きな声で手を振ってきた。横で奏がひかりと一緒に元気に手を振り、さらにその横で翔が静かにニコニコしている。


「さあ、ひかり練習するよ」


コールされてから3分間の間は各チームの練習時間に当てられている。2階から練習を見ているが、ひかりたちのチームは、部活動生以外で上手な人が多い。ひかりが足を引っ張るだろうと思っていたが、案外様になっていて驚いた。


「ピーーッ!」


笛の音が鳴り、練習時間が終わった。6人がコートに整列し、向かい合って挨拶をする。


「がんばれー!」


「頑張れー!翔さーん!」


6人が自分のポジションにつくと2階のそれぞれのクラスからの声援が聞こえてきた。笛の音と共に試合が始まる。サーブは翔から、バンという音と共に綺麗にネットスレスレで相手コートに入る。落ち着いて取り、3回で返してくる。


「はい!」


という掛け声でしっかりレシーブし、セッターに繋がる。ボールが上がった先にいたのは翔。勢いをつけ、足を踏み込む。地面とボールを叩きつける音が響く。そのままボールは勢いよく相手コートに叩きつけられた。


「よっしゃー!」


「ないすー!」


得点板に1-0という数字が追加された。2階の俺たちから歓声が沸き起こった。翔もひかり含めチームのみんなとにこやかにハイタッチをしていた。



試合は順調に進み、得点は23-20で優勢だった。


「ここ取るよ!」


「うん!」


翔の掛け声に答え、みんなで声を出していた。観客の応援もピークに達し、うるさいほどに盛り上がっていた。


「頑張れぇぇ!!!」


「ひかりさぁぁーん!」


他の男子たちの盛り上がりに少し驚いた。改めてひかりはちゃんと人気があるんだなと実感した。


笛が鳴り、ミスらないでくれと俺は思いながら、ひかりはサーブを打った。打った瞬間にあっという声が漏れた。ボールの芯に当たらずカスってしまった。


「あぁー」


という声を出した応援だったが、まさかのネットにかかると思われていたボールは白帯に当たって相手コートにかえってしまった。


「うおおおおぉぉぉ!!」


と歓声がどよめく。相手は反応できずに、そのまま得点となった。


「あっ、えっや、やたー!」


チームのみんなも何が起きたのかわからず混乱していた。とりあえずハイタッチをし、得点は24-20に増えた。マッチポイントだ。


「気を取り直して行こう!ひかりがんばって!」


翔の掛け声のおかげなのか、今度は普通にサーバが入った。相手も順調に上げていき、バレー部のスパイクが叩き込まれた。ボールはひかりの方へ飛んでいった。構えたが、手の変なところにあたり、上手く上に飛ばなかった。それに反応したのはただ1人。翔だ。ボールの下にはいり、ネット前へ綺麗なトスをした。


「ひかり!いけ!」


その声と共にひかりが助走をつけ始める。


「いけー!ひかりさーん!」


「やっちまえー!」


ひかりが構えて高く飛ぶ。それに反応して相手ブロックが2人。ひかりの手がボールの芯を捉えようとしていた時、不意にも声が出てしまった。


「いけ!ひかり!」


大きな音を鳴らして相手コートにボールが叩きつけられた。試合終了のブザーがなった。


「やったー!」


ひかりは、ピースをして俺の方を向いてきた。さっき咄嗟に声を出して応援してしまったことが恥ずかしくなって、顔が赤くなってしまった。


応援の俺はうるさかった

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