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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

もしも。

作者: ふもとえりんぎ

もしも、もしもだよ。

もしも、あの日や、あの日。あ、あとあの日も。過去の僕に会うことが出来たら。


僕はきっと彼らを殴り飛ばす。


「どうしてあんなことしたんだ、この愚か者が」

と蹴り飛ばす。

彼らは泣いて謝る。

「ごめんなさいごめんなさい」

それを聞きながら殴り続け、

「許してください許してください」

小さくなるのを眺めながら蹴り続ける。


どれだけ彼らを蹴り飛ばしたら、僕の気は治まるだろう。

何人彼を殴り飛ばしたら、僕の気は晴れるだろう。

わからない。わからない。


わからない、わからない。


「ごめんなさいごめんなさい」

殴り飛ばされるべきは、

「許してください許してください」

蹴り飛ばされるべきは、

「お願い。許して。」


本当はきっと僕の方。

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