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第4話

小波「おかみさん、お待たせしました。 おかみさんコップ貸してください。」


おかみさん「一緒に下に来てもらっていいかい?」


小波「ええもちろん さ、フィルト君も一緒に行こう。甘い飲み物出してあげるよ。」


フィルト「ほんとう?わーい」


調理場で購入した水道水でコップを洗ってからばい菌がついてないか鑑定をしてスポーツドリンクを注ぐ


それをみたおかみさんがああもったいないと思ったのは言うまでもない


小波「さ、フィルト君 おかみさんも飲んでください。 水分補給しないとまずいです。 ずっと飲み物飲んでないですよね?」


2Lのペットボトルのキャップを開けてコップになみなみと注ぐ


フィルト「ぷはぁ、美味しい! もっと飲みたい!」


おかみさん「ぷはっ、美味しいわ。 こんなに甘いもの高いんじゃないの?」


小波「これが脱水症状には一番なんです。」


フィルト君のコップに注ぎながら答える


おかみさん「脱水症状?」


小波「体に水分が足らなくなってカラカラに乾いている状態です。」


おかみさん「あなた、お医者さんなの?」


小波「違いますけど、鑑定は使えます。」


おかみさん「外でそれ言わないのよ。攫われるわ。」


小波「!!  はい。」


おかみさん「ふふふっ この飲み物主人にも飲ませたいわ」


小波「最初の1杯はこれで、あとは水でもいいですか。村の人全員にたっぷりはちょっと足らなそうで…」


おかみさん「もちろんだよ。こんなのお金払いたくても足りないわ。

さ、フィルト。それ飲んだら連絡係のお家に行って、

水配る旅の人がいるから水をためる容器をできる限り用意するように伝えて。」


フィルト「わかった!行ってきます!」


小波「ご主人にこれ飲ませてあげましょう。」


おかみさん「家には今いないのよ。領主様のところに行っていてね。」


小波「そうなんですね。じゃあ、水汲みましょう」


おかみさん「そうだね。じゃあ、こっちにお願い」


ぱさぱさに乾いてはいるが、なんだか汚れている水樽に入れて欲しいと頼まれた。


小波「おかみさん、これ一回きれいにしないとおなか壊しますよ。」


おかみさん「クリーンかければいいわね。それっっと」


それをみて小波はさっきのコップもこれでよかったのかと少し反省した。


小波「これなら大丈夫です。では」


じゃぶじゃぶと水道水を注ぐ

1樽300リットル程度だった。


小波「鍋とか他に貯めれるものはないですか?」


おかみさん「うちだけでこんなに貰ったら後の人が困るんじゃないの?」


小波「大丈夫です。困らないだけ汲みましょう。あ、でも炊き出しするので鍋はいくつか使わせてもらいたいです。」


おかみさん「じゃあ、あとこれにお願い。それから、そっちの準備始めましょう。材料出して指示をちょうだい。

水配ってる間にできるところやっておきますよ」


小波「じゃあ、皮をむいて煮込んでもらいたいです。」

箱入りのジャガイモ、ニンジン

10kgネットの玉ねぎを各1つずつ台の上にだした。


おかみさん「なんだか変わった入れ物ね。うん。これならこっちにも似てる野菜があるから皮向いて煮込むね。

了解よ。」


小波「あ、これも。」

鶏肉の冷凍2kgと顆粒コンソメと塩コショウを出す。


おかみさん「これは…冷たいわ。なに?これ」


小波「鶏肉です。溶かして使うので、このまま置いておきましょう。生なので火を通してからしか食べれませんから

フィルト君に注意してください。このまま舐めるとおなか痛くなります。今弱ってるので、最悪死にます。」


おかみさん「わ、わかったわ。で、こっちの粉は?」


小波「こっちは出汁です。この大きな鍋で、手のひら2つ分くらいかな?味をみながら入れましょう。

とりあえず野菜の準備お願いします。鍋に野菜を半分ほど、水を倍くらい入れてください。

使った分の水は後で補充しますから。」


おかみさん「あいよっ。 まかせておくれ 

ところであんた名前は?私はおかみのクレアっていうんだよろしくね。」


小波「私は小波っていいます。

ところでおかみさん、さっきのクリーンはみんな使えるの?」


おかみさん「そうさね。クリーンくらいならだれでも使えるよ。収納魔法はこの村に使える人はいないけど。鑑定もね。」


小波「私はクリーンが使えません。魔法、収納魔法と鑑定しか使ったことなくて」


おかみさん「そう。でも収納魔法使えるならクリーンなんて使えなくったなーんてことないよ。それに練習すれば使えるようになるさ。」


小波「そうでしょうか、クリーンとても便利ですよね。」


おかみさん「ないものねだりだね。はっはっはっ」


おかみさんは手際よくニンジンを荒いヘタを取って刻んでいった。


フィルト君が戻ってきた。


フィルト「お母さん行ってきたよ~。喉渇いちゃった。」


おかみさん「ほれ、お水だよ。たくさんのみなさい」


フィルト「わーい いいの!」


フィルト君は嬉しそうに水を飲んでいた。


おかみさん「フィルト、悪いんだけど 料理の手伝いができる人のところにこの小波さん連れてって先に水汲んでその後、炊き出しの料理の手伝いできないか聞いておくれ。

手伝えるなら先に水汲んであげな。」


フィルト「わかった。連絡係さんのとこに行こう。小波お姉ちゃん!」


小波「うん。」


フィルト君は小波の手を引き連絡係と呼ばれる人のところへ向かった。

どうやら村長の家で連絡係がいろいろ動いてくれているらしい



フィルト「お水くれる人連れてきたよーーー!」


と大きな声で話しながら村長さんの家に入っていくフィルト君

小波も後ろからついていくと

美人な女の人が両手をぎゅっと包んで


美人さん「わたくし、村長の娘のサマンサ、現在代行で代表をしております。

あなたなのね!ありがとうございます!ありがとうございます!」


フィルト「サマンサさん、話ができないよ。それじゃ。お母さんが炊き出しの手伝い欲しいから手伝える人優先で水あげたらわ?って言ってた」


サマンサ「なるほど!あの、本当に全世帯分の水をいただけるのでしょうか?」


小波「はい!大丈夫かと思います。

あっ、私小波っていいます。」


サマンサ「こなみさんね。本当にありがとう、返せるものは少ないけれど。落ち着いたらみんなと相談するわ。」


小波「いいえ、私。まだ商人とかじゃないので販売はできないんです。

それに困ったときはお互い様ですから。お気になさらずに。」


サマンサ「そんな!!小波さんは聖女様か何かなのですか!!! あ、でも聖女様ですらお金取りますものね。

天使様とか?」


小波「人間です。」

困った笑顔で答える小波だった。


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