第15話
帰宅後、翌朝までゆっくりと休息をとった。
夕食も朝食も相変わらず、宿屋の大きな食堂でみんなで食事をして束の間の休息を楽しみ
小波が無事に商人になれたことをみんなが祝ってくれた。
そして、とおに1週間が経ちいつでも買い物可能な状態だった。
朝食後、村長のところでミーナさんの食堂での話を報告して今後の相談もすることに
村長さんと宿屋の主人のマックさん、サマンサさんと小波で話し合った。
内容としては、今まで村に無償と言って出してくれた食材などをどうやって恩返ししていくか
と次の街への卸の仕事はどのくらい食材を用意していけばいいかの相談が主だった。
恩返しについては小波はあまり気にしていなかった。
もっとみんなの生活基盤が調える方がずっと優先だと思うと話した。
村長とサマンサさんは涙した。
サマンサさんが1つ提案をした。
サマンサ「小波さんの家をこの村に立ててはどうでしょうか?」
マック「うちはいつまで居てもらってもいいんだぞ」
サマンサ「いえ、小波さんの生活基盤をこの村に構えてもらった方がいいと思うのです。
これからこの村で小波さんが商売を始めれば宿屋だってお客さんが増えると思うんです。
部屋は1つでも空けておくべきだと思います。住人だって増えると思います!」
小波「家…そうですね。建てていただくことで今回の食材分はいただいたということで納得いただけますか?
村の皆さんの普段の仕事がわからないのですが、大丈夫ですか?」
村長「そうですな、小さな村ですから山から木を切って村に来る商人に売る者が多いな。
あとは、畑を耕したりじゃの。」
小波「畑を持っている方に試して欲しい種があるんですけど。
育たない、芽が出ないってこともあると思うんですけど。」
村長「それは喜ぶでしょう。恩返しにまったくならないと思うんだが。」
小波「私が住んでいた所と作物がまったく違うので疑問が多くて」
村長「なるほど。」
サマンサ「小波さんのお家を建てるのと、畑を耕して種を植える。
家の部屋数や中身などは建てる者と相談しましょう。
では、卸の方はどのくらい用意したらいいかの方をマックさんにも相談に乗っていただきましょう」
マック「今は、水が本当に足りないからいくらあっても足りないと思うぞ。
肉にしても野菜にしてもだ。足りる量なんて想像がつかない。
むしろ、宣伝してマジックバッグ持ちでも呼んでこっちで買い取ってもらえばいいんじゃないか?ってくらいだぞ。」
サマンサ「それって、宣伝一度待ってもらった方が良かったのかな…」
小波「水不足が解決すればそこまでではないはずですよね?
解決はまだ先なんですか?」
村長「うーん1日2日程度では無理だろうな。」
サマンサ「なら、卸はミーナの食堂でするのは無理ね。商人ギルドに売って再度販売してもらった方がいいかも
お父さん手紙書いて出してくれる?」
村長「ああ、わかった。食堂などて使える食品をそこそこの量を販売したいから
場所をあけてすぐに買取をしてくれと形で手紙を書こう。
行くのは6日後だったよな?」
サマンサ「ええ。お願いね。」
村長「小波さん、不安も多いだろうができるだけたくさんの商品を用意した方がいいと思う。
どうか、たくさん儲けて懐を温めて欲しい。手伝えることはできるだけ手伝うからね。」
小波「ありがとうございます。では収納の中を整理したりいろいろしてきます。」
村長「では、今日の会議はここまでだな。解散」
ペコリとお辞儀して各々の仕事へ戻って行った。
サマンサさんは大工仕事をしている村人や田畑を耕している村人に話を通しに行った。
村長は手紙をしたために
マックは宿屋で次の食事の準備をおかみさんたちと
小波は部屋に戻り、買い物の準備を開始した。