第11話
おかみさん「そうよ。話は後。まずは食べて。 さ、夜の炊き出し準備に入りましょう。小波ちゃん今日は何にするの?」
小波「今日はフライドポテトを作ります!あとはベーコンと目玉焼き出しましょう。」
おかみさん「卵、本当にいいの?」
小波「卵は体を作るのにとってもいい成分がたくさん入っているので元気になりますからみんなで食べましょう!
スープはこのキャベツと玉ねぎ、ニンジンでどうでしょう。イモはフライドポテトに使うので」
マーサさんとマーガレットさんがスープは任せてと野菜を刻み始める
おかみさんと小波はイモを剥いてて水にさらす
表面を軽く乾かす魔法をおかみさんに使ってもらい
フライパンに油を注ぐ
イモを重ならないように入れて油の温度を上げていく
ジュワジュワパチパチと音がし始め、油のにおいがあたりに漂う
菜箸を持った小波はポテトの様子を見つつ、火を強めてもらったり弱めてもらったりおかみさんにお願いする。
良い色になったら、キッチンペーパーを敷いた皿にイモを引き上げる
おかみさん「揚げるってこういう調理なんだね。」
小波「そうです。料理によって、油を温めてから揚げたり、今みたいに油を常温のまま作り始めたりします。」
最後にイモに塩をサラリとかけて
みんなで味見
おかみさん「あつっ、ほくほくで美味しい!」
フィルト「うわー、これいくらでも食べれそう!」
みんなとびきりの笑顔でフライドポテトに舌鼓を打った。
必要な分のベーコンと卵を次々と出して
後は任せてとおかみさんから声がかかる
村長さんと宿屋の主人であるマックさんとお話だ。
サマンサさんが粗方事の発端から説明をしてくれていたから話は早くありがたかった。
村長「私は村長のビクターと申します。この度はなんとお礼を言ったらいいのか…」
マック「私はここの主人のマックだ。クレアとフィルトが大変お世話になって。ありがとう。」
小波「いえいえ、たまたま私が居合わせて、みんなが食べれる食べ物を持っていたというだけなので。」
村長「サマンサ、この方は神の遣いか何かなのか?」
サマンサ「神のような考え方を持っているだけみたいよ。」
村長「そうか。しかし、お世話になるばかりでは申し訳ないな。」
小波「ところで、雨が降らない原因はわかったのですか?」
村長「領主様の方でも調べてくれているらしいが、どうやら海の方で魔物がでたらしくてそいつの影響で雨雲が陸に来ないみたいなんだ。」
小波「なんとファンタジーな理由…」
とっても小さな小声がつい漏れた小波だった。
小波「それはそのうちどうにかなると考えてもいいということでしょうか?」
村長「そうさの、今あちこちから凄腕の冒険者やら傭兵やらかき集めて討伐するらしいから
そのうちはどうにかなるはずだ」
小波「なら、このま」
おかみさん「小波ちゃん、商人の登録した方がいい。このままじゃお金を渡すことすらできやしないから。」
村長「なんと!商人ではないのですか?!」
小波「田舎から出てきてすぐなもので、まだ登録も何もできていなくて。こっちの通貨すらない状態で。」
村長「それはそれは、ぜひ街へ一緒に行って手続きを代金もこちらで持ちますので。
ただ、今までの食事代を払うには何年も待ってもらう必要が」
小波「今こちらで提供している炊き出し分をもらうつもりはないんです。商人じゃないですし。
私まだまだいい商品あるので、それを売ればすぐお金持ちになりますから!ご心配なく。
ただ、商人の登録のお話はお願いしたいです。あと、通貨の価値とかこっちの国のわからないことをサポートいただけると嬉しいです。」
脳内でナビさんがそんなことは私がサポートできますよ
と言っていたがこうでも言わないと村長さんが引いてくれなさそうだったのだ。
おかみさん「あと、うちはずーっとタダで泊っててもらって構わないからね!ね、あんた!」
マック「おう、自分の家だと思って好きなだけ居てくれ」
小波「ありがとうございます。」
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