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休日

雷すごかったです

リフォーム業界には当然のことながら土日休みはない。ウチは水曜日が定休日で、あとはもう1日どこかで休む感じだ。


家庭があり、子供が小さいと色々と不便らしいのだが、独り身の俺はむしろ平日休みでありがたい。何処に行っても空いてるし、まったり出来るのだ。


そんな休日。遅い朝食を取りながらテレビをザッピングしていると、モンスター化した人の葬儀について特集している番組があった。隣人のババアの件もあり、ついついザッピングの手を止めて見てしまった。


まず何より問題となるのが遺体が消えてなくなることらしい。モンスター化したとはいえ、日本人であることは今のところ間違いない。


だが、遺体が無ければ死亡診断書が書けないのだ。遺族から認定死亡の申請が出されて初めて死亡となるらしい。


ここに他殺の可能性が出てくると話はややこしくなる。地球で人間のモンスター化が起こり、それ以降発生した殺人事件の多くは、モンスター化した人が一般の人達を殺してしまったものだ。


しかし逆のパターンが無いわけでもない。正当防衛とはいえ、俺と隣人のババアの件も含まれる。例え殺されてしまったとしても、モンスター化した人のそれを立証するのは非常に難しい。


次に問題となるのが遺影だ。


大体の場合はモンスター化する前の人間の姿の写真を遺影にするが、モンスターの顔も並べて飾るケースもあるらしい。


番組の中ではあるベンチャー企業がレンチキュラー?とかいう技術を使って角度を変えて見ると絵が変わる遺影のサービスを始めた、と紹介していた。


正面から見ると普通の人間で、斜めから見るとモンスター化した遺影になる。おもちゃみたいだ。


番組は最後にモンスター化した人の命の重さを問いかけて終わった。消えてなくなるからといって、軽いわけではないと言いたいのだろうか。


ババアが住んでいた部屋はもう空き部屋となっている。ババアに身寄りはなかったらしく、大家が業者を呼んでせっせと片付けたようだ。


ババアの件。警察には軽く事情を聞かれただけで終わっている。もう一度連絡すると言われているけれど、いつまで待っても音沙汰がない。未曾有の事態に警察も回っていないのだろう。


さてと。やっとこさ着替えて外に出ると太陽は随分と高い。


そういえば二ノ宮さんは太陽は大丈夫なのだろうか。本当に吸血鬼になったのなら、太陽は苦手な気がする。今度それとなく聞いてみよう。

ぼやぼやした作品ですが、読んでいただけると幸いです。

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