表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍の牙と龍の腕  作者: 干からびたナマコ
52/55

ライダーとノレア

皆さんお久しぶりです。私は帰って来たぁ!干からびたナマコです。第五十一話、投稿しました!

「ここって土の中か?うわっ、服に泥入ってんじゃん!」

龍牙が焦って土を落とす。体を動かすと今度は頭をぶつけた。

「痛ってぇ〜。あ、ヘルメット被ってる…変身しとくか、腕。はぁ…………ダル。」

左腕が鱗に覆われる。それと同時に、龍牙の意識も冴え渡った。

「何かスッキリしたな。行くか!」

土の硬い部分を掴む。幸いにも眼前に光が見えていた。

「よいしょっと!」

地上に飛び出すと、そこには信じ難い光景が広がっていた。

「え………?」

地面は抉れ、騎士と思しき人たちが倒れている。地中から生えているのは埋もれた人か、取れた手足か。想像したくもない。

「名無しの、ライダーか?」

「!どうした!?」

力無く声を出した騎士にライダーが駆け寄る。

「邪龍と対峙していたら…空から一網打尽に…。」

「!」

冷や汗がライダーの首を伝った。この惨状を作り出したのが己という責任感が彼を押し潰そうとする。

「いや…違う。」

よたよたと立ち上がった人影が二人に声をかける。

「お前は、アルトガの部下の!」

「ブルーマウス!生きていたのか!」

「あ、そんな名前なの?」

ライダーを置いてけぼりにして、二人が向き合う。しかしブルーマウスは、ゆっくりと騎士の後方を指さした。そこには、大天使が佇んでいた。

「あいつだ…!あいつが俺たちを…!」

「そんな、大天使ノレア・アルマノリア様が!?」

そんな驚愕する騎士の肩を、突如ライダーが後ろから掴んだ。

「どういうことだ。」

「え?」

そのまま力任せに地面に押さえつける。そしてライダーは騎士の胸ぐらを掴んだ。

「お前今ノレアって言ったよな!?何であんな姿をしている!何があったんだ!」

「し、知らない!ただ、あれはギルド所属のノレア・アルマノリアと同一存在だと報告を受けただけで…。」

「チッ。」

乱暴に手を離すと、ライダーは大天使に向かって歩き出す。

「待て!大天使様に何を」

「黙れ!俺は行く。ノレアに話を聞かなければならん。」

ライダーの勇み足は止まらない。その時、ライダー歩みを止めんと、大天使を守る無数の盾が動いた。

『…………』

「ノレア!何があったんだ!?」

先ほどと同じく盾が標的を定める。しかし、ライダーの一言でその動きを止めた。

『!』

「頼む、返事をしてくれ!」

『…………』

盾の一つがゆっくりとライダーの前に降りてくる。そして内側を上にして静止した。まるで、「乗れ」と言うかのように。

「ノレア…。わかった、行くよ。」

ライダーが盾に乗ると、盾はそのまま浮遊し大天使の球体に並ぶと、近づいていった。その時、盾から声が響いた。

『ライダーさん。』

「ノレア!話ができ」

『おやすみ。』

その言葉とともに球体に触れた瞬間。ライダーの意識は闇へと落ちて行った。


今まで信じていたものに裏切られたら、人は一体どうなるのだろう?

『アルマノス様へのお祈りを忘れちゃ駄目よ?この平和は、アルマノス様のおかげなんだから。』

もしそうなれば、悲しくて涙が止まらないだろう。そう思っていた。

『アルマノス様に祈りを捧げれば、幸せになれるんだぞ。』

でも違った。感じたのは、一瞬の莫大な感情と、虚無感。涙は一粒も溢れなかった。

そう考えていると、私の「中」に一人、人が入ってきた。

「……ライダーさん。」


「起きて。」

「はっ!ここは…………」

ライダーが目を覚ますとそこは不思議な空間だった。大きな球体の中にいるようだったが、体がふわふわと浮いている。初めての感覚に身体は混乱しているが、意識はハッキリとしていた。

「ライダーさん。」

「!ノレア…!」

声のした方を向くが、ライダーの口から言葉は出なかった。

それは彼女が一糸纏わぬ姿であったからだけでは無い。彼女の瞳が、別人かと疑うほどに冷たかったからだ。

「ノレア…?そうだ、一体何があったんだ?」

事をいち早く知りたいライダーに、ノレアはゆっくりと口を開いた。

「うん。話してあげる。」

ノレアは淡々と詳細を述べた。自分が信仰していた神の本性を語るときも、変化は微塵も見られなかった。

「これで全部。どう?」

「…状況は大体わかった。じゃあ、教えてくれ。お前の気持ち、考えを。」

「どうでもいい。」

即答だった。呆気に取られるライダーにノレアが微笑む。しかしその冷たい瞳が空虚さを物語っていた。

「信じてもどうせ裏切られる。なら誰も信じなきゃいいの。」

「そんな…。」

「ライダーさんも出て行って。私は、独りが一番良いの。」

「…………。」

信じられないほど変わり果てた彼女に、ライダーは何も言えなかった。

龍牙の変身について補足

再生能力の反動+意識を失うという状況のみで変身が解除されます。それ以外では解除されまさん。


いよいよ、次回とエピローグで終わりです!最後まで見ていただけると嬉しいです!龍の牙と龍の腕、第五十一話でした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ