出会いと覚悟
皆さん超お久しぶりです、干からびたナマコです!第四十二話、投稿しました!
この世界に来てから、悪魔と呼ばれた。闇の魔法を使うと言っただけで、周りの空気が変わる。
「え…闇の魔法を…?」
「来るな、汚らわしい!」
どうやら闇の魔法は、この世界では邪悪なものらしい。
でもまあ、どうでも良いことだ。そう思いながら鏡を見る。映った顔は、黒い白目の部分に黄色の瞳を持っている。
「…はぁ。」
私は元の世界でも悪魔と呼ばれていた。元から魔族と呼ばれる種族なのだ。私たちは、人々に忌み嫌われる存在。
こんな自分を愛してくれるものなど、今亡き家族以外存在しないだろう。
そう思っていた。
俺は悪魔と呼ばれていた。皆が悪魔の作ったものだという道具を利用していたから、当然か。
俺は分かっていた。その道具を作ったのは、自分たちより前の時代を生きた人間であること、それを他の奴等は理解しようとしないこと、たとえどちらの意見が正しくても、奴等は俺を殺そうとすること。
納得は出来なかったが、俺は逃げるしかなかった。後ろで奴等の声が聞こえる。「ほら見ろ、反論できずに逃げ出した。」
悔しかった。言っても暴力でねじ伏せるくせに。そう思いながらも、俺は一人逃げ続けた。
異端者として生き、異端者として死ぬ。誰にも理解されず、理解することもない。
そう思っていた。
けれど、俺たちは出会った。
それよりも前に、一度出会っていたけど。
そのたった一度の出会いのおかげで、俺らはその「再会」を、「運命」だと思えた。
それから私達は、寄り添いあって生きてきた。
ああ、だから今、この時も、
「『ヘルゲート』!」
ラグナが出した炎の渦に、ローザの魔法が絡みつく。炎が黒く染まり、その大きさを増して行く。
「ガガアッ、ウウ!」
ヴルトロスが押し切ろうとするが、黒炎が絡みつき、動きを封じられる。
「オ、オ、オ、オア゛ァァァァァ!」
ヴルトロスが吼え、全身に力を込める。その巨体に圧縮された筋肉が黒炎を引きちぎった。
『バケモンかよ…ん?』
ラグナのセンサーが、膨大な魔力エネルギーを感知する。位置は、ヴルトロスの胸部。魔眼「ゴルデミアス」だった。
『まずい、何か来るぞ!』
ラグナの警告に応じ、ローザが背中の羽を大きく広げる。
「ゴアアッーーーーーーー。」
「はっ!」
ローザが翼膜に風を受け飛び上がると同時に、凄まじい轟音と共に、地面が抉れた。
「尋常でないパワーですわね。これが、アイラ様の眷属として作られし者の力。」
「アガアアウッ!」
ヴルトロスが空中にいるローザ達に狙いを定める。
「…元気っ子ですわね。」
『ローザ、まずい。』
ラグナの言葉と同時に、サイレンの音が聞こえる。
『エネルギーをこれ以上消耗すると、もう戦えなくなる。逃げるか、死ぬかだ。』
「…………」
ラグナの言葉にローザは沈黙し、俯く。しかしすぐに顔を上げた。
「ここで逃げても、逃げ場はありせんわ。戦いましょう、ダーリン。」
『…あぁ。城の中が一番危険だからな。逃げても野垂れ死ぬだけ。確かにここで一秒でもあいつの気を引いた方が吉だ。』
そう言うとラグナは身体を熱くして行く。するとローザは、「カーリン」によって巨大化した手にすら余るほどの巨大な槍を作り出した。
下ではヴルトロスが魔法の発射準備を済ませている。しかし、二人の覚悟を感じ取ったかのように動かない。
闇の槍が炎を纏った時、二人は発した。自分達の人生最大の大技の名を。
「『グングニル』!」
極太の槍が地上に向かって放たれる。その下で迎え撃つのは一匹の邪龍。
「グオアァァァ!!」
先ほどよりも強い魔力が放たれる。両者の攻撃は空中でぶつかり、
「ガァッ!」
「くっ。」
『ぐ……!』
互いに届き、その他の全てをも巻き込む大爆発が起きた。
何か、凄い音がした。
「はぁ……はぁ…。」
あの悪魔に背中を貫かれてから、どれくらいの時間が経ったのだろう。一応治癒魔法は使っているが、体力は減っていく一方だ。
「おっとお。君、ノレアちゃんでしょ。」
前方から声が聞こえる。見てみると、ライダーさんと会った時に襲ってきたドリルのロボットがいた。
「虫の息のところ悪いけど、死んでもらうよ。」
ドリルの回転音が聞こえる。まだだ、まだ死なない。ライダーさんに、生きて合わなきゃ。
『おやめなさい。』
どこからか、声が響く。この声は…。
「アルマノス様…?」
「な…アルマノス!?」
ドリルのロボットが空を見上げる。その先には、輝く光の源があった。
何かと忙しかったため小説を更新できていませんでしたが、やっと暇ができました!いつ何があるか分かりませんが、頑張って更新していこうと思います!




