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龍の牙と龍の腕  作者: 干からびたナマコ
32/55

恋と不穏

皆さんお久しぶりです。干からびたナマコです!第三十一話、投稿しました!

「………………」

武器を取り出した亜守斗が他の四天王たちを見つめる。流れる静寂を破ったのはバールだった。

「…お前の意思はわかった。一つ質問がある。」

「なんだ。」

「アイラ様には?」

「いや。隠し通すつもりだ。」

「そうか。」

会話を終えたバールがラグナたちに向き直る。

「亜守斗への処罰は特に無い。」

「はぁ!?」

バールの答えにラグナが異議を唱える。

「なんでだよ。どう見てもただもんじゃねえだろ。こいつは。」

そんなラグナの肩をローザが掴む。

「ダーリン。知らないなら私が教えますわ。」

「?」

「とにかく、他に何も無いなら今日の会議はこれで終わりにする。何かあるものはいるか?」

バールの問いに手をあげたのはローザだった。

「どうした?」

「川浪龍牙と同居しているノレア・アルマノリアはご存知ですわね?」

「まあ資料で見ただけだが。どうかしたのか?」

「彼女の裏にも、何かいる可能性が高いですわ。しかも、それはおそらく…」

ローザの言葉に、四天王たちは戦慄した。

「私たちの最大の敵…アルマノス、ですわ。」


同日の夜。満月のこの日に二人きりで話している男女がいた。

「ねえ名無しのライダーさん。私って魅力無い?」

「どうしたんだ?急に。」

予想して無かった言葉に少し驚く。という演技をしながら龍牙は会話を続ける。

「私と一緒に住んでる人がね、私は子供っぽくて魅力が無いって言うの!」

「そうか、それは酷いな。」

どの口が言うか。心の中で自分で自分にツッコミを入れる。

「名無しのライダーさんはどう思う?」

見つめてくるノレアをゆっくり抱きしめながら龍牙は答えた。

「十分魅力的だ。少なくとも俺は惚れている。」

全力で心臓の鼓動を静めながら冷静さを取り繕う。みっともない姿は見せられない。

「ほ、惚れてるって、そんな…」

ノレアが顔を赤らめながら頬に手を当てる。素直に喜ぶ姿に一層龍牙の心臓の鼓動が早まる。

「そうだ。好きと言えば、ノレア。」

心の内に密かにしまっていた質問を思い出し、ノレアにぶつけた。

「お前は俺の、どこが好きなんだ?」

「えーっと…」

十秒程悩んだ後、ノレアは申し訳なさそうに口を開いた。

「ふ、雰囲気…」

「それは所謂一目惚れだよな?」

「そ、そうです。」

「つまり前の告白も一目惚れの勢いだけでやったと。」

「…ごめんなさい。」

「そうじゃなくて。ええーっと、つまりだな…」

変な言い回しをやめて、龍牙は思いを伝えた。

「俺は、お前を『完璧に惚れさせる』。」

「…え?」

ポカンと口を開けたノレアの肩を掴む。

「お前が他のやつに取られないようにお前をベタ惚れさせる。そして俺も絶対にお前を裏切らない。この世で一番愛すると誓おう。だからお前も…俺を愛してくれ。」

「あ、あ、あ、」

「………………ノレア?」

顔を真っ赤にして金魚のように口をパクパクさせたまんま、ノレアは空を見つめていた。

「しゅ、好き〜〜。」

そう言って倒れるノレア。その横で

「ーーー!ーーーー!ーーーーーーー!」

ノレアが起きないように必死に声を抑えながら、龍牙が地面を転げ回っていた。


「龍牙、朝だよー。」

「…ん。」

翌日。いつも通りノレアに起こされたが。明らかにノレアの様子がおかしい。

「なんかあった?」

本っ当にどの口が言うか。心の中でそう叫びつつも表面だけはしっかり取り繕う。

「…ちょっとね。」

頬を赤く染め上げながらノレアがはぐらかす。

「まあいいや。朝ごはん作るから待ってて。」

そう言って厨房に行くと、

「目覚めたか。龍牙。」

…なんで荒斬が居るんだよ!

「ねえノレア。不審者がいる。」

「誰が不審者だ!」

「荒斬さんは仕事で来たの。次のキョジン撃退戦のことで。」

「え!?ちょ、ちょっと待って。」

急いで手帳を取り出し予定を確認する。確かに来週の予定に「キョジン撃退戦」と書いてあった。

「またあれやるの!?」

「普通ならこんな短期間にまた来るなんて事は無いんだがな。」

「また共同戦線?」

荒斬が首を縦に振った。

「やだよー。めっちゃ険悪じゃんギルドと騎士団。行きたく無いよぉ。」

「あー、それに関しては大丈夫だ。」

「マジ?」

「あの後あいつら全員解雇したから。」

やっぱ問題になったんだ。でも待てよ。

「ギルド側の迷惑な奴らは?」

「勝気が拳で再教育したって言ってた。」

解決方法が脳筋すぎる…まあいいや。

「じゃあ大丈夫か。」

「多分な。」

「あ、思い出した!二人とも!」

何かを思い出したらしいノレアが荒斬との間に割り込んでくる。

「キョジン撃退戦に向けて新しい魔法を編み出したの!」

「ほう、どんな魔法だ?」

荒斬が面白そうに笑みを浮かべる。

「見せてあげる!『ポカポカナックル』!」

ノレアの両手が光り出し、輝きが強くなった瞬間。ノレアの両手には光のグローブが装着されていた。

「おおー。」

「これで相手を殴るの!強そうでしょ!」

「面白そうだな。ノレア、一回試合しねえか?」

そう言いながら荒斬が刀を構える。

「やってもいいけど外でやれよお前ら。」


「と言うわけで、ノレア対荒斬の試合を始めまーす。3、2、1…始め!」

朝なのもあって外は寒い。早く終われば良いんだけど。

「いっくよー!『ポカポカナックル』!」

「抜刀術、『滝登り』!」

二人の技がぶつかり合う。

「中々やるじゃねぇか!」

言葉を発しながら荒斬はノレアの後ろに回り込んだ。

「おらぁ!」

荒斬が放つ一撃をノレアは「飛んで」躱した。

「空飛べんの!?」

「え、飛べるけど。」

「マジかよ…」

驚く荒斬と対照的に、ノレアはキョトンとしている。

「こないならこっちから行くよ!それー!」

無数の光の球が荒斬に降り注ぐ。しかし荒斬は俊足を以て躱した。

「行くぞ!『朱き翼』!」

荒斬が地面に刀をつけ、そのままノレアに向かって一直線に走る。その後、刀を振り抜くと同時に摩擦で朱く染まった剣がノレアの喉元を捉え、斬る直前で止まった。

「俺の勝ちだな。」

「負けちゃった…」

「いや、二人とも正直ヤバかったよ。」

まさか空まで飛ぶとは思わなかった。

「確かに空を飛んだ時は驚いたな。俺も魔法の勉強しようかな?」

「いやその脳みそで魔法とか非常識でしょ。」

「…斬ってやろうか?」

「すいませんでした。」

いかんいかん。調子に乗りすぎた。

そんなことをしている龍牙たちを、遠方から見つめる影が一つ。

「あれが『旧型』か…。」

真顔のまま、男は一人笑っていた。

「ハハハハハッ!面白い!是非手合わせを願いたいところだが…」

鋭い眼光が男を睨みつける。荒斬だけがその視線に気がついていた。

「今はまだ、だな…クヒヒッ、待ち遠しいぜ。」

終始真顔のまま男は彼方に消えていった。

左腕と腹を同時に痛めてしまい投稿が遅れましたが、無事治りました!投稿ペースは安定しませんが、これからも頑張っていこうと思います!龍の牙と龍の腕、第三十一話でした!

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